LinuC(リナック)資格の難易度はどれくらい?合格率や勉強時間は?
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「LinuC(リナック)資格の難易度はどれくらい?」「合格率や勉強時間は?」
Linux(リナックス)の認定試験といえば『LPIC(エルピック)』が主流でしたが、最近は『LinuC(リナック)』の方が、よりシステム開発の現場で求められているスキルを学べると人気になっています。
今回は、IT系の資格の中でも人気のある『LinuC(リナック)』について、概要や取得するメリット、難易度、必要な勉強時間などをお伝えします。
LinuC(リナック)とは?
(出典:LinuC)
『LinuC(リナック)』とは、Linuxの認定試験を実施しているNPO法人『LPI-Japan』が運営している資格試験です。
当初は、改良元の『LPIC(エルピック)』に準じた試験内容でしたが、2020年に大幅な改定がありました。
その結果生まれた「Version 10.0」は、時代に沿った試験内容となっていて、現代のIT技術者にとってより現場で役立つスキルが身につけられる資格試験になったと評判です。
LinuCを取得するメリット
『LinuC(リナック)』では、クラウドをはじめとする昨今IT技術者に求められているスキルを学べるため、現場で非常に重宝されます。
資格取得のための費用を負担する企業もあるほどで、その注目度が伺えます。
Linuxに関連する知識があるエンジニアの需要は日々高まっており、就職や転職の際にも即戦力として判断されるため、取得はエンジニアにとって大きなメリットと言えるでしょう。
特に『LinuC-3』は、取得が難しい分所持している人も少ないため希少価値が高く、非常に重宝されます。
LinuCの難易度はどれくらい?
『LinuC(リナック)』は、『LinuC-1』『LinuC-2』『LinuC-3』という3つのレベルに分かれています。
ここからは、それぞれのレベルの特徴や難易度を解説します。
レベル1の特徴と難易度
『LinuC-1』(レベル1)は、101試験、102試験という2つの試験を受け、2つ両方に合格することで認定となります。
おもに、サーバーの構築や運用、保守についての試験です。
同レベルの資格試験として、『Ruby Silver』『PHP初級』などがあげられます。
LinuCの中では一番低級の試験とは言え、その難易度は決して低いものではありません。
具体的な試験範囲は、下記の通りです。
101試験
・ Linuxのインストールと仮想マシン・コンテナの利用
・ ファイル・ディレクトリの操作と管理
・ GNUとUnixのコマンド
・ リポジトリとパッケージ管理
・ ハードウェア、ディスク、パーティション、ファイルシステム
102試験
・ シェルおよびスクリプト
・ ネットワークの基礎
・ システム管理
・ 重要なシステムサービス
・ セキュリティ
・ オープンソースの文化
レベル2の特徴と難易度
『LinuC-2』(レベル2)は、201試験、202試験という2つの試験を受け、2つ両方に合格することで認定となります。
また、レベル2を取得するにはレベル1取得しておく必要があるため、計4つの試験に合格しなければなりません。
試験内容はおもに、Linuxシステムの構築や運用、保守についてです。
同レベルの資格試験として、『基本情報技術者試験』『PHP準上級』などが挙げられます。
具体的な試験範囲は、下記の通りです。
202試験
・ システムの起動とLinuxカーネル
・ ファイルシステムとストレージ管理
・ ネットワーク構成
・ システムの保守と運用管理
・ 仮想化サーバー
・ コンテナ
203試験
・ ネットワーククライアントの管理
・ ドメインネームサーバー
・ HTTPサーバーとプロキシサーバー
・ 電子メールサービス
・ ファイル共有サービス
・ システムのセキュリティ
・ システムアーキテクチャ
レベル3の特徴と難易度
『LinuC-3』(レベル3)は、300試験、303試験、304試験の3つの試験を受け、いずれか1つに合格することで認定となります。
それぞれが独立した試験となっているため、2つ以上で合格すれば別々に認定を受けることができます。
300試験は混在環境、303試験はセキュリティ、304試験はクラウドとなっており、合格すれば高い技術力を持つ者として評価されます。
同レベルの資格試験として、『応用情報技術者試験』『PHP上級』などが挙げられます。
非常に難易度が高く、高度な技術や知識が必要です。
具体的な試験範囲は、下記の通りです。
300試験
・ OpenLDAP の設定
・ OpenLDAPの認証バックエンドとしての利用
・ Sambaの基礎
・ Sambaの共有の設定
・ Sambaのユーザとグループの管理
・ Sambaのドメイン統合
・ Sambaのネームサービス
・ LinuxおよびWindowsクライアントの操作
303試験
・ 暗号化
・ ホストセキュリティ
・ アクセス制御
・ ネットワークセキュリティ
304試験
・ 仮想化
・ 高可用クラスタ管理
・ 高可用クラスタストレージ
LinuC取得に必要な勉強時間
『LinuC(リナック)』取得に必要な勉強時間は、人により違いますが、目安として公式よりLinuCレベル1で1か月~3か月程度、LinuCレベル2で3か月~半年程度、LinuCレベル3で半年~1年程度とアナウンスされています。
<LinuC取得に必要な勉強時間めやす>
LinuC-1 | LinuC-2 | LinuC-3 |
1ヵ月~3ヵ月程度 | 3ヵ月~半年程度 | 半年~1年程度 |
これはあくまでも目安であり、Linuxへの理解度が低い場合は上記の時間以上にかかってしまう点は注意が必要です。
また、LinuC-3の場合、Linuxの熟練者であっても1年以上かかってしまう場合もあるので、試験まで余裕を持って勉強計画を立てるようにしましょう。
LinuCのおすすめ勉強方法
さいごに、『LinuC(リナック)』のおすすめ勉強方法を紹介しますね。
1. 参考書や問題集で勉強する
Linuxの習熟度が低い場合は、まずは基本知識を学ぶために “初心者向けのLinux参考書” を活用し、基本コマンドやファイルシステムなどを学ぶのがおすすめです。
基礎が身についてきたら、システム管理、ネットワーク設定、セキュリティ管理に焦点を当てた参考書の購入も検討してみてください。
また、自分でLinuxの環境が用意できてない場合は、”仮想環境がダウンロードできる参考書もある” ので、上手く活用すると良いでしょう。
参考書の学習を一通り終えたら、”LinuCの問題集” を利用して反復練習をするのがおすすめです。
2. 勉強用のサイトを利用する
(出典:Ping-t 公式サイト)
『LinuC(リナック)』資格試験について、Web上にいくつか “勉強用サイト” があるので、それらを活用して勉強するのもおすすめです。
無料で利用できる上、問題集や参考書の代わりとなるサイトもあり、PCやスマホで気軽に利用できるため、参考書を利用するのに抵抗がある方は勉強用のサイトを利用するのが良いでしょう。
例)
LinuC資格を取得して、就職・転職やスキルアップに役立てよう!
このように、『LinuC(リナック)』資格はむずかしい試験ではあるものの、その分、役立つ知識を学べる貴重な試験です。
Linuxの関連スキルは現在のIT業界の中で需要が高いため、資格を取得すれば大きな恩恵があるでしょう。
今後エンジニアとしてキャリアアップしたいとお考えの方は、ぜひ資格取得を目指してみてください。