スマートロックは鍵でも開けられる!物理鍵が必要なケースや締め出し対策も紹介

スマートロックは便利ですが、使ったことがなければ「鍵でも開けられるの?」「締め出されない?」などと疑問に思う方もいるはず。

この記事ではスマートロックを鍵で開けられるのかについて解説。物理鍵が必要なケース、締め出されて困らないための対処法も紹介します。

スマートロックとは

スマートロックとは、スマートフォンや専用のリモコンなどを使って、鍵の開閉を電子的に行うことができるデバイスです。ドアの内側にあるサムターン(つまみ)を自動で回転させることで、鍵の開閉を行います。従来の物理的な鍵と異なり、キーレスで解錠できるため、利便性が向上します。

スマートロックの種類

スマートロックには、主に以下2つの種類があります。

1. 後付け型

既存の鍵の上に重ねて取り付けるタイプです。工事不要で手軽に導入できるのが特徴です。賃貸住宅でも導入しやすいことから人気があります。両面テープやネジで固定するものが多いですが、賃貸住宅では両面テープ式がより適切です。

2. 埋め込み型

既存の鍵と交換して取り付けるタイプです。より高いセキュリティレベルを求める場合に適しています。工事が必要なため、賃貸住宅では導入が難しい場合があります。

スマートロックのメリット

スマートロックには、以下のようなメリットがあります。

  • 利便性の向上: スマホひとつで鍵の開閉ができるため、鍵を持ち歩く必要がありません。
  • セキュリティの向上: 履歴を確認できるため、誰がいつ鍵を開閉したかがわかります。また、オートロック機能により、鍵の閉め忘れを防ぐことができます。
  • 鍵の共有: 家族や友人と鍵を共有することができます。
  • 遠隔操作: 外出先から鍵の開閉ができます。

スマートロックは鍵でも開けられる

家の鍵を開ける様子

結論を言うと、スマートロックは物理鍵やサムターン(ツマミ)でも開けられます

スマートロックは、従来の鍵方式にスマホによる電子ロックのシステムを追加するガジェットです。鍵穴を塞いだり、サムターンを外したりするわけではないため、スマートロック導入後も、従来通りの仕方で解錠できます。

スマートロックを鍵でも開けられる理由

スマートロックを鍵でも開けられる理由は、鍵穴やサムターンを残す仕組みだからです。

スマートロックのほとんどは、既存の鍵構造を活かしで後付けする電動サムターンタイプです。自動でサムターンを開閉できる装置を鍵周辺に後付けし、Bluetooth通信でスマホによる遠隔解錠を可能にするのが基本的なスマートロックの仕組みです。

ちなみに後付け式ではなく、工事でシリンダーを交換する埋め込み式の場合、製品によっては物理鍵で開けられなくなることも。ただし、暗証番号や指紋認証、カードキーなど、複数の開錠方式が用意されていることが多く、スマホがないと開けられなくなるわけではありません。

スマートロックを鍵で開ける必要があるシチュエーション

スマートロック取り付け後も、物理鍵で解錠しなければならない場面もあります。

ケース1. スマホの充電が切れている

スマホの充電が切れたら当然スマホではスマートロックを操作できません。スマホの充電が不十分な状態で外出してしまい、仕事や用事から帰宅した際にはスマホのバッテリーがゼロになっていることはありがちです。スマホが故障して使えない場合も同様。スマホが使えないとスマホでスマートロックは開けられません

ケース2. スマホを部屋の中に忘れた

スマホを持たずに部屋から出てしまうこともありがちです。外出中にスマホを紛失した場合も同様です。スマホが手元にないと開けられません。スマホ以外に電子解錠のオプションがなければ、物理鍵でないと開けられません。

スマホが部屋の中にあるのに鍵がかかるのはオートロック機能によるものです。オートロック機能は便利ですが締め出しの危険性は比較的高いです。ホテルのようにフロントが対応してくれるわけではないため、自分で予防策を講じる必要があります。スマホを部屋に忘れるケースでは、物理鍵も持たずに手ぶらで出てしまい、締め出される場合も多いので注意が必要です。

ケース3. スマートロック本体の電池切れ

乾電池式のスマートロックの場合、電池が切れると解錠できなくなります。スマートロックの電池持ちは、アルカリ乾電池で2〜4ヶ月、リチウム乾電池で5〜6ヶ月程度です。使用頻度にもよりますが、1年足らずで寿命を迎えることが多く、定期的な電池交換は必須です。

