モバイルバッテリーの寿命は?目安の年数や劣化のサイン、長持ちさせる方法なども紹介

モバイルバッテリーは、スマートフォンやタブレットなどの充電に欠かせないアイテムですが、バッテリーは消耗品であり、経年劣化や使用によってやがて寿命を迎えます。寿命を迎えたモバイルバッテリーは、充電できなくなったり、充電の減りが早くなったりして、使い物にならなくなってしまいます。

そこで今回は、モバイルバッテリーの寿命の目安、劣化のサイン、そして長持ちさせる方法をご紹介します。

モバイルバッテリーの寿命は1〜2年ほど

モバイルバッテリー

一般的なモバイルバッテリーは、リチウムイオン電池と呼ばれる電池を使用しており、約300〜500回の充電サイクルで寿命を迎えるとされています。そのため、年数に換算するとモバイルバッテリーは1〜2年ほどで寿命を迎える計算です。

しかし、これはあくまでも目安であり、実際の寿命は充電回数や使用状況によって大きく左右されます。

充電回数

  • 毎日1回フル充電(0→100%、1サイクル/日):約1年半で寿命を迎える
  • 毎日1回50%充電(50→100%、0.5サイクル/日):約3年で寿命を迎える
  • 3日に1回フル充電(0→100%、0.3サイクル/日):約4年で寿命を迎える

使用状況

  • 高温多湿な環境で使用している場合:寿命が短くなる
  • 常に満充電または完全放電の状態にしている場合:寿命が短くなる
  • 長期間使用しない場合:バッテリーが劣化しやすくなる

上記の点を踏まえ、モバイルバッテリーは1~2年程度を目安に、劣化のサインが出たら早めに買い替えるのがおすすめです。寿命を迎えたモバイルバッテリーは、充電できなくなったり、充電の減りが早くなったりして、使いものにならなくなってしまいます。

モバイルバッテリーの寿命の確認方法、判断基準

モバイルバッテリーが寿命を迎えたかどうかは、以下6つのチェックポイントで判断しましょう。

1. 使用開始から1年以上経過した

多くのモバイルバッテリーは、約300~500回の充電サイクルで寿命を迎えるとされています。毎日使用している場合、1~2年程度でバッテリーが劣化し、充電できなくなったり、充電の減りが早くなったりする可能性があります。

2. 300回以上充電した

300回以上充電している場合は、高確率でバッテリーが劣化してきています。また500回を超えていた場合は、いつ壊れてもおかしくありません。

回数が分からない場合は、1~2年以上使ったかどうかを判断基準にするとよいでしょう。

3. 充電時間が長くなった

新品のモバイルバッテリーと比べて、充電に明らかに時間がかかるようになった場合は、バッテリーが劣化している可能性があります。充電池の内部抵抗が大きくなり、充電効率が低下していると考えられるからです。

4. 充電してもすぐに減ってしまう

満充電してもすぐにバッテリー残量が減ってしまう場合は、バッテリーが劣化してきている証拠です。充電容量が減少しているため、その分減りも早くなるのです。

5. バッテリーが熱くなる

充電中や使用中に、モバイルバッテリー本体が熱くなる場合は、バッテリーが劣化している可能性があります。バッテリー内部のリチウムイオン電池が劣化すると、膨張するようになるためです。

6. 変形や膨張が見られる

モバイルバッテリーの変形や膨張は、単に寿命を迎えたというだけでなく、重大な危険の前兆かもしれません。発火や爆発につながり、周囲に危害を加えたり、損害を与えたりする恐れがあります。

モバイルバッテリーが変形や膨張を起こしている場合は、ただちに使用を中止し、メーカーや専門家に相談する、もしくは安全な方法で処分するのがおすすめです。

モバイルバッテリーの寿命を長持ちさせる方法

以下では、モバイルバッテリーの寿命を長持ちさせるための秘訣をいくつかご紹介します。

1. 高温多湿な環境での使用を避ける

高温多湿な環境は、バッテリーの劣化を早める最大の原因です。直射日光の当たる場所や車内など、高温になる場所は避け、涼しい場所で保管・使用しましょう。

2. 満充電・完全放電を避ける

多くのモバイルバッテリーは、リチウムイオン電池と呼ばれる電池を使用しており、0~100%の充電サイクルを繰り返すと劣化が早くなります。50~80%程度の充電状態を維持するようにしましょう。

3. 長期間使用しない場合は充電をしておく

長期間使用しない場合は、バッテリーを50~80%程度充電した状態で保管しておきましょう。完全に放電した状態での保管は、バッテリー劣化の原因になります。保管中も定期的に充電し、50~80%の残量を維持するのがおすすめです。

4. 正規品の充電器を使用する

非正規品の充電器を使用すると、バッテリーが劣化したり、発熱や発火などの事故につながったりする可能性があります。必ず使っているモバイルバッテリーに合った正規品の充電器を使用しましょう。

5. 充電中に使用しない

充電中にモバイルバッテリーを使用すると、バッテリーに負担がかかり、劣化が早くなります。充電中は使用を控え、完全に充電してから使用しましょう。

6. 衝撃や落下を避ける

モバイルバッテリーに衝撃や落下を与えると、バッテリー内部が破損し、発火や爆発につながる恐れがあります。取り扱いには十分注意しましょう。

モバイルバッテリーが充電できないときの対処法

充電できない場合は、焦らずに以下の8つのステップで原因を特定し、対処してみましょう。

1. ケーブルを確認する

最も基本的な原因として、ケーブルの断線や接触不良が考えられます。別のケーブルに交換して充電を試してみましょう。

確認ポイント

  • ケーブルに破損や断線がないかを目視で確認します。
  • コネクタ部分にホコリや汚れがたまっていないか確認し、必要があれば清掃します。
  • 別の機器で同じケーブルを使用して充電できるかを試します。

