ASTスペースモバイルとは?楽天の衛星通信はいつから?スターリンクとの違い
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楽天モバイルによる “NTN(非地上系ネットワーク)”、すなわち、”人工衛星” を使った “高速インターネット通信” サービスとして、注目を集める『AST SpaceMobile(スペースモバイル)』。
『AST SpaceMobile(スペースモバイル)』のサービス提供が始まれば、地上の基地局では電波が届きにくい “離島” や “へき地“、”海上” などでも、高速インターネット通信が可能になるほか、災害時の通信手段にもなると期待されています。
2025年4月に、楽天モバイル株式会社 と 米AST SpaceMobile社 が、”日本国内で初めて、低軌道衛星と市販スマートフォン同士のエンドツーエンドでの直接通信によるビデオ通話に成功した” と発表したことで、ニュースで取り上げられたので、「どんなサービスなのか?」気になっている人も多いのではないでしょうか。
ASTスペースモバイル株が上がってきた。
2026年に楽天とASTでスマホを衛星に繋げるサービスが始まるため買ってたけど、衛星とか軌道サービスはこれから増えてくのかな。
アストロスケールにも期待。ASTは+50%で売ってしまったけど、さらに上がって+100%になってて後悔 pic.twitter.com/7s6NUZtQ6V
— Shintaro Mizunuma (@mussyu1204) June 24, 2025
そこで今回は、楽天と2026年に衛星通信サービスを開始すると言われる『ASTスペースモバイル』とは何かや、サービス提供はいつからか、類似サービスの “スターリンク” と何が違うのかなどについてお伝えします。
「ASTスペースモバイル」とは?
(出典:楽天)
『ASTスペースモバイル』とは、楽天グループの “楽天モバイル株式会社” と、アメリカの “AST SpaceMobile” という企業が、共同で開発を進めている “NTN(非地上系ネットワーク)” です。
“NTN” とは、”通信端末” と “衛星” が “直接通信” し、高速で大容量のデータ通信が可能なインターネットサービスである、”ブロードバンド通信” が利用できる仕組みを指します。
従来のような、”アンテナ・基地局” を地上に設置して、インターネット通信を提供するサービスではないので、電波が届きにくい山間部などでも高速通信を利用できるほか、地震などの災害の影響を受けないので、もしもの時にメールが届かないという心配もありません。
光回線がつながらないエリアや、電波を遮るものが多い場所でも、高速インターネットが利用できるのは、うれしいメリットですよね!
「楽天モバイル」とAST SpaceMobileは、衛星と携帯電話の直接通信によるサービスについて、日本国内で2026年内の提供開始を目指しています。
三木谷やAST SpaceMobileのAbel Avellan氏が語った、事業のビジョンや中長期的な戦略を動画でご覧ください🛰◆動画は👇https://t.co/LsFEjncbcq pic.twitter.com/9tG4EevsVJ
— RakutenGroupJP〈楽天グループ〉 (@RakutenGroupJP) April 9, 2024
すでに日本でもサービス提供されている、イーロン・マスク氏 が率いる 米スペースX社の “スターリンク” というNTNサービスを利用した人からは、専用のアンテナとルーターを使うことで、通常は通信速度が遅い地方でも「下り速度が400Mbpsを超えていた」など、光回線に匹敵する速度で通信できたことが報告されています。
日本の通信業界でも影響力を持ちつつある “楽天” が、人工衛星を使ったNTNサービスをはじめれば、より、NTNを利用するユーザーが増える可能性があると言えるでしょう。
今後の動向に、注目です!

「ASTスペースモバイル」の仕組み
『ASTスペースモバイル』では、”低軌道衛星” を活用することで、ブロードバンド通信ができるようになります。
低い軌道で複数の衛星を飛ばして、”空から電波を確保する” という仕組みです。
“空が開けた場所” であれば、どんな場所でも、アンテナ不要で通信が可能です。
低軌道衛星とスマートフォン等の通信機器を直接つなげるには、高い技術力が求められ、サービスを実現するための衛星に関する特許は、じつに “3,500個” にも上ると言われています。
2025年4月に、楽天が “日本国内で初めて、低軌道衛星と市販スマートフォン同士のエンドツーエンドでの直接通信によるビデオ通話に成功した” と発表し、2026年中にはサービス開始予定と発表したことは、日本国内の通信のあり方を変えるかもしれない “ビッグニュース” と言えるでしょう。

