WiMAXの速度は実際の利用環境でどこまで通用するのか？
そんな疑問を持つユーザーに向けて、今回は東京都・新宿駅周辺でWiMAX +5G対応の3端末を使い、リアルな通信速度を測定しました。
人通りが多く、通信干渉も起こりやすい都市部での実測データをもとに、各端末の強みと使い勝手を比較・検証。
WiMAX回線を検討している方にとって、速度や端末選びの具体的な判断材料となる内容です。
「WiMAXを選んで後悔しないために」、この記事でぜひ実際の使い心地を確認してみてください。
新宿のWiMAX、実際どうなの？街角でリアル検証してみた
東京都心の中でも特に利用者が多く、電波環境が複雑なエリアである新宿駅。
ここでWiMAXの速度が実際にどの程度出るのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
ビジネスマン、学生、観光客が入り乱れる新宿駅周辺では、多数の通信機器が一斉に使用されており、混雑状況によってはネットが繋がりにくくなることも。
そうした環境下で、果たしてWiMAX回線はどの程度パフォーマンスを発揮できるのか、実際に検証してみました。
WiMAXといえば、UQコミュニケーションズが展開する高速モバイル通信サービスで、5G回線やWi-Fi 6に対応した最新端末も続々と登場しています。
しかし、カタログスペックだけでは本当に“使える”かどうか判断しにくいのも事実。
そこで今回は、新宿駅周辺で実際に複数のWiMAX端末を持ち出し、リアルな通信速度を測定しました。
通信品質はもちろん、端末ごとの違いや使い勝手もあわせてチェックし、「WiMAXを新宿で使うならどれがベストか？」を解明していきます。
今後WiMAX導入を検討している方、新宿など混雑エリアでの利用を想定している方にとって、実用的な判断材料になるはずです。街のリアルな環境で試してこそ、本当に信頼できる通信手段かどうかが分かります。
測定条件と使用端末の紹介
本検証では、新宿駅周辺の屋外にて、WiMAX +5G回線を活用し、モバイルルーター3機種の速度比較を行いました。
公正かつ実用的なデータを得るため、測定環境と使用端末を明確にしておきます。
計測はビジネスピークの夕方、混雑エリアで実施しました。
測定条件・環境
以下の表は、実測時の環境と条件を示したものです。
時間帯や測定地点を意識して選定しています。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 測定日 | 2025年4月4日（金） |
| 測定時間・場所 | 16:00台・バスタ新宿前 |
| 使用回線 | WiMAX |
| 測定アプリ | Speedtest by Usen |
今回の測定では、利用者の多い時間帯をあえて選び、リアルな通信状況を検証することに重点を置きました。
新宿駅南口に位置する「バスタ新宿前」は、人通りが激しく通信環境としてはやや厳しめ。
こうした混雑エリアでも安定した通信ができるかは、WiMAXを日常使いするうえで重要な指標です。
なお、測定には公正性を期すため、商用の人気回線速度測定サービス「Speedtest by Usen」を使用しました。
使用端末の一覧と比較ポイント
使用した端末は下記の3モデルで、世代・メーカーが異なる5G対応WiMAXルーターです。
それぞれの基本スペックは以下のとおりです。
| 端末名 | 最大通信速度 （理論値） |
Wi-Fi規格 | バッテリー容量 | サイズ／重量 |
|---|---|---|---|---|
| Speed Wi-Fi DOCK 5G 01 |
下り3.5Gbps ／上り286Mbps |
Wi-Fi 6 （最大48台接続） |
5,400mAh （約9時間連続通信） |
約140×72×15.4mm ／198g |
| Speed Wi-Fi 5G X12 |
下り3.9Gbps ／上り183Mbps |
Wi-Fi 6 （17台※USB接続1台を含む） |
4,000mAh （約9時間連続通信） |
約136×68×14.8mm ／174g |
| Galaxy 5G Mobile Wi-Fi SCR01 |
下り2.2Gbps ／上り183Mbps |
Wi-Fi 5 （IEEE802.11ac、最大10台） |
5,000mAh （約16時間連続通信） |
約147×76×10.9mm ／203g |
各端末の特徴と注目ポイント
- Speed Wi-Fi DOCK 5G 01：
着脱式ドックで据え置き利用にも対応。
有線LANも可能で、WiMAXルーターながら固定回線的な使い方もできる万能タイプ。 - X12：
軽量・コンパクトな本体に2.4インチディスプレイを搭載。
前世代機ながら高い通信性能を維持し、モバイル用途でも使いやすいモデル。 - Galaxyルーター：
長時間駆動が可能で、最大約16時間の連続通信に対応。
スマートフォンのような5.3インチ大画面で直感的に操作可能。
実際の速度にどう反映されるのか。次の項目では、いよいよ新宿駅周辺での実測結果を見ていきましょう。
新宿駅周辺での実測結果
WiMAX +5G端末の性能を実際の都市環境で検証するため、新宿駅周辺の屋外で速度実測テストを実施しました。
本章では、測定時の環境や使用ツール、各端末の使用感と特徴、そして得られた実測データをもとに考察を行います。
測定時の状況
WiMAXの速度をリアルに比較するには、日常利用に近い条件が不可欠です。
ここでは、どのような環境で測定が行われたかを説明します。
バスタ新宿を選んだ理由
測定場所に新宿駅南口の「バスタ新宿」前を選んだ理由は、人通り・建物密集・交通量の多さがWiMAXの実用性を試す上で理想的だったからです。
複数キャリアの電波が交錯するこのエリアは、干渉や速度低下が起きやすいため、実使用に近い状態での検証が可能です。
時間帯と混雑状況の関係
測定は2025年4月4日（金）16:oo台に行いました。
