空港やカフェのUSB充電は危険?ジュースジャッキングの罠と対策
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「旅行中にスマホの充電が切れそう……!」そんなとき、空港や駅、カフェで見かける無料のUSB充電ポートは、まさに「救世主」のように見えますよね。しかし、その便利な充電スポットが、実はあなたの個人情報を狙う恐ろしい罠かもしれないとしたらどうでしょうか。
近年、海外を中心に注意喚起が行われ、日本でもセキュリティ意識の高い人の間で話題になっているのが「ジュースジャッキング(Juice jacking)」というハッキング手法です。FBI(連邦捜査局)や、日本を代表する通信企業であるNTTなども、公共の場所でのUSB充電にはリスクがあると警告を発しています。
この記事では、ジュースジャッキングの仕組みから、もし情報を抜き取られてしまったらどうなるのか、そして大切なiPhoneやAndroidを守るための具体的な対策方法、さらには安心の対策グッズまで詳しく紐解いていきます。バッテリー切れの不安を解消しつつ、安全にスマホを使い続けるための「防衛術」を一緒に学んでいきましょう。
公共のUSBポートに潜む罠!ジュースジャッキングの正体

ジュースジャッキングとは、空港やホテル、カフェなどに設置された公共のUSB充電ポートを悪用して、接続されたスマートフォンやタブレットから情報を盗んだり、ウイルス(マルウェア)を送り込んだりするサイバー攻撃のことです。
「ジュース」は電気やエネルギーを意味し、「ジャッキング」はハイジャック(乗っ取り)を指す言葉が由来となっています。この言葉は、2011年にセキュリティジャーナリストのブライアン・クレブス氏によって名付けられました。
なぜ充電するだけでハッキングされるの?
私たちが普段何気なく使っているUSBケーブルは、単に電気を送るだけのものではありません。ケーブルの内部には、電力を送るための線と、データをやり取りするための線の両方が入っています。
たとえば、スマホをPCに繋いで写真データを移すことができるのは、このデータ線があるからです。攻撃者は公共の充電ポートを改造し、このデータ線を通じて、充電中のスマホから密かにデータを吸い出したり、ウイルスをインストールしたりする仕組みを仕掛けます。
見分けがつかない「O.MGケーブル」の恐怖
さらに恐ろしいのは、ポートだけでなく「ケーブル自体」に細工がされているケースです。 「O.MGケーブル」と呼ばれる特殊なケーブルは、見た目はApple純正品などの一般的なケーブルと全く区別がつきませんが、内部に極小のチップが隠されています。このケーブルを使用すると、攻撃者は無線(Wi-Fi)を通じて、離れた場所からあなたのスマホを遠隔操作したり、情報を盗み取ったりすることが可能になります。
情報を盗まれるとどうなる?恐ろしすぎる被害の実例

「たかが充電で……」と思われるかもしれませんが、ジュースジャッキングによって情報を取られてしまった場合、その被害は人生を左右するほど深刻です。
1. キーロガーによるパスワードの窃取
代表的な手口の一つに、スマホ内に「キーロガー」というウイルスを送り込むものがあります。これは、あなたがスマホで入力する文字(パスワードや暗証番号など)をすべて記録し、攻撃者に送信するものです。
- スマホのロック解除パスコードが盗まれる。
- 銀行アプリのログイン情報や暗証番号が盗まれ、不正送金される。
- ショッピングサイトで入力したクレジットカード番号、名前、住所がすべて筒抜けになる。
まるで、攻撃者があなたの肩越しにずっと立っていて、入力内容をすべてメモしているような状態になってしまうのです。
2. 遠隔操作(RAT)とプライバシーの破壊
「RAT(リモートアクセスツール)」と呼ばれるウイルスを仕込まれると、スマホを完全に支配される恐れがあります。
- マイクやカメラを勝手に起動され、生活を盗撮・盗聴される。
- 保存されている写真、動画、連絡先、メールの内容をすべて見られる。
- GPSによる位置情報を常に追跡され、行動を監視される。
これらのウイルスは、感染してもスマホの挙動に目立った変化が出ないよう設計されていることが多く、多くの被害者が気づかないうちに長期にわたって情報を抜き取られ続けてしまいます。
被害を防ぐための5つの黄金ルール

