ASTスペースモバイルとは?楽天の衛星通信はいつから?スターリンクとの違い

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AST 楽天モバイル

楽天モバイルによる “NTN(非地上系ネットワーク)”、すなわち、”人工衛星” を使った “高速インターネット通信” サービスとして、注目を集める『AST SpaceMobile(スペースモバイル)』。

AST SpaceMobile(スペースモバイル)』のサービス提供が始まれば、地上の基地局では電波が届きにくい “離島” や “へき地“、”海上” などでも、高速インターネット通信が可能になるほか、災害時の通信手段にもなると期待されています。

2025年4月に、楽天モバイル株式会社 と 米AST SpaceMobile社 が、”日本国内で初めて、低軌道衛星と市販スマートフォン同士のエンドツーエンドでの直接通信によるビデオ通話に成功した” と発表したことで、ニュースで取り上げられたので、「どんなサービスなのか?」気になっている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、楽天と2026年に衛星通信サービスを開始すると言われる『ASTスペースモバイルとは何かや、サービス提供はいつからか、類似サービスの “スターリンク” と何が違うのかなどについてお伝えします。

「ASTスペースモバイル」とは?

AST スペースモバイル(出典:楽天

ASTスペースモバイル』とは、楽天グループの “楽天モバイル株式会社” と、アメリカの “AST SpaceMobile” という企業が、共同で開発を進めている “NTN(非地上系ネットワーク)” です。

NTN” とは、”通信端末” と “衛星” が “直接通信” し、高速で大容量のデータ通信が可能なインターネットサービスである、”ブロードバンド通信” が利用できる仕組みを指します。

従来のような、”アンテナ・基地局” を地上に設置して、インターネット通信を提供するサービスではないので、電波が届きにくい山間部などでも高速通信を利用できるほか、地震などの災害の影響を受けないので、もしもの時にメールが届かないという心配もありません。

光回線がつながらないエリアや、電波を遮るものが多い場所でも、高速インターネットが利用できるのは、うれしいメリットですよね!

すでに日本でもサービス提供されている、イーロン・マスク氏 が率いる 米スペースX社の “スターリンク” というNTNサービスを利用した人からは、専用のアンテナとルーターを使うことで、通常は通信速度が遅い地方でも「下り速度が400Mbpsを超えていた」など、光回線に匹敵する速度で通信できたことが報告されています。

日本の通信業界でも影響力を持ちつつある “楽天” が、人工衛星を使ったNTNサービスをはじめれば、より、NTNを利用するユーザーが増える可能性があると言えるでしょう。

今後の動向に、注目です!

「ASTスペースモバイル」の仕組み

ASTスペースモバイル』では、”低軌道衛星” を活用することで、ブロードバンド通信ができるようになります。

低い軌道で複数の衛星を飛ばして、”空から電波を確保する” という仕組みです。

“空が開けた場所” であれば、どんな場所でも、アンテナ不要で通信が可能です。

低軌道衛星とスマートフォン等の通信機器を直接つなげるには、高い技術力が求められ、サービスを実現するための衛星に関する特許は、じつに “3,500個” にも上ると言われています。

2025年4月に、楽天が “日本国内で初めて、低軌道衛星と市販スマートフォン同士のエンドツーエンドでの直接通信によるビデオ通話に成功した” と発表し、2026年中にはサービス開始予定と発表したことは、日本国内の通信のあり方を変えるかもしれない “ビッグニュース” と言えるでしょう。

「ASTスペースモバイル」の特徴・有用性

ASTスペースモバイル』のサービスが開始されると、”離島や海上、山岳地帯などでも通信が可能” になります。

これまでは通信環境がよくなかった “へき地” でも、スムーズなブロードバンド通信ができるようになるので、日ごろ電波が届かない、もしくは、通信速度が遅いと感じていた人にはとくにメリットが大きいサービスです。

ASTスペースモバイル』の利点は、”災害時” にも効果を発揮します。

大規な地震や台風などにより、地上の基地局が利用できなくなった場合でも、『ASTスペースモバイル』を契約していれば通信が可能です。

インフラが空にあることから、緊急時でも、日本やアメリカなど、”すべてのエリアをカバー” できます。

また、ASTスペースモバイルの大きなメリットとして、”現在使用中の携帯電話やスマートフォンがそのまま利用できる” という点も、欠かせないポイントです。

サービスが開始された際に、”ASTスペースモバイル専用の端末を購入する必要がない” ので、導入もしやすいんですね!