夕方の帰宅ラッシュ直前であり、通信環境としてはやや混雑が想定される時間帯です。
このような“実際によく使われるタイミング”での測定により、より現実的な速度データが得られます。
実測結果一覧
次に、実際に得られた通信速度・上り下りデータを、端末ごとに整理した一覧表を紹介します。
測定方法と使用ツールについて
使用した回線は、Broad WiMAX（UQ WiMAXネットワーク）の無制限SIMです。
測定ツールには信頼性の高い「Speedtest by USEN」を採用。
同一SIMを3端末に入れ替え、完全同条件で計測しています。
速度・上り下りの基本知識
- 下り速度：Web閲覧や動画再生時の読み込み速度。高いほど快適。
- 上り速度：ファイルのアップロードやビデオ通話時に重要。
| 端末 | 下り（Mbps） | 上り（Mbps） | 評価 |
|---|---|---|---|
| X12 | 55.50 Mbps | 21.34 Mbps | 高速＆安定 |
| Galaxy | 45.54 Mbps | 17.58 Mbps | ピーク時はやや低下 |
| DOCK | 82.83 Mbps | 18.08 Mbps | 上りが優秀 |
X12の使用感と特徴
実測データの評価（Speed Wi-Fi 5G X12）
新宿駅周辺でのSpeed Wi-Fi 5G X12の測定結果は以下の通りです。
| 測定時刻 | 下り速度 | 上り速度 |
|---|---|---|
| 16:49 | 55.50 Mbps | 21.34 Mbps |
- 下り速度：動画視聴や大容量ファイルのダウンロードに十分な水準。
- 上り速度：20Mbps超えで、リモート会議やアップロード作業も快適。
使用感と特徴の考察
X12はコンパクトな筐体にWiMAX +5GおよびWi-Fi 6を搭載した実力派ルーターです。
今回の実測では3機種中でトップクラスの上り速度と安定性を示し、特にビジネス用途や外出先での使用において非常にバランスが取れた端末です。
9時間の連続通信時間と軽量設計で、モバイルワークに最適。
ディスプレイ付きで操作性も高く、外でのWiMAX利用を重視する方には強くおすすめできます。
Galaxyの使用感と特徴
実測データの評価（Galaxy 5G Mobile Wi-Fi）
Galaxyでの新宿駅周辺の測定結果は以下の通りです。
| 測定時刻 | 下り速度 | 上り速度 |
|---|---|---|
| 16:52 | 45.54 Mbps | 17.58 Mbps |
- 下り速度：Web閲覧・動画視聴には十分なスピード。
- 上り速度：安定しており、画像やドキュメント送信も快適。
使用感と特徴の考察
Galaxyルーターは5.3インチのタッチスクリーン搭載が最大の特徴で、スマホライクな操作感を実現しています。
操作性に優れ、設定やモニタリングも直感的に行えます。
また16時間の長時間バッテリーを搭載しており、移動中の利用や出張にも適しています。
速度はX12よりやや劣りますが、普段使いには十分で、操作性・電池持ちを重視するライトユーザー層におすすめです。
DOCKの使用感と特徴
DOCK端末の実測データは以下の通りで、安定性と上り性能に優れた結果となりました。
| 測定時刻 | 下り速度 | 上り速度 |
|---|---|---|
| 16:45 | 82.83 Mbps | 18.08 Mbps |
- 下り速度：高水準で動画・Zoom・Netflixも問題なし。
- 上り速度：18Mbps以上で、クラウド送信やライブ配信にも強み。
使用感と特徴の考察
DOCK端末は充電ドック＋有線LANポート搭載という特徴から、据え置き利用に最適な構造を持ちます。
WiMAX回線で自宅のネット環境を完結させたい人にとって理想的なモデルで、48台までのWi-Fi接続が可能という拡張性も魅力です。
また、高い上り速度により、テレワークや動画配信でもストレスなく利用できます。
「家用のWiMAXルーターを探している方」にとって、非常に安定性の高い選択肢となります。
利用シーン別のおすすめ端末
WiMAX +5G対応のモバイルルーター3機種は、それぞれに異なる特徴を持ち、利用シーンに応じて適したモデルが変わってきます。以下のように、自分の使い方に合った端末を選ぶことで、通信ストレスのない快適なネット環境を構築できます。
| 利用シーン | おすすめ端末 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 在宅ワーク・家庭利用 | DOCK | 有線LAN対応・安定したWi-Fi 6通信・最大48台接続可能。 据え置き向きで家中どこでも快適。 |
| 外出先でのビジネス利用 | X12 | 軽量・コンパクト設計で持ち運びに便利。 5G対応かつ上り速度も安定し、外出先でも快適。 |
| 長時間の外出・出張 | Galaxy | 最大16時間のバッテリー・大画面ディスプレイで操作性◎。 モバイル利用に最適。 |
WiMAXの速度や安定性は、選ぶ端末によって大きく左右されます。
用途に合ったモデルを選ぶことで、無駄な不満やトラブルを避けられ、WiMAXの持つポテンシャルを最大限に活用できます。
他のキャリア回線との比較
WiMAX回線は、SoftBank Airやdocomo home 5Gなどの固定型ホームルーターと比較されることも多いですが、両者には明確な違いがあります。
- WiMAX（X12／DOCK／Galaxy）：WiMAX（X12／DOCK／Galaxy）：モバイル性が高く、自宅でも外でも使える柔軟性が特徴。5G対応モデルが多く、X12やDOCKはWi-Fi 6に、GalaxyはWi-Fi 5に対応しており、速度面でも十分な性能を持つ。
- SoftBank Air／docomo home 5G：据え置き専用のホームルーターで、電源接続が必須。電波の届きやすさや屋内安定性には強みがあるが、外出先