2. 充電ポートを確認する

モバイルバッテリー本体の充電ポートにホコリや汚れがたまっていないか確認し、必要があれば清掃しましょう。また、充電ポートが破損していないかも確認してください。

確認ポイント

  • 充電ポート周辺にホコリや汚れがたまっていないか確認し、必要があれば綿棒などで清掃します。
  • 充電ポートに異物が詰まっていないか確認します。
  • 充電ポートが破損していないか確認します。

3. 電源を確認する

モバイルバッテリーを充電する側の電源がオンになっていることを確認しましょう。コンセントの場合は、別のコンセントを試してみるのも有効です。

確認ポイント

  • コンセントの電源がオンになっていることを確認します。
  • 別のコンセントを試してみます。
  • 壁面コンセントではなく、パソコンなどのUSBポートから充電している場合は、パソコンが起動していることを確認します。

4. モバイルバッテリー本体の電源を確認する

モバイルバッテリー本体の電源ボタンがオンになっていることを確認しましょう。

確認ポイント

  • 電源ボタンがオンになっていることを確認します。
  • 電源ボタンを長押しして、電源が入らないか試します。
  • 取扱説明書を確認し、電源のオン・オフ方法を確認します。

5. 互換性を確認する

使用しているケーブルとモバイルバッテリーに互換性があることを確認しましょう。特に、新しい種類のモバイルバッテリーを購入した場合は、互換性のあるケーブルを使用していることを確認してください。

確認ポイント

  • ケーブルの種類が、モバイルバッテリーに対応していることを確認します。
  • ケーブルの規格が、モバイルバッテリーの出力に対応していることを確認します。
  • 古いタイプのケーブルを使用している場合は、新しいケーブルに交換してみます。

6. 出力電力を確認する

モバイルバッテリーの出力電力が、充電しようとしている機器に必要な電力を満たしていることを確認しましょう。出力電力が不足していると、充電できない場合があります。

確認ポイント

  • モバイルバッテリーの出力電力を確認します。
  • 充電しようとしている機器の仕様を確認し、必要な電力を確認します。
  • 出力電力が不足している場合は、高出力のモバイルバッテリーに交換する必要があります。

7. 温度を確認する

モバイルバッテリーや充電器が極端な高温または低温にさらされていないことを確認しましょう。高温多湿な環境や直射日光が当たる場所は避けてください。

確認ポイント

  • モバイルバッテリーや充電器が熱くなっている場合は、充電を中止します。
  • 直射日光が当たる場所や高温多湿な場所での使用は避けます。
  • 冬場の寒い環境でも、暖房の効いた部屋など極端な低温にならない場所で使用します。

8. ファームウェアのアップデートを確認する

一部のモバイルバッテリーは、ファームウェアをアップデートすることで、充電に関する問題が解決される場合があります。メーカーのウェブサイトなどで最新版のファームウェアが公開されていないか確認してみましょう。

確認ポイント

  • モバイルバッテリーのメーカーのウェブサイトにアクセスします。
  • お使いのモバイルバッテリーのモデルを選択します。
  • 最新版のファームウェアが公開されている場合は、ダウンロードしてインストールします。

寿命を迎えたモバイルバッテリーの捨て方

寿命を迎えたモバイルバッテリーは、リサイクル回収ボックスに出すのが基本です。

リサイクル回収ボックスは、主に家電量販店やホームセンターに設置されています。ドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯ショップの一部には、モバイルバッテリーの引き取りを行っている店舗もあります。また、自治体によっては回収ボックスを設置しているところもあります。

なお、リチウムイオン電池やニッケル水素電池を使用したモバイルバッテリーは、自治体では処分できないことがほとんどです。誤って「不燃ごみ」などに出さないようお気を付けください。

乾電池式モバイルバッテリーは「燃えないごみ」に出せる

一般的な乾電池(マンガン乾電池やアルカリ乾電池)を使用したモバイルバッテリーは、「燃えないごみ」として自治体のゴミ回収に出すことも可能です。乾電池は容器から取り外し、電極部にセロテープなどを貼って絶縁してから出しましょう。

ただし、ゴミの回収ルールは自治体によってさまざまです。お住まいの地域によってはゴミ回収に出せない可能性もあるので、自治体のサイトなどでルールをご確認ください。

モバイルバッテリーの寿命は300回、1年半ほどが目安

モバイルバッテリーは、一般的に300~500回の充電サイクル(約1~2年)で寿命を迎えるといわれています。劣化サインとしては、充電時間や減りが早くなる、本体が熱くなる、膨張する、電源が入らなくなるなどが挙げられます。

長持ちさせるためには、高温多湿環境での使用を避け、満充電・完全放電を控える、長期間使用しない場合は充電しておく、正規品の充電器を使用する、充電中に使用しない、衝撃や落下を避けるなどが重要です。

寿命を迎えたモバイルバッテリーは、自治体の回収ボックスや、家電量販店の回収コーナーなどのリサイクル回収に出しましょう。

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