“次世代の通信サービス” として注目を集める『ASTスペースモバイル』は、ユーザーにとって、メリットの多いサービスだと言えるでしょう。

「ASTスペースモバイル」はいつから使える?

AST 楽天モバイル(出典:楽天

ASTスペースモバイル』は、”2026年の10月〜12月にサービス提供を開始する予定” です。

ASTスペースモバイル』に関する計画は、2020年3月に “楽天モバイル株式会社” と 米国の “AST SpaceMobile社” がパートナーシップを締結したことから始まっています。

2022年11月に、実験試験局の予備免許を取得。

2024年9月には、商用の低軌道衛星 “BlueBird” の打ち上げを成功させました。

2025年4月には、スマートフォン同士で通話アプリを使用したビデオ通話を行い、”低軌道衛星” と “市販機器” による直接通信の成功という、結果も得ていて、順調に開発が進んでいます。

このように国内での検証を行いながら、十分な数の衛星を打ち上げていき、サービス提供を開始できる見込みが “2026年第4四半期” になると予定されているんですね。

> 楽天モバイル「ASTスペースモバイル」紹介ページはこちら

「ASTスペースモバイル」と「スターリンク」との違い

starlink

(出典:Starlink

人工衛星を使ったインターネット通信サービスに、イーロン・マスク氏 が率いる 米スペースX社の “スターリンク” というNTNサービスがあります。

スターリンク” は、『ASTスペースモバイル』と同様に、衛星からブロードバンド接続するもので、”アンテナさえ設置すればどのような場所でも高速インターネット接続が可能” です。

スターリンク” は、すでに NTTドコモソフトバンクKDDI等と提携していて、すでに国内でサービス提供が開始されています。

ASTスペースモバイルとスターリンクの違いは、おもに、下記の3点です。

< ASTスペースモバイルとスターリンクの違い >

ちがい1. 衛星の構造
ちがい2. 使用できる通信機器
ちがい3.利用できるサービス

ASTスペースモバイル』も “スターリンク” も、”衛星を利用する通信という点では同じ” ですが、”仕組み” は異なります。

大きな相違点の1つとして、”衛星のサイズ” があげられます。

ASTスペースモバイルの衛星は、スターリンクの衛星よりも “サイズが大きい” です。

逆に、衛星の数全世界でのサービスを提供するのに必要な “局数” は、ASTスペースモバイルは “約90機と非常に少なく”、スターリンクでは5,000機を超える衛星が飛ばされていることを考えると、”衛星の構造自体に違い” があることがわかります。

また、スターリンクを利用する場合、”アンテナや専用機器が必要” ですが、ASTスペースモバイルでは、アンテナや専用機器は不要で、”現在使用しているスマートフォンがそのまま利用” 可能です。

ASTスペースモバイル』は、サービス開始時期に関しては、スターリンクに遅れをとっていますが、導入のスムーズさでは、『ASTスペースモバイル』の方がメリットが大きいと言えるでしょう。

ASTスペースモバイルでは、2026年のサービス開始時には、スマートフォンをはじめ、通信に関する “すべての機能” が利用できるようになると発表されています。

ASTスペースモバイル』の月額利用料金がいくらになるのかが発表されていないので、高額である場合は、スターリンクより割高になってしまいますが、料金次第では、『ASTスペースモバイル』を契約した方がお得に高速インターネット通信を利用できる可能性があるんですね。

「ASTスペースモバイル」は衛星とスマホを直接つなぐ最強衛星サービス!

このように、楽天モバイルが2026年中のサービス提供を目指す『ASTスペースモバイル』は、低軌道衛星とスマートフォンを直接つなぐことで、どんな場所でも高速インターネット通信が可能になる、魅力的なサービスです。

従来では通信が困難だった、離島や海上、山岳地帯などの場所でも高速通信が利用できるので、今後の動向を楽しみにチェックしていきましょう!

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