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沖縄

沖縄の伝統衣装の名前は?観光客が着れる場所はある?

日本の中でも、とくに独自の文化や歴史がある沖縄県。

日本の伝統的な衣服に “着物” がありますが、沖縄には “琉装(りゅうそう)” という独特な伝統衣装があります。

そこで今回は、沖縄在住の私が、沖縄県の伝統衣装や観光客が伝統衣装を着られる場所についてお伝えします。

沖縄の伝統衣装の名前は「琉装」

沖縄の伝統衣装の名前は、”着物(きもの)” ではなく、“琉装(りゅうそう)” と言います。

“琉装” は、琉球王国時代(1429年 – 1879年)に正装として着用されていた民族衣装で、中国の漢服や日本の和服の影響を受けながら独自に発展してきた衣服です。沖縄の言葉では “ウチナースガイ” と言います。

外国の人から見ると、琉装も日本の伝統着である着物の一種と思うかもしれないですが、”琉装と着物” は、色彩や生地、着付けの仕方などの点で大きく異なります。

▼ 着物と琉装のちがい

着物 琉装 ちがい kimono ryusou

上記は、着物と琉装をイメージしたイラストなのですが、着方や色合いなどが違うことがわかりますよね。

“琉装” は、沖縄独自の伝統衣装と言えるでしょう。

現代に生きる人がイメージする、沖縄の華やかな伝統衣装である“琉装” は、琉球王国時代の王族や貴族などの身分の高い人たちが着ていた衣装です。

沖縄が日本ではなく琉球王国であった “16世紀頃” に、沖縄では身分制度が確立され、服装も身分や階級によって色・模様・布地などの種類が区別されました。

また、”琉装” は、袖口が広く、女性の琉装は腰のあたりを締め付けない独特の着付け方があります。

南国である沖縄の暑い気候に合わせて、風通しを良くする工夫がされているのです。

“琉装” の色鮮やかさや、使われている布の染め方などは、沖縄の歴史や気候と深く関係していて、南国ならではの伝統着と言えます。

沖縄の伝統的な染色技法“紅型”

紅型 bingata 沖縄 伝統衣装

沖縄の伝統衣装でイメージする、色鮮やかな模様の染め物は、”紅型(びんがた)” と言います。

“紅型” は、琉球王国時代に生まれた伝統的な染色技法のことで、”ビン” は色彩、”ガタ” は模様を意味していると言われています。

“紅型” がとても色鮮やかな理由は、南国である沖縄の強い日差しと関係があります。

紅型の染色に使われる顔料は、水や油などには溶けず耐光性、耐水性に優れています。

長時間光に当たると色褪せが起こりやすい染料に比べて、顔料は粒子が大きく布の表面に定着するため発色が鮮やかです。

そして紫外線にも強く、発色がはっきりしているので色を重ねてもにじまないのが特徴です。

沖縄の強い日差しに対して、色鮮やかな顔料が使われるようになったんですね。

琉球王国時代の王族や貴族が着ていた琉装

ryusou color 琉装 色 紅型

日本人の多くは、沖縄の伝統衣装と聞くと、鮮やかな黄色や水色をイメージします。

でも、”琉装” を着ていた琉球王国時代は、色で階級を区別していたので、誰もが自分の好きなようにファッションを楽しめた訳ではありません。

女性は、黄色が最上位、その次に水色、薄紅色。

男性は、黄色が最上位で、その次に紫色、水色、藍色など、身分によって着れる衣の色が明確に決まっていました。

そのため、実際のところは、上記画像のように色鮮やかで綺麗な伝統衣装を着た人が、沖縄の街にたくさん歩いていたというわけではないのです。

紅型 bingata 沖縄 伝統衣装

また、身分の高い人たちが着ていた “琉装” は、上質な絹を使った華やかなものであった一方、貴族や王族以外は、色糸や手の込んだ織物は使用できない決まりになっていました。

「柄の大きいものを着ている = 身分が高い」「柄や装飾が少ないシンプルなものを着ている = 身分が低い」と、着ているもので着ている人の身分がわかるようになっていたんですね。

現代の日本では、自分の好きなように、自由にファッションを楽しむことができます。

自由にファッションを楽しめるということは、当たり前に思えて、とても貴重なことだとなのかもしれません。

観光客向けの「琉装」を着れる場所もある!

琉装 ryusou

沖縄には、沖縄の伝統衣装である “琉装” を着れるスポットがあります。

琉装体験ができる施設を、沖縄本島と石垣島でそれぞれ紹介しますね。

1. おきなわワールド

おきなわワールド okinawa world

(出典;おきなわワールド 公式サイト

沖縄本島の南側、南城市にあるテーマパーク “おきなわワールド” では、施設内にある琉球写真館で、”琉装体験” ができます。

1着1000円からで着ることができ、子供用のサイズも用意されていて、0歳児から琉装を着ることができます。

琉装を身にまとって、おきなわワールド内の琉球王国城下町を散策すれば、琉球王国時代にタイムスリップしたかのような気分を味わえます。

写真撮り放題なので、インスタグラムなどSNSに写真をアップしたい人にもおすすめです。

沖縄らしい景色を背景に、素敵な写真を撮れるでしょう。

衣装の種類も豊富にあるので、お気に入りの琉装を見つけてみてください。

おきなわワールド
住所:沖縄県南城市玉城字前川1336
電話:098-949-7421
営業時間:9:00〜17:30(最終受付16:00)
入園料:大人2000円/小人1000円
公式サイト:https://www.gyokusendo.co.jp/okinawaworld/

2. 石垣やいま村

ishigaki yaimamura 石垣やいま村

(出典:石垣やいま村 公式サイト

石垣島でも、琉装体験ができる場所があります。

沖縄や八重山の歴史文化などを楽しむことができるテーマパーク “石垣やいま村” では、1着1000円〜で、”琉装体験” ができます。

子ども用のサイズも用意されていて、0歳児から琉装を着てみることが可能です。

紅型の琉装だけでなく、踊り子やエイサー太鼓演者の格好など、さまざまな琉球衣装を着ることができます。

衣装の種類や、たくさんの色が揃っているのでお気に入りの1着を見つけてみてください。

別料金が必要ですが、プロのカメラマンに写真を撮ってもらうこともできるので、とっておきの一枚を残したい人は、撮影の依頼を検討してみると良いでしょう。

石垣やいま村
住所:沖縄県石垣市名蔵967-1
電話:0980-82-8798
営業時間:9:00〜17:30(最終受付17:00)
入園料:大人1200円/小人600円
公式サイト:https://www.yaimamura.com/

沖縄ならではの伝統衣装を楽しもう!

このように、沖縄の伝統衣装である “琉装” は、長い歴史のなかで独自に発展してきた守られてきた衣服です。

鮮やかな色味も衣装の形も、沖縄の気候が関係していて、紅型の模様も、沖縄の植物や動物などの豊かな自然が描かれています。

沖縄を訪れたら琉装を身につけて、沖縄の歴史や文化を体験してみてください!

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