ホライゾン新作マルチ開発見直し!テスト不評でライブサービス全廃、12月期限の全貌
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数々の世界的ヒット作を世に送り出し、シングルプレイ用ゲームの王者として君臨してきたPlayStation Studios。その看板IPの一つである『ホライゾン(Horizon)』シリーズの完全新作協力マルチプレイゲーム『Horizon Hunters Gathering(ホライゾン ハンターズ ギャザリング)』が、現在、開発中止の瀬戸際に立たされていることをご存じでしょうか。
本作は、かつてない意気込みで開発が進められていた期待の新作でしたが、非公開テストでの評価が壊滅的であったことを受け、当初の「ライブサービス(GaaS)」という根幹のゲーム設計を完全に撤廃するという異例の事態に追い込まれました。さらに、開発を担当するゲリラゲームズ(Guerrilla Games)に対しては、親会社であるソニーから「12月末までに幹部を納得させられる成果を出さなければプロジェクトを凍結する」という非情な最終通告が突きつけられたと報じられています。
この記事では、ゲームビジネス・業界動向に高い関心を持つコアゲーマーや、昨今のDEI(多様性・公平性・包括性)推進を巡るキャラクターデザイン論争に関心のある読者に向けて、なぜ『ホライゾン』の次回作がこのような大迷走に陥ってしまったのか、その全貌を徹底的に掘り下げます。
『Horizon Hunters Gathering』とは? 2026年現在の「再起動」と仕切り直しの実態

(出典:PlayStation)
『Horizon Hunters Gathering』は、オランダ・アムステルダムを拠点とするゲリラゲームズが開発中の、PS5およびPC(Steam)向け完全新作協力アクションゲームです。しかし、2026年に入り実施された非公開プレイテストでの惨憺たる低評価を受け、同年6月よりゲームのコンセプト自体を根底から見直す「再起動(リブート)」が秘密裏に進められています。
なぜ発売前に『再起動(リブート)』されることになったのか?
本作は、当初は基本プレイ無料(F2P)または安価な購入価格を前提とした、課金要素を含む「ライブサービスゲーム」として計画されていました。最大3人のプレイヤーが固有の能力を持つ「ハンター」を選択し、ローグライト要素やアップグレードを重ねながら、正史の『Horizon Forbidden West』のその後の世界を舞台に、強力な機械獣「ヘファイストス(HEPHAESTUS)」の脅威へ立ち向かうというゲームシステムです。
しかし、2026年2月と5月に招待制で実施されたクローズドプレイテストにおいて、テスターから「ゲームプレイが極めて退屈で、HorizonのDNAが全く感じられない」といった極めてネガティブな評価が集中しました。このテレメトリ(ユーザー行動)データやスコアを分析したソニーとゲリラゲームズは、従来の基本システムでは市場で通用しないと判断し、わずか数ヶ月で以下の抜本的な見直し(オーバーホール)を行うという決断を下しました。
- 「ライブサービス(GaaS)要素」の完全な排除
(ゲーム内の経済やバトルパス、スキン課金による継続的収益化モデルの撤廃) - シングルプレイでも楽しめる「ストーリーモード」の追加
- オンラインCo-op(協力プレイ)に焦点を当てた、当初よりも大幅に規模を縮小したゲームデザインへの移行
12月末に迫る「最終通告」とプロジェクトの寿命
仕切り直しは決定したものの、開発陣に残された猶予は極めて限定的です。ゲリラゲームズは2026年8月にスタッフを召集した社内会議を開き、経営陣から「12月末までに、この新たな方向性が商業的に有望であることを示すマイルストーン(成果)を幹部に証明せよ」というデッドラインを突きつけられました。
事実、開発に携わっていた多くのデベロッパーは、すでに他の新規プロジェクトへと配置転換が始まっており、スタジオ自体が「不確実なマルチプレイの修復」よりも「次なる主力タイトル」へと比重を移しつつあります。4〜5年以上の開発期間と、物価や人件費の極めて高いアムステルダムでの莫大な開発費(推定1億5000万〜2億ドル以上)を投じた大プロジェクトが、年末を待たずに「静かに廃棄される」可能性は日に日に高まっています。
