日本の伝統文化の宝庫である、日本の古都 “京都” には、日本を代表する博物館や美術館が数多くあります。
中でも、国や京都市によって建てられた美術館では、国宝や重要文化財レベルの貴重な作品を観ることが可能です。
モノクロの世界が奥深い “水墨画” や 日本独自の仮名文字も美しい “書” を入れた作品、日本美術を受け継ぐ現代アートや、近年の人気アニメまで、日本独自の世界感に引き込まれるはずです。
今回は、京都在住の私が京都観光時に訪問をおすすめする、京都の有名な美術館を3つお伝えします。
雨の日のお出かけ先としてもおすすめです!
1. 京都国立博物館
京都駅から徒歩15分ほどのところにある “京都国立博物館” は、広大な土地に建つ、フレンチルネサンス様式のレンガ造りの建物が美しい博物館です。
大きな噴水もあり、西側と東側にある2つの庭園には、日本の石仏や礎石、石の橋柱などが展示されているので、晴れた日は散歩コースとしても楽しむことができます。
“京都国立博物館” は、1897年に、とくに文化財が集中する京都で、文化財の収蔵補完するために建てられました。
国宝29点、重要文化財200件を含む8,000件以上の収蔵品のほか、国宝88点、重要文化財615件を含む6,500件の寄託品を収蔵しています。
時期によって、水墨画や仏教美術、書跡、近世絵画などをテーマに、有名な作者による作品や社寺が所有する宝物などの豪華な展覧会が開催されます。
とくに観光シーズンである春と秋には大規模な展覧会が開かれているので、日本美術に触れるのなら、まずは押さえておきたい博物館です。
【#京博名品ギャラリー】
— 京都国立博物館 (@KyotoNatMuseum) July 26, 2024
本作は、玄宗皇帝と楊貴妃の悲劇的な恋愛を綴る、白居易の長編叙事詩「#長恨歌」を主題としたもの。あでやかに舞う楊貴妃を、龍笛を手にした玄宗皇帝が眺めています。整理された構図、松や岩の独特の形態に山雪らしさが。2F-4近世絵画「京都の狩野派―#狩野山雪」は7/28まで。 pic.twitter.com/TsyRslDHq6
オリジナルのミュージアムグッズも充実しているので、アート好きにはうれしいレアなお土産を買うこともできます。
三十三間堂、智積院など、京都市のほかの人気観光スポットのすぐ近くなので、時間が空いたときにサクッと訪れるのもおすすめです。
▼ 京都国立博物館
住所:京都府京都市東山区茶屋町527
TEL:075-525-2473
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで) ※ 展覧会により金曜日は19:30まで入館可能な場合あり
閉館日:月曜日(月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日が休館)
企画展観覧料:一般1,800円、大学生1,200円、高校生700円
公式サイト:https://www.kyohaku.go.jp/jp/
2. 京都市京セラ美術館
地下鉄・東山駅から約8分。人気観光スポットとしても有名な “平安神宮” の大鳥居の目の前にある “京都市京セラ美術館” は、1933年に開館した歴史ある美術館です。
建物は、公立美術館としては日本最古の建築で、2020年には現代アートのための新館 “東山キューブ” も建てられました。
“京都市京セラ美術館” には、京都の画家の名品を中心に紹介する “コレクションルーム”、新進作家を支援する “ザ・トライアングル” など、日本の伝統的な美術作品から、さまざまな時代・ジャンルの展覧会が開催されています。
京都には現代アートを楽しめる美術館が少なかったのですが、”京都市京セラ美術館 では、世界で活躍する “日本人アーティストによる最先端のアート” に触れることができるのが魅力です
人気アニメ “ドラえもん” や、”ジブリ作品” の展覧会なども開催されているので、アニメ好きな人もぜひ訪問先の候補にしてみてください。
京セラ美術館の村上隆「もののけ京都」。開幕直後の3月に訪れてから5カ月。その間に新作が追加されたり、未完成作品が完成されたり。また行きたいなと思っていたら、運良くギャラリートークの抽選に当たったので再訪しました。作品紹介はもちろん、企画展の成り立ちや裏話も聞けて大変有意義でした。 pic.twitter.com/JYb7pWI9tH