たいていのスマートロックではアプリで電池残量を確認できます。電池が切れそうな場合にアラートが鳴る製品もあります。電池残量に常に意識を持っておくことが大切です。

ケース4. スマートロックが外れてしまう

両面テープ式の場合、テープの粘着力が弱くなってスマートロックが落ちてしまうことがあります。数ヶ月経つとずれてくるというレビューが散見されます。テープの粘着は高温や水分に弱いため、夏の暑さや冬の結露などで取れてしまうことがあります。

また取り付け時、取り付け表面にほこりや汚れが付着しているとテープの粘着力が弱まる原因になります。取り付け表面をきれいに拭いてから取り付けましょう。

ケース5. スマートロックが故障した

スマートロックの異変に早めに気づき、故障する前に修理するのが望ましいです。また異音がするなど、故障の兆候があるときは物理鍵を持ち歩くのがベターです。

ちなみに故障は寿命によるものもあります。電子錠の寿命は約7年と言われており、一度設置したら永年使えるのでなく、将来的にはまた付け替えなければなりません。

ケース6. Bluetooth接続の不良

Wi-Fiタイプに比べてBluetoothタイプは接続のトラブルが多いといわれています。外出・退出してスマホとスマートロックが離れると接続が切れるため、入室時は再接続が必要です。

ユーザーからは「接続できるまでに1分はかかる」、「スマホを再起動しないと使えない」などの口コミも。Bluetooth接続がうまくいかない場合、物理鍵で開けるほうが早い可能性があります。

ケース7. ネットワーク障害

過去には有名な製品で6日に及ぶネットワーク障害が発生したこともあります。原因はサーバーへの一時的な負荷増大でした。Bluetooth通信やWi-Fi通信を利用するため、ネットワークに異常があると使えなくなります。

スマートロックで物理鍵がない場合はどうなる?

スマートロックが使えない場面で物理鍵がない場合、ほかに有効な解錠オプションがないと締め出されます。状況は従来の鍵方式で鍵がなくなった場合と変わりません。鍵業者に依頼して開けてもらうことになりますが、費用も時間もかかります。

意外に多い?スマートロックの締め出し事例

スマートロックの締め出しは、実は意外に多いトラブルです。

例えば、

  • 深夜にスマホも鍵も財布も持たずに部屋を出てしまい、オートロック機能で締め出される
  • 宅配便の応対に出て、スマホを忘れて締め出し
  • 交換用の電池を受け取りに出たタイミングでバッテリーが完全にゼロとなり、家に入れなくなる

などの事例が報告されています。スマートロックの締め出し体験談がネットでも散見されるので、他人事と思わず、対策を検討しておきましょう。

スマートロックの締め出しで困らないための対策

スマートロックで締め出されないためには以下のような対策が有効です。

1. 解錠方法を多様化する

製品によっては複数の解錠方式が選択できます。スマホが使えない状況でも、別の方法で解錠できれば安心です。主な解錠方式には、以下のようなものがあります。

1-1. 暗証番号(テンキー)

あらかじめ設定した番号を入力することで解錠できる方式です。物理的なボタンを押すタイプや、タッチパネル式があります。

1-2. 指紋認証

指紋をセンサーにかざすことで解錠できる方式です。登録した指紋と一致すれば、鍵を開けることができます。

1-3. カードキー/ICカード

ICチップが内蔵されたカードや、おサイフケータイ対応のスマートフォンをかざすことで解錠できる方式です。

1-4. その他

製品によっては、Apple Watch、音声アシスタント、NFCタグ、IFTTTなどをほかにも豊富な解錠オプションが用意されていることがあります。

2. しっかり固定できる製品を選ぶ

テープが外れて落ちることがないよう、両面テープの粘着力が強力なものを選びましょう。両面テープは半年や1年に1回など、定期的に貼り替えるのも適切です。

主流の両面テープ方式でなく、ネジ固定できるタイプや磁石で取り付けられるタイプもおすすめです。

3. 定期的に電池残量や故障を点検する

電池切れによる締め出しを防ぐために、バッテリー残量を定期的に確認しましょう。そもそも電池の寿命が長いスマートロックを選ぶのもおすすめです。製品によっては2年以上持つものもあります。