そもそも開発の初期段階から「ゲームとして何が面白いのか」という本質的な議論が疎かになり、上層部が提示した「ライブサービスで稼ぐ」というビジネスモデルの都合に、ゲーム開発が無理やり当てはめられていた歪みが、この仕切り直しという最悪の形で表面化したと言えます。
ソニーがライブサービス戦略で大迷走を続ける理由:『Concord』から『Marathon』まで続く失敗の構図

(出典:PlayStation)
ソニーが『ホライゾン』のマルチプレイをここまで無理に推進し、迅速な軌道修正を余儀なくされた背景には、同社がPlayStation 5世代において全社を挙げて推進してきた「ライブサービス戦略の崩壊」があります。ソニーはシングルプレイ専門として圧倒的なブランドを確立していた自社スタジオに対し、不慣れなライブサービスゲームの開発を強要し、その結果として、巨額の損失とブランド毀損を積み重ねてきました。
迷走の源流となった「ジム・ライアン時代の遺産」
この大迷走の種を撒いたのは、前PlayStationボスであるジム・ライアン氏が主導した方針です。ソニーは2020年から2021年にかけて、「2025年〜2026年までに自社IPから12タイトル以上のライブサービスゲームを市場に展開する」という極めて野心的な目標を掲げました。
この戦略を急ピッチで支援するため、2022年には『Destiny』シリーズで知られるBungie(バンジー)を36億ドルという巨額の資金で買収。Bungieの持つライブサービスの運営ノウハウをゲリラゲームズやノーティードッグ、インソムニアックなどのファーストパーティスタジオに注入し、一気に「金のなる木」を量産しようとしたのです。
しかし、この方針はゲーム開発の現場、そこでプレイヤーの行動心理を完全に無視したものでした。既存のプレイヤーが日々プレイするライブサービスゲームは『フォートナイト』『Apex Legends』『原神』など、せいぜい1〜2本が限界であり、極めて飽和した市場に後発で参入しても、ユーザーが既存のゲームから乗り換える動機はありません。
死屍累々となったPlayStation Studiosのライブサービス計画
ソニーがここ数年で開発に着手し、そしてキャンセル、あるいは大失敗したライブサービスプロジェクトを振り返ると、その惨状は目を覆いたくなるものがあります。以下に、その代表的なプロジェクトと、2026年現在の生存状況をまとめた比較表を作成しました。
【比較表】ソニー・インタラクティブエンタテインメントの主要ライブサービス・マルチプレイ計画と現状
| プロジェクト名 / 開発スタジオ | ベースとなった主要IP / ジャンル | 開発の顛末・現在のステータス | 主な失敗・見直しの要因 |
|---|---|---|---|
| Concord(コンコード) (Firewalk Studios) | 完全新規IP (5vs5 ヒーローシューター) | 発売後10日余りでサービス終了・全額返金。スタジオは完全閉鎖。 | 時代遅れの40ドルの有料販売、過飽和市場、キャラクターデザインへの猛反発。 |
| The Last of Us Online / Factions (Naughty Dog) | 『The Last of Us』 (サバイバルアクション) | 開発度80%の段階でプロジェクトキャンセル。 | 成功した場合にスタジオ全体がライブサービス運営に縛られ、シングルプレイ開発が死滅するリスクを考慮。 |
| God of War Live Service (Bluepoint Games) | 『God of War』 (オンラインマルチプレイ) | 発売されることなく完全にプロジェクトキャンセル。 | リマスター専門のスタジオ(Bluepoint)に不慣れなデザイン主導のマルチプレイ開発を強要。スタジオ閉鎖の一一因に。 |
| Spider-Man Multiplayer (Insomniac Games) | 『Spider-Man』 (マルチプレイヒーロー) | 極めて初期 of 段階で開発中止。 | シングルプレイ専用の戦闘システム(1対多数)をマルチ用に変換することの技術的困難さ。 |
| Marathon(マラソン) (Bungie) | 『Marathon』リブート (脱出シューター / Extraction Shooter) | 2026年3月6日への発売延期。 事実上Bungieの運命を左右。 | 36億ドルの買収効果が疑問視される中、Destiny 2の衰退に伴うレイオフ、テスターからの評価懸念。 |