— ベアー (@nancy04321234) August 22, 2024
日本庭園には、時々、展覧会の作者による作品が展示されています。
下記は、日本のポップアーティストである村上隆氏の展示会開催時に庭園に展示された、同氏とルイ・ヴィトンとのコラボレーションによる巨大彫刻です。
“庭園” は、写真撮影もできて映えるスポットなので、”京都市京セラ美術館” を訪問した際は、忘れずにぜひ見学してみてください。
なお、”京都市京セラ美術館” に併設されている屋上のテラスからは、京都市街を一望できて景色が美しいと評判です。
満席になることも多いのですが、おしゃれなカフェでは、お茶だけでなくランチも楽しめるので、気になった人はカフェもチェックしてみてください。
京都京セラ美術館のカフェ『ENFUSE』の《京の素材のおかずプレート》。なんと15種類も載っかって1,500円(税抜)。+150円でおにぎりを付けて。 pic.twitter.com/XtjlS7L2Lb
— 高谷守 (@Rekifechi) December 4, 2020
ミュージアムショップでは、展覧会関連やオリジナルのグッズがそろうので、お土産やプレゼントを買うのにおすすめです。
▼ 京都市京セラ美術館
住所:京都府京都市左京区円勝寺町124
TEL:075-771-4334
開館時間:10:00~18:00(※最終入場時間は展覧会により異なる)
休館日:月曜日(※ 祝日・休日の場合は開館)/ 年末年始(12月28日~1月2日)
料金:展覧会ごとに異なる
公式サイト:https://kyotocity-kyocera.museum/
3. 京都国立近代美術館
先に紹介した “京都市京セラ美術館” の目の前にある、”京都国立近代美術館” は、日本の近代美術を中心に、京都、関西・西日本の美術を多く収蔵している美術館です。
美術館の歴史は1962年にはじまり、現在の建物は1986年に完成しました。
京都市の文化発信の拠点である “岡崎地区” にあって、平安神宮や南禅寺などの、有名な寺社にも近いので、観光がてら訪れやすいのがポイントです。
展覧会は、近代から現代まで、日本だけでなく世界の絵画や彫刻、版画、各種工芸、デザイン、建築、写真、映像に至るまで幅広く開催されています。
比較的新しい作品が展示されているので、親しみやすく感じられるでしょう。
あす8日(土)から京都国立博物館で始まる特別展「京に生きる文化 茶の湯」の内覧会に伺いました。国宝23件を含む名品の数々や利休がプロデュースしたわびの茶室と黄金の茶室の復元展示などで、京都そして日本を象徴する茶の湯文化を紹介。→(続#茶の湯展 pic.twitter.com/jCRSyh6Zfx
— 美術展ナビ (@art_ex_japan) October 7, 2022
また、美術館の1階には琵琶湖疏水に面した広い空間があり、椅子に座り思い思いのひと時を過ごせます。
併設されたカフェでは、水路沿いに咲く桜や新緑を眺めながら、ランチやお茶を楽しめるのも魅力で、カフェのみの利用も可能です。
人混みに疲れた時や、ホッと一息つきたいときに、足を運ぶのも良いでしょう。
ゆったりとした美術館の時の流れに、癒されるはずです。
▼ 京都国立近代美術館
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1
TEL:075-761-4111
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで) ※ 企画展開催中の金曜日は19:30まで入館可の場合あり
休館日:月曜日(月曜日が休日の場合は翌日休館) / 年末・年始
料金:展覧会によって変動
公式サイト:https://www.momak.go.jp/
京都の美術館で日本のアートに触れよう!
このように、京都には伝統的な美術だけでなく、近現代のアートを楽しめる素敵な美術館がたくさんあります。
中でも、今回紹介した “京都国立博物館”・“京都市京セラ美術館”・”京都国立近代美術館” の3館は、京都の主要な美術館になるので、大規模な展示会も多く、アートや日本の伝統文化に興味がある人は、ぜひ足を運んでみてください。