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成田空港と羽田空港の違いとは?7つの観点で特徴を比較!

成田空港とは羽田空港はどちらも日本を代表する空港で、所在地も近いため、「どこがどう違うのか」「どっちを使ったらよいのか」と疑問に思われる方も多いかと思います。

そこで今回は、成田空港と羽田空港の違いをさまざまな観点から比較してみます。

成田と羽田の違い①:国際線・国内線の割合

もともとは、「成田空港=国際線のための空港」「羽田空港=国内線のための空港」という位置づけがされており、成田空港は主に国際線が発着し、羽田空港は主に国内線が発着するという棲み分けがありました。

羽田空港の方が歴史が古く、日本を代表する国際空港として多数の国内線・国際線が運航されていました。

しかし、発着回数が増えすぎて処理能力が限界に達したため、新しい国際空港として成田空港が作られ、羽田発着の国際便のほとんどが成田空港に移されて、「成田=国際線」「羽田=国内線」という棲み分けができました。

その後、2010年に羽田空港が拡張され、4つめの滑走路ができて国際線が充実し、24時間利用可能な国際線向けターミナルも作られました。

滑走路が増えたことや、24時間運航可能になったこと、羽田空港の方が東京都心に近いことなどから、羽田発着の国際線は大きく伸びて、かつての棲み分けは消失しました。

2024年の現在は、「成田空港=多数の国際線+少数の国内線」「羽田空港=国際線・国内線ともに充実」という状況で、どちらの空港でも国際線をさらに増やす動きがあります。

成田と羽田の違い②:航空会社の種類

一般的に、航空会社は以下の3種類に分けられます。

種類特徴
フルサービスキャリア(FSC)従来からある大きな航空会社で、座席の種類や機内サービスが充実
レガシーキャリアとも言う
日本航空(JAL)
全日空(ANA)
チャイナエアライン(CI)
アメリカン航空(AA)
エールフランス(AF)
ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)
エチオピア航空(ET)
カタール航空(QR)  

その他、各国に1社〜数社存在
格安航空会社(LCC)料金の安さが売りの航空会社日本では、Peach (Peach Aviation、APJ)ジェットスター・ジャパン(JJP)など  

各国に多数の航空会社が存在
ミドルコストキャリア(MCC)サービス・料金がFSCとLCCの中間
中堅航空会社とも言う
FSCかLCCに分類されることも多い
日本では以下の4社(国内線を運航)
スカイマーク(SKY)
ソラシドエア(SNJ)
エア・ドゥ(ADO)
スターフライヤー(SFJ)

成田空港の国際線は、フルサービスキャリア・格安航空会社ともに充実しており、とくに格安航空会社は非常に多数の会社が乗り入れています。

一方、国内線はフルサービスキャリアの日本航空・全日空、格安航空会社のPeach・ジェットスタージャパンなどが運航しています。路線数・行先は限定的です。

羽田空港の国際線はフルサービスキャリアが中心で、格安航空会社は成田空港に比べて今のところ少数です。

国内線は、フルサービスキャリアの日本航空・全日空とミドルコストキャリアの4社が運航しており、充実しています。

航空料金に関して大まかにまとめると、国際線は成田空港のほうが安く利用できる会社が多く、国内線も格安航空会社を利用できれば成田空港のほうが安く済みます。

成田と羽田の違い③ 施設利用料

飛行機を利用する際には、航空会社に支払う航空料金だけでなく空港に支払う施設利用料・サービス料がかかります。

各空港の施設利用料・サービス料は以下のようになっています。成田空港では第1・第2ターミナル(T1・T2)と第3ターミナル(T3)で料金が変わります。

 PSFC(旅客取扱/旅客サービス施設利用料)PSSC旅客保安サービス料合計
成田国際線・出発T1・T22,460円 (こども1,240円)700円3,160円 (こども1,940円)
T31,370円 (こども690円)700円2,070円 (こども1,390円)
国内線・出発到着  T1・T2450円 (こども220円)なし450円 (こども220円)
T3390円 (こども190円)なし390円 (こども190円)
羽田国際線・出発2,950円(こども1,470円)なし2,950円 (こども1,470円)
国内線・出発到着370円(こども180円)なし370円 (こども180円)

成田空港の第3ターミナル(T3)は利用料がかなり割安です。

成田空港の第3ターミナルは格安航空会社専用で、空港内の駅まで少し距離があります。

そのため、施設利用料が割安に設定されているものと思われます。

成田と羽田の違い④:所在地と東京都心へのアクセス

成田空港 第二ターミナル

成田空港は千葉県成田市にあり、羽田空港は東京都大田区にあります。

したがって、東京都心へのアクセスは羽田空港のほうが便利です。

成田空港では電車の駅が第1・第2ターミナルにしかなく、第3ターミナルから駅まではターミナル間連絡バスなどで移動する必要があります。

バスはすべてのターミナルにとまります。

羽田空港にはすべてのターミナルに電車の駅とバスの停留所があります。

両空港から東京都心まで電車・バスでアクセスする場合の所要時間と料金を比較すると、以下のようになります。

出発地路線到着地所要時間料金
成田空港JR成田エクスプレス(有料特急電車)東京駅57分〜61分3070円
京成電鉄スカイライナー(有料特急電車)上野(京成上野)駅44分〜48分2580円
JR 京成電鉄〜JR(乗換)東京駅1時間30分程度1170円〜1450円程度
リムジンバス東京駅1時間25分〜1間50分3100円
羽田空港東京モノレール浜松町駅(東京駅までJR山手線で3駅)14〜25分520円
京急電鉄品川駅14分〜21分程度330円
リムジンバス東京駅40分〜55分1200円