| Fair Games(フェアゲームズ) (Haven Studios) | 完全新規IP (PvPvE 強盗脱出シューター) | 現在も開発中(脱出要素を強化するリブート中)。 | 初期トレーラーが「14対1」という比率で圧倒的なDislikeを受け、経営幹部が交代。 |
| Horizon Hunters Gathering (Guerrilla Games) | 『Horizon』 (協力ハンティングアクション) | 12月末を期限に大規模リブート中。ライブサービスは廃止。 | クローズドテストでの評価低迷、Fortnite的なデザインとゲームプレイへの反発、チームの不満。 |
このように、ソニーが誇る世界最高峰のシングルプレイスタジオたちが、ライブサービスという「泥沼の肉挽き機」に次々と投入され、数々の優れた開発チームや開発資金(総額で数十億ドル規模)が文字通り「溶かされる」結果となりました。
唯一の成功例と称されるのは、サードパーティが開発しソニーがパブリッシングした『HELLDIVERS 2』のみ。皮肉にも、自社スタジオによる100%内製のライブサービス戦略は、ほぼすべてが失敗、あるいはローンチ前に息絶える事態となっています。
Bungieがノーティードッグに対して「ライブサービスを長期的に運営することがどれほど過酷で、スタジオの全リソースを奪うか」を直言したことで、ノーティードッグが『The Last of Us Online』のキャンセルを決端したエピソードこそが、この戦略の致命的な欠陥を最もよく表していると考えます。しかしソニーは、その貴重な教訓があったにもかかわらず、ゲリラゲームズにも同じ道を進ませてしまいました。
思想の押し付けとファンの拒絶:なぜゲーマーは『ホライゾン』新作のDEIデザインを拒んだのか

(出典:PlayStation)
『Horizon Hunters Gathering』が発表と同時に、国内外のゲームコミュニティから激しいバッシングを受けた最大のトリガー、それは「キャラクターデザイン」と「DEI(多様性・包括性・公平性)の過剰な推進」に対する反発でした。
公開された公式アナウンスメントトレーラーは、現在までに数万件の「Dislike(低評価)」を叩き出しており、その比率は驚異的な「低評価が約6倍」という完全な炎上状態に陥っています。
「Concordの悲劇」を想起させるキャラクターたち
プレイヤーがこれほどまでに拒絶反応を示したのは、本作のプレイアブルキャラクターの顔ぶれが、あからさまに「ポリコレのチェックボックス」を満たすためだけにデザインされたように見えたためです。
特に注目を集め、ネット上でミーム化してしまったのが、キャラクター選択画面に登場する極めて恰幅の良い(肥満体の)女性キャラクターです。彼女は重度の肥満体でありながら、オリンピックの100メートル走メダリストであるかのように機敏にジャングルを飛び回り、さらに「片脚が義足(ペグ・レッグ)」という、過剰な社会的配慮を詰め込んだかのような外見をしています。さらに、髪をピンクに染め、鼻リングをつけたキャラクターなど、いわゆる「現代的なリベラル思想のステレオタイプ」が並び、ファンからは「ICE(米国移民・関税執行局)の抗議デモの参加者なのか?」「ポートランドかシアトルの活動家をそのままゲームに持ってきたのか」と、痛烈な批判を浴びました。
ここで、本作が発表された当時の開発チームの公式発表時のトレーラーをご紹介します。
『Horizon Hunters Gathering』が初めて公に披露されたアナウンスメントトレーラー。作品が目指したアニメ調のビジュアルと、初期に提示されたキャラクターの動く姿を確認できます
- スタジオディレクターのヤン=バルト・ファン・ビーク氏が登壇し、従来の写実的なグラフィックから大きく方向転換した「セルシェーディング(アニメ調)のアートスタイル」を採用した意図を解説。
- 3人の初期プレイアブルキャラクター「レム(Rem)」「サン(Sun)」「アクセル(Axle)」を紹介。しかし、この段階でキャラクターたちのデザインやポリコレ的要素に対してファンから不安と疑問の声が上がった。
- 本作は、アメリカ西部を舞台にした、ローグライト要素のあるハイスピードな tactical co-op アクションであるとアピール。
なぜ、本来のファンほど怒りを覚えたのか?