「ASTスペースモバイル」の特徴・有用性
『ASTスペースモバイル』のサービスが開始されると、”離島や海上、山岳地帯などでも通信が可能” になります。
これまでは通信環境がよくなかった “へき地” でも、スムーズなブロードバンド通信ができるようになるので、日ごろ電波が届かない、もしくは、通信速度が遅いと感じていた人にはとくにメリットが大きいサービスです。
本日、楽天モバイルとAST SpaceMobileで、日本国内で初めて低軌道衛星と市販スマホでの直接通信試験によるビデオ通話に成功しました。
2026年第4四半期のサービス提供開始を目指しており、山間部や離島等を含む日本全土のエリアカバー実現に向けて大きく前進しました。…— 三木谷浩史 Hiroshi (Mickey) Mikitani (@hmikitani) April 23, 2025
『ASTスペースモバイル』の利点は、”災害時” にも効果を発揮します。
大規な地震や台風などにより、地上の基地局が利用できなくなった場合でも、『ASTスペースモバイル』を契約していれば通信が可能です。
インフラが空にあることから、緊急時でも、日本やアメリカなど、”すべてのエリアをカバー” できます。
また、ASTスペースモバイルの大きなメリットとして、”現在使用中の携帯電話やスマートフォンがそのまま利用できる” という点も、欠かせないポイントです。
サービスが開始された際に、”ASTスペースモバイル専用の端末を購入する必要がない” ので、導入もしやすいんですね!
“次世代の通信サービス” として注目を集める『ASTスペースモバイル』は、ユーザーにとって、メリットの多いサービスだと言えるでしょう。

「ASTスペースモバイル」はいつから使える?
(出典:楽天)
『ASTスペースモバイル』は、”2026年の10月〜12月にサービス提供を開始する予定” です。
『ASTスペースモバイル』に関する計画は、2020年3月に “楽天モバイル株式会社” と 米国の “AST SpaceMobile社” がパートナーシップを締結したことから始まっています。
2022年11月に、実験試験局の予備免許を取得。
2024年9月には、商用の低軌道衛星 “BlueBird” の打ち上げを成功させました。
2025年4月には、スマートフォン同士で通話アプリを使用したビデオ通話を行い、”低軌道衛星” と “市販機器” による直接通信の成功という、結果も得ていて、順調に開発が進んでいます。
このように国内での検証を行いながら、十分な数の衛星を打ち上げていき、サービス提供を開始できる見込みが “2026年第4四半期” になると予定されているんですね。
> 楽天モバイル「ASTスペースモバイル」紹介ページはこちら

「ASTスペースモバイル」と「スターリンク」との違い
(出典:Starlink)
人工衛星を使ったインターネット通信サービスに、イーロン・マスク氏 が率いる 米スペースX社の “スターリンク” というNTNサービスがあります。
“スターリンク” は、『ASTスペースモバイル』と同様に、衛星からブロードバンド接続するもので、”アンテナさえ設置すればどのような場所でも高速インターネット接続が可能” です。
“スターリンク” は、すでに NTTドコモ や ソフトバンク、KDDI等と提携していて、すでに国内でサービス提供が開始されています。
ASTスペースモバイルとスターリンクの違いは、おもに、下記の3点です。
< ASTスペースモバイルとスターリンクの違い >
ちがい1. 衛星の構造
ちがい2. 使用できる通信機器
ちがい3.利用できるサービス
『ASTスペースモバイル』も “スターリンク” も、”衛星を利用する通信という点では同じ” ですが、”仕組み” は異なります。
大きな相違点の1つとして、”衛星のサイズ” があげられます。
ASTスペースモバイルの衛星は、スターリンクの衛星よりも “サイズが大きい” です。
逆に、衛星の数全世界でのサービスを提供するのに必要な “局数” は、ASTスペースモバイルは “約90機と非常に少なく”、スターリンクでは5,000機を超える衛星が飛ばされていることを考えると、”衛星の構造自体に違い” があることがわかります。
また、スターリンクを利用する場合、”アンテナや専用機器が必要” ですが、ASTスペースモバイルでは、アンテナや専用機器は不要で、”現在使用しているスマートフォンがそのまま利用” 可能です。
『ASTスペースモバイル』は、サービス開始時期に関しては、スターリンクに遅れをとっていますが、導入のスムーズさでは、『ASTスペースモバイル』の方がメリットが大きいと言えるでしょう。
ASTスペースモバイルでは、2026年のサービス開始時には、スマートフォンをはじめ、通信に関する “すべての機能” が利用できるようになると発表されています。
『ASTスペースモバイル』の月額利用料金がいくらになるのかが発表されていないので、高額である場合は、スターリンクより割高になってしまいますが、料金次第では、『ASTスペースモバイル』を契約した方がお得に高速インターネット通信を利用できる可能性があるんですね。

「ASTスペースモバイル」は衛星とスマホを直接つなぐ最強衛星サービス!
このように、楽天モバイルが2026年中のサービス提供を目指す『ASTスペースモバイル』は、低軌道衛星とスマートフォンを直接つなぐことで、どんな場所でも高速インターネット通信が可能になる、魅力的なサービスです。
従来では通信が困難だった、離島や海上、山岳地帯などの場所でも高速通信が利用できるので、今後の動向を楽しみにチェックしていきましょう!