成田と羽田の違い⑤:空港内の移動

両空港とも3つのターミナルがあり、ターミナル間は徒歩や無料連絡バス、電車で移動できます(徒歩移動は一部のターミナル間のみ)。

ターミナル間の移動時間は両空港であまり変わりませんが、成田空港のほうがやや時間がかかる傾向があります。

成田空港内の移動

第2ターミナルと第3ターミナルの間は、徒歩で移動可能です。例えば、第3ターミナル1階到着ロビーの案内カウンターから第2ターミナルの「空港第2ビル駅」改札口まで、徒歩で13分ほどかかります。

ターミナル間をつなぐ無料の連絡バスが運行されています。

第1・第2ターミナル間は10分、第2・第3ターミナル間は3分〜6分、第1・第3ターミナル間は14分くらいかかります。

第1・第2ターミナル間は電車でも移動可能です。

羽田空港内の移動

第1ターミナルと第2ターミナルの間には地下連絡通路があり、徒歩で移動できます。

長さは400mで、所要時間は5分程度です。

ターミナル間をつなぐ無料の連絡バスがあり、第1・第2ターミナル間は3分、第1・第3ターミナル間は5分〜7分、第2・第3ターミナル間は8分〜10分ほどで移動できます。

各ターミナル間を電車で移動することも可能です。

成田と羽田の違い⑥:運航時間・営業時間

成田空港では国内線・国際線ともに6時台〜23時台までの運航で、大半の施設が深夜には営業していません。

深夜に利用できる施設は、発着・到着ロビーの一部と、各ターミナルのコンビニ、ファーストフード店2件、カプセルホテル1件などに限られます。

一方、羽田空港には深夜〜早朝に発着する国際線があり、国際線の多くが発着する第3ターミナルは24時間営業となっています(第1・第2ターミナルは原則5時〜24時の営業)。

ただし、第3ターミナルのすべてのレストラン・ショップが24時間営業というわけではありません。

成田と羽田の違い⑦:空港内の店舗

各空港には多数のレストラン・ショップ・免税店があります(24H=24時間営業)。

 レストランショップ(免税店以外)免税店
成田91件(24H 2件)163件(24H 4件)Duty Free 30件(24H  0件)
羽田166件(24H 11件)119件(24H 3件)Duty Free 38件(24H 2件) Tax Free 55件(24H 0件)

羽田空港の方がレストランの数が多く、第3ターミナルには24時間営業のレストランもかなりあります。

免税店も羽田のほうが多いです。

まとめ

成田空港と羽田空港の主な違いをまとめると、以下のようになります。

 成田羽田
フライト国際線の数が多く、とくに格安航空会社が充実
国内線は行先・本数が限られるが、格安航空会社も利用できる
国内線・国際線ともに充実
フルサービスキャリア・中堅航空会社が多めで、国内線には格安航空会社がない
施設利用料格安航空会社専用の第3ターミナルは割安成田空港の第1・第2ターミナルと同程度
港内移動連絡バスで3分〜14分程度連絡バスで3分〜10分程度
アクセス千葉県にあり、東京都心へのアクセスはやや不便(電車で最短44分、バスで最短85分)東京都内にあり、東京都心まで電車で最短14分、バスでも最短40分でアクセス可能
営業時間・店舗数深夜〜早朝は一部のみ営業
レストラン・ショップ・免税店ともに充実しているが、羽田と比べるとやや少ない
国際線の多くが発着する第3ターミナルは24時間営業
とくにレストランが成田より充実していて、24時間営業も多い

成田空港は格安航空会社が多く、第3ターミナルの施設利用料も安いので、価格重視の方におすすめできます。

ただし、東京都心へのアクセスはやや不便です。

また、第3ターミナルには電車の駅がなく、電車を利用する方は第2ターミナルまで徒歩やバスで移動する必要があります。

荷物が多い方は、リムジンバスやタクシーを予約しておくとよいかもしれません。

羽田空港は国内線・国際線ともに充実しており、羽田で国内線に乗り換えて日本各地の観光地に向かう方におすすめできます。

東京都心へのアクセスもよく、東京観光が目的の方にも便利です。

ただし、格安航空会社の数は少なく、とくに国内線はミドルコストキャリア以上しか存在しないため、航空料金が成田空港より高くなる場合が多いでしょう。

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Raku Raku Japan 編集部

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