『ホライゾン』シリーズの本来のファンが最も落胆したのは、本作が「これまでの『ホライゾン』が築き上げてきた美意識」を完全に踏みにじっていたからです。
従来の『ホライゾン』は、主人公アーロイを演じるモデルの顔立ちを巡る議論はあったものの、基本的にはDECIMA(デシマ)エンジンが描く超美麗で写実的なオープンワールド、豊かな植生、そして緻密に設計された金属製の恐竜型機械獣の迫力が最大のアイデンティティでした。
しかし、本作『Hunters Gathering』は、まるで『フォートナイト』や『オーバーウォッチ』の安易な模倣(ファンからは「Fortwatch」と嘲笑されるスタイル)を狙った、簡略化されたアニメ風のアートスタイルに変更されました。この簡略化された色彩とキャラクターデザインは、本来のホライゾンファンにとっては「チープなモバイルゲームの劣化コピー」にしか見えず、ブランドそのものが「思想の普及のための道具に貶められた」という憤りをファンに与えたのです。
成功作と失敗作:プレイヤーの欲望に向き合ったゲームの証明
昨今のゲーム業界において、「ポリコレの押し付け」に走ったゲームが次々と大敗を喫する一方、プレイヤーが求める視覚的・体験的な快感に正面から向き合った作品は、圧倒的な商業的・批評的成功を収めています。
典型的な例が、韓国のSHIFT UPが開発したアクションRPG『Stellar Blade(ステラブレイド)』です。同作は、魅力的な美しさを備えた主人公「イヴ(Eve)」を操作し、荒廃した地球を取り戻すために戦うという非常にストレートなビジュアル方針を採用。発売前は一部のメディアから「性的すぎる」と批判を受けましたが、いざ発売されると、洗練されたアクション要素と圧倒的なクオリティにより、全世界のゲーマーから絶賛され、大ヒットを記録しました。
また、Capcomの『モンスターハンターワイルズ』も、「人間を生態系の一部として描く」という異文化的なアプローチと、プレイヤーが「カッコいいハンターとして、魅力的な世界で狩りをする」という欲求を、圧倒的なグラフィックとゲーム設計で見事に昇華させています。
作り手が「届けたい主義主張」を優先し、ユーザーの「遊びたい」「魅力的なキャラを操作したい」というシンプルな根源的欲望を無視したゲームが、どのような末路をたどるか。この対比は、2026年現在のゲームビジネスにおける最大の教訓です。
専門家とユーザーの視点が分かれるポイント:キャラクターデザインは「本当の失敗理由」なのか?

