京都の人気観光地 “清水寺” にほど近い場所にある、“八坂庚申堂”。
“八坂庚申堂” は、“八坂の塔”のすぐ近くにあるお寺で、境内にはカラフルな毬のような願掛けの猿 “くくり猿” がたくさんくくられています。
華やかな光景が写真映えするスポットとして有名で、インスタグラムなどのSNSで見て、気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、京都在住の私が、いま人気の “八坂庚申堂” の歴史やご利益、“くくり猿” の意味などについてお伝えします!
“八坂庚申堂” とは? どんな歴史?
京都市東山区。京都の人気観光地である “清水寺” にほど近い場所にある “八坂庚申堂(やさかこうしんどう)”。
“八坂庚申堂” は、このエリアのシンボルである、“八坂の塔”のすぐ近くにある “お寺” です。
▼ 八坂の塔
“八坂庚申堂” は、神道と関係の深い “庚申信仰(こうしんしんこう)” にまつわる場所でもあり、大阪の “四天王寺庚申堂”、東京の “入谷庚申堂(現在は存在しない)” とともに、”日本三庚申” の1つとされています。
“庚申信仰” とは、中国の “道教” に由来する民間信仰です。
60日に一度訪れる “庚申の夜” に、人の体内から三尸(さんし)という虫が抜け出して天に昇り、その人の罪を報告するのを避けるために、庚申の夜は眠らずに徹夜をしたり、”青面金剛” をお祭りして虫を抜け出せなくするという習慣が生まれました。
“八坂庚申堂” のご本尊である “青面金剛” は、飛鳥時代(593年 – 710年)に中国大陸から渡来したと言われていて、960年に “青面金剛を一般の人たちも参詣できるように” と庚申堂が建てました。
以降、1679年に本堂が再建されています。
お寺の堂内には、両手で目、耳、口を隠している、“見ざる、言わざる、聞かざる” の三猿の像があり、本堂をお守りしています。
▼ “言わざる” の像
“八坂庚申堂” のご利益
“八坂庚申堂” は、開祖である “浄蔵貴所” が、死んだ父親を復活させたり、傾いた “八坂の塔” を霊力でまっすぐに直したという逸話で知られています。
父親の病気祈願にコンニャクを捧げたところ病が治ったとされ、このことから “病気平癒のコンニャク封じ” のご利益で有名になりました。
現在は、”腰痛、頭痛、神経痛に効果がある” と言われ、多くの参拝客が足を運びます。
“くくり猿” で願い事を叶える
“八坂庚申堂” の境内には、カラフルで華やかな数多くの “くくり猿” が釣り下がっています。
“くくり猿” とは、欲に走ろうとすることを戒めるために、”猿” が手足をくくられて動けない姿を表していて、くくり猿を奉納することによって、”欲望に振り回されなくなる” というご利益が期待できます。
猿が走り回るように心が動き出し、”悪い考えに支配されそうなとき” や “努力を怠りそうな時とき” に、自分を戒めて心をコントロールするのに役立つでしょう。
願い事を叶えるには、”欲を我慢して意欲に変えるようにすること” が大切と言われているので、“八坂庚申堂” に参拝して、欲を抑えて、やる気を出すきっかけにするのがおすすめです。
また、願掛けする際に紐で結ぶことから、”猿結び=縁結び” のご利益があるとされ、若い女性に人気です。
“くくり猿” は1個ずつ手作りされていて、1つ “500円” で購入できます。
カラフルな “くくり猿” がたくさん吊るされている光景は、最近は、”インスタ映えする” と撮影スポットとしても人気です。
まだ現地に行ったことがない人は、この機会に “八坂庚申堂” に足を運んでみてはいかがでしょうか。
“八坂庚申堂” のお祭りや行事
“八坂庚申堂” では、年に6回ある “庚申の日” に、“護摩焚き” や “こんにゃく焚き” などの行事が開催されています。
2025年の “庚申の日” は、下記の通りです。予定が合う人は、下記の日程での参拝を計画してみるのも良いでしょう。
<2025年の 庚申の日 一覧>
2月20日、4月21日、6月20日、8月19日、10月18日、12月17日
また、例年1月6日、7日には “新春大護摩祈祷会” が開かれているので、その時期を狙って参拝してみるのもおすすめです。
“八坂庚申堂” の “くくり猿” と一緒に撮影しよう!
このように、毬のようなカラフルな “くくり猿” が有名 な “八坂庚申堂” は、”病気平癒” や “縁結び”、”欲を捨ててやる気をアップする” のにご利益があると言われるお寺です。
色鮮やかな “くくり猿” は、見ているだけでも満足できる美しさを持っているので、気になった人は、ぜひ参拝してみてはいかがでしょうか。
大黒山 金剛寺 八坂庚申堂
住所:京都府京都市東山区金園町390
TEL:075-541-2565
開閉時間:午前9時~午後5時
アクセス:京都市バス「東山安井」下車、徒歩約4分
京阪「祇園四条」駅下車、徒歩約15分
公式サイト:http://www.yasakakousinndou.sakura.ne.jp/