また電池残量が少なくなるとアラートで知らせてくれる製品が便利です。電池交換の目安を記載した日付シールを貼っておくのも良いでしょう。

4. 友人や家族と鍵を共有しておく

スマートロックには友人や家族と鍵を共有できる製品もあります。万が一締め出された時、鍵の共有者に遠隔操作で鍵を開けてもらえます。製品によっては最大20名など、大人数に対して合鍵を作れるものもあります。

5. 鍵の保管場所を決めておく

保管場所を決め、家族や同居人にも共有しておきましょう。緊急時にすぐに取り出せるように、分かりやすい場所に保管しておくのがおすすめです。しかし、空き巣などによる不正利用を防ぐため、あまりにも分かりやすい場所に置くのは避けましょう。

6. サポートが充実した製品を選ぶ

有名メーカーのスマートロックはサポートが充実しています。例えば、締め出されたときにサポートセンターに連絡し、適切な対応を教えてもらえると安心です。鍵開け業者を手配してもらえることもあります。また、年数回の電池交換サポートや故障時の本体交換サポートが用意されていることもあります。

7. 鍵開け業者に頼む

何をやっても開けられない場合は、基本的に業者に頼んで開けてもらうしかありません。メーカーのサポートが鍵開け代行を手配してくれるケースもあります。

ちなみに鍵開け業者の料金相場は2〜3万円ほどです。業者はピッキングやバンピングなどの物理的な方法で鍵を開けます。場合によっては鍵穴が壊れることもあります。鍵穴が壊れたら開錠料金に加えて、鍵の交換代も必要です。余計な面倒や出費を避けるためにも、締め出しを未然に防ぐのがベターです。

締め出しが心配な人におすすめのスマートロック3選

締め出し対策として、複数の解錠方法に対応していたり、サポートが充実しているスマートロックを選ぶことも重要です。ここでは、締め出しが心配な方におすすめのスマートロックを3つ紹介します。

SwitchBotロック

SwitchBot ロック Ultra

(出典:PR TIMES

SwitchBotロックは、両面テープで簡単に取り付けられる工事不要の後付け型スマートロックで、設置後も物理鍵で開閉可能です。スマホアプリや指紋認証、カードキー、Apple Watch、NFCタグなど最大15種類の解錠方法に対応し、遠隔操作や定時の自動施錠も可能です。

基本モデルの「SwitchBot ロック」は多くの鍵に対応し約6カ月の電池寿命、上位の「SwitchBot ロック Pro」はアルミボディとクイックキー機能を備え、電池寿命は約9カ月に延長されました。

さらに高速解錠や静音モードを搭載した「SwitchBot ロック Ultra」、そして手頃な価格で基本機能を備えたエントリーモデルの「SwitchBot ロック Lite」も展開し、用途や予算に応じて選べるラインナップが魅力です。

SwitchBotスマートロック
created by Rinker

Qrio Lock

Qrio Lock

(出典:PR TIMES

Qrio Lockはスマートフォンで操作できるスマートロックで、ハンズフリー解錠やオートロック、合カギ共有、遠隔操作が可能です。Qrio Hubと連携すれば外出先からも操作できます。

リモコンキーのQrio Key Sを使えばスマホなしでハンズフリー解錠ができ、紛失時も権限をアプリで簡単に管理可能となります。

さらにQrio PadQrio Cardを追加すると、暗証番号やカードキーでの解錠も可能になり、より便利に使用することが可能になり、より快適なスマート玄関を構築できます。

Qrio Lock
created by Rinker

bitlock MINI

bitlock MINI

(出典:PR TIMES

bitlock MINIは、月額550円のサブスク型スマートロックです。家族や友人との「合カギシェア」機能があり、合鍵の共有者に遠隔で鍵を開けてもらうことが可能です。さらに、スマートリング「EVERING」とも連携でき、専用リーダー「bitreader+」にEVERINGをかざすだけでドアの解錠が可能になります。

365日カスタマーサポートが稼働しているので万が一締め出されたときにも連絡できます。そのほか、故障時の本体交換サポートや電池交換のサポートも充実しています。

EVERING
created by Rinker

スマートロックは鍵でも暗証番号などでも開けられる!

スマートロックは物理鍵でも開けられます。さらに言うと、スマートロック導入後も物理鍵は重要で、特にスマホが使えない場面では、物理鍵がないと締め出されることもあるので注意が必要です。

スマートロックの締め出し対策としては、複数の解錠方法を用意したり、合鍵を共有したり、日頃から電池や故障を点検したりなどがおすすめ。万が一締め出された場合に備えて、サポートが充実したメーカーの製品を選んでおくと安心です。

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