(出典:PlayStation)
ここで、客観的な視点を交えるために、もう一つの冷静な論点についても触れておく必要があります。ゲーマーのコミュニティでは「DEI(ポリコレ)のせいでゲームが台無しになった」という主張が声高に叫ばれていますが、Bloombergのジェイソン・シュライアー氏をはじめとするゲームビジネスの専門家やジャーナリストの見解は、少し異なります。
専門家が分析する『Concord』や『ホライゾン』開発見直しの本質
専門家たちが指摘するライブサービスゲーム失敗の主因は、キャラクターの見た目よりも、むしろ「ビジネスモデルの崩壊」と「市場の過飽和」にあります。
- 40ドル(有料)という価格の壁
基本プレイ無料が主流のヒーローシューターやマルチプレイ市場において、そもそも40ドル前後の有料ソフトとしてパッケージ販売を強行したこと。 - ゲームプレイの独自性の欠如
既存の王者(Fortnite、Apex、Valorant等)からプレイヤーを引き剥がすほどの「体験の革新」がなかったこと。 - テレメトリデータの冷酷な真実
プレイテストに招待された「ホライゾン」の熱心なファンたちが、ログインしてからわずか45分〜1時間でログアウトし、二度と戻ってこなかったという、プレイ時間の極端な短さ。
実際、報道によれば、『Horizon Hunters Gathering』の開発見直しの直接の引き金となったのは、SNS上の炎上コメントではなく、非公開テストで測定された「ユーザーのエンゲージメントデータ(Telemetry Data)の極端な低さ」でした。ストーリーを愛する『ホライゾン』のコアファン層にとって、単純な近接攻撃の連打を中心とした本作のマルチプレイは、「1時間と持たずに飽きてアンインストールする」レベルのつまらなさだったのです。
DEIは「主因」ではなく「増幅器」
キャラクターデザインやポリコレ思想が失敗の直接的な「唯一の技術的要因」ではないとしても、「ファンがそのゲームを応援するか、あるいは失敗を祈るか」を決める感情的な境界線(増幅器)になっていたことは間違いありません。
もしゲームシステムが退屈であっても、キャラクターが魅力的で、ファンの大好きな世界観が忠実に再現されていれば、ファンは「もっと良くしてほしい」と応援したでしょう。しかし、ゲームがつまらない上に、キャラクターはファンをバカにするかのような見た目であり、SNSの公式アカウントが批判的な返信を非表示(ミュート)にするような言動をとれば、ファンは完全に敵に回ります。
結果として、ファンは「このゲームが早く失敗して、開発スタジオが本来のシングルプレイ開発に戻ってくれること」を積極的に祈るようになり、コミュニティ全体の崩壊をさらに加速させたのです。
12月末のデッドライン:ゲリラゲームズはシングルプレイの「原点」に回帰すべきか?

(出典:Guerrilla Games)
現在、開発見直しが進められている『Horizon Hunters Gathering』ですが、12月末までにソニー幹部を納得させられるような「奇跡的な仕上がり」を見せることは、極めて困難であると言わざるを得ません。
ライブサービスをCo-opへ変換する「フランケンシュタイン的開発」の無謀さ
開発元であるゲリラゲームズは、2000年に設立されて以来、歴史的名作FPS『KILLZONE』や、世界累計2000万本以上のセールスを叩き出した『Horizon Zero Dawn』など、シングルプレイの物語体験でその才能を証明してきたスタジオです。
そんな彼らが、4〜5年を費やして「継続的な課金システム」「終わりのないグラインド(素材集め)ループ」「バトルパス」を中心に構築してきたゲームの心臓部を、わずか数ヶ月で「ストーリー重視の、クローズドな協力型Co-opゲーム」へと改造しようとしています。これは、ゲーム開発の常識から見れば、死にかけた怪物を無理やりパッチワークで繋ぎ合わせるような、極めて不自然な「フランケンシュタインの開発」であり、根本的なゲームプレイの退屈さや、不評なアートスタイルが劇的に改善される見込みは薄いでしょう。
犠牲にされた『ホライゾン3』という最大級の代償
そして、このライブサービス戦略がファンに与えた最大の損失は、ファンが何年も待ち望んでいる正統続編『Horizon 3』(仮称)の開発が、完全に停滞してしまったことです。
驚くべきことに、ゲリラゲームズの全スタッフ(約360〜400名)の大半は、この『Hunters Gathering』の開発に動員されていました。一方で、本来のナンバリング続編である『Horizon 3』の開発チームは、わずか数名の「スケルトン(骨組み)チーム」による初期コンセプトの企画段階に留め置かれていたのです。