公共のUSBポートが危ないからといって、外出先で充電を諦める必要はありません。正しい知識と準備があれば、リスクを回避することは十分に可能です。
1. ACコンセントと自分専用のアダプタを使う
最も安全で確実な方法は、USBポートに直接ケーブルを差すのではなく、壁にある「ACコンセント」に自分の充電アダプタを差し込んで充電することです。コンセントから流れるのは電気のみであり、データ通信は行われません。
2. モバイルバッテリーを活用する
自分自身のモバイルバッテリーから充電すれば、ジュースジャッキングのリスクはゼロになります。
3. 「充電専用」のUSBケーブルを持ち歩く
USBケーブルには、データ通信ができるものと、電力のみを送る「充電専用」の2種類が存在します。充電専用ケーブルには物理的にデータ線が入っていないため、これを公共のポートで使用すればハッキングされる心配はありません。
4. データ遮断アダプタを装着する
「データブロックアダプタ(通称:USBコンドーム)」と呼ばれる小型のツールを使用するのも賢い選択です。これはUSBケーブルの先に取り付けるアダプターで、データ通信のみを物理的に遮断し、電力だけを通すように設計されています。
5. スマホの「許可」画面に注意する
スマホを接続した際、「このコンピュータを信頼しますか?」や「データへのアクセスを許可しますか?」といったポップアップが表示されたら要注意です。充電ポートに差し込んだだけでこの画面が出た場合は、何らかのデータ通信が行われようとしている証拠ですので、必ず「許可しない(信頼しない)」を選択しましょう。
旅先でも安心!おすすめの対策グッズ4選
セキュリティを守りつつ、快適に充電を行うために持っておきたい厳選アイテムをご紹介します。
おすすめAC充電器(アダプタ)
公共のUSBポートに頼らず、コンセントから安全・高速に充電するために最適な製品です。
Anker Nano II 65W

(出典:Anker)
USB Power Delivery (PD) 対応で最大65Wの出力を誇る超コンパクトな充電器です。独自の「Anker GaN II」技術により、一般的な60W出力以上の充電器に比べて約60%の小型化を実現しており、持ち運びに非常に便利です。これ一台で、スマートフォンからノートPCまで幅広く急速充電が可能です。
NovaPort DUO II 45W2C Built in CORD REEL

(出典:PR TIMES)
約65cmのUSB-Cケーブルを内蔵した、革新的な巻取り式AC充電器です。ケーブルを別途持ち歩く必要がなく、使用しないときは本体にスッキリ収納できるため、出張や旅行に最適です。最大45W出力で2台同時充電にも対応しており、温度管理を行う「NovaSafety 2.0」などの安全機能も充実しています。
おすすめデータ遮断アダプタ(データブロックアダプタ)
手持ちのケーブルをそのまま使いながら、公共ポートの危険を物理的にブロックできる便利ツールです。
PortaPow USB-A to C Data Blocker

(出典:PortaPow)
USB-AポートからUSB-Cケーブルへ繋ぐ際に使用するデータ遮断アダプタです。データ転送用の線を物理的に除去しており、本体にある「ウィンドウ(窓)」から通信が不可能であることを視覚的に確認できるユニークな設計になっています。ジュースジャッキングのリスクを物理的に排除して安全に充電できます。
MSL FORCE データブロッカー
USBポートを介した不要なデータ通信を物理的に遮断し、電力供給のみを可能にするアダプタです。Type-Cモデルは最大140Wの超急速充電にも対応しており、プライバシー保護と高出力を両立しています。非常にコンパクトなため、キーホルダーや財布に入れて持ち歩くのにも最適です。
日常の「ちょっとした習慣」があなたの未来を守る
ジュースジャッキングは、現在のOS(iOSやAndroid)の進化によって、接続しただけで即座に全てが盗まれるケースは減少傾向にあります。しかし、攻撃側も日々新しい手法を編み出しており、例えばiOS 26では、ロック解除中にUSB-Cアクセサリーを接続すると自動的に許可されてしまうデフォルト設定の危険性なども指摘されています。また、Android 16では、ロック中のUSBポートによるデータ転送を停止する「高度な保護モード」が導入されるなど、対策側も進化し続けています。
私たちは、便利さとリスクが隣り合わせの時代に生きています。空港で「あ、充電ポートがある!ラッキー」と思う前に、「自分のアダプタを出す」「コンセントを探す」という、たった10秒の手間を惜しまないでください。
その小さな習慣の積み重ねが、あなたのプライバシーや大切な資産を、目に見えないハッカーから守る最強の武器になります。スマホは今やあなたの人生のデータが詰まった「分身」です。次に旅行やカフェに出かけるときは、ぜひ自分専用の充電セットを忘れずに準備して、安心なスマホライフを楽しみましょう。
みんなのらくらくマガジン 編集長 / 悟知(Satoshi)
SEOとAIの専門家。ガジェット/ゲーム/都市伝説好き。元バンドマン(作詞作曲)。SEO会社やEC運用の経験を活かし、「らくらく」をテーマに執筆。社内AI運用管理も担当。