もし、このマルチプレイの迷走がなければ、『Horizon 3』はすでに開発の最終段階にあり、2026年〜2027年頃のリリースが現実味を帯びていたはずでした。しかし、この方針転換のせいで、正統続編の完成は「さらに数年以上先」へと遠のくことになりました。これは、経営陣の明らかな「資源の配分ミス(Malpractice)」であり、自社を支える中核ブランドの価値を、自ら飢えさせて損なう自傷行為に他なりません。
ここで、本作の苦境を、日本語の優れた視点からユーモアを交えて解説している重要な動画を紹介します。
プレステのライブサービス戦略の崩壊と、キャラクターデザインに端を発した『ホライゾン』新作の危機、そして12月の期限に向けた開発チームの切迫した状況が、丁寧な関西弁風の解説で分かりやすく分析されています
- 「キャラデザの壊滅的不評」がすべての始まり
発表時点でキャラクターデザインが海外で猛反発を受け、コミュニティが「Concordの再来」として大きく荒れた背景をビジュアルを交えて解説。 - 非公開テストの失敗と12月の最終通告
実際にプレイテストを行ったところ評価が惨敗。ソニーから「12月末までに幹部を納得させられなければ開発中止」というクローズドな条件を突きつけられ、ライブサービス要素の撤廃と規模縮小を急遽進めている裏側を暴露。 - ファンが求めているものとのミスマッチ
ユーザーがゲリラゲームズに本当に求めているのは『ホライゾン3』というシングルプレイの王道続編であり、誰も求めていない「Fortnite風のライブサービス」に時間と資金を無駄にしたソニー経営幹部(ヘルマン・ハルスト氏など)への厳しい批判を展開。
『ホライゾン』シリーズの今後に向けて、私たちが取るべきアクション

(出典:PlayStation)
今回の『Horizon Hunters Gathering』の仕切り直しと開発危機のニュースは、一見すると「一タイトルの炎上劇」に過ぎないように見えますが、その本質は、肥大化するゲーム開発費(数億ドル規模)と、プレイヤーの幸福を無視した「企業の強欲なライブサービス信仰」が引き起こした、現在のゲーム業界全体の過渡期を象徴する出来事です。
今回の問題を乗り越え、より良いゲーム環境を迎えるために、私たちプレイヤーは今後、以下のようなアクションを通じて意思を示していくことが大切です。
- 「本当に遊びたいゲーム」を数字で応援する
ソニーがパッケージ版(ディスク)の段階的廃止などの強硬なデジタル移行方針を進める中、私たちが良質な作品(例えば、プレイヤーの欲望に誠実に向き合った『Stellar Blade』や、確固たるゲーム性を誇る『モンスターハンターワイルズ』など)を実際に購入し、プレイ時間(エンゲージメント)という形で「数字」を示すことが、何よりも強力な開発方針へのフィードバックになります。 - 12月末の「マイルストーン評価」の動向を冷静に見守る
年末までにゲリラゲームズが奇跡的な改善を見せるか、あるいはプロジェクト自体が「キャンセル(開発中止)」となり、スタジオの全リソースが本来あるべき『Horizon 3』へと100%戻されるか、その行く末を冷静に監視していきましょう。 - 安易な「トレンド便乗」に対する拒絶の声を維持する
ユーザーが求めていない「ライブサービス」「Fortnite風の簡略化アート」「思想の押し付け(DEI)」に対して、プレイテストやSNS、コミュニティを通じて一貫したフィードバックを送り続けることは、メーカーに「安易なスロップ(粗悪な便乗品)」を作らせないための防波堤として機能します。
ソニーのライブサービス戦略の崩壊は、ゲームが「投資家を喜ばせるためのシステム」ではなく、「プレイヤーを楽しませるための芸術であり、娯楽である」という原点を思い出させる、極めて高い代償を払った教訓となりました。ゲリラゲームズがこの悪夢から抜け出し、再び私たちをあの写実的で美しい、アーロイの壮大なシングルプレイの冒険へと連れ戻してくれる日が来ることを、今は切に願うばかりです。
> 『 Horizon Hunters Gathering(ホライゾン ハンターズ ギャザリング)』公式サイトはこちら
みんなのらくらくマガジン 編集長 / 悟知(Satoshi)
SEOとAIの専門家。ガジェット/ゲーム/都市伝説好き。元バンドマン(作詞作曲)。SEO会社やEC運用の経験を活かし、「らくらく」をテーマに執筆。社内AI運用管理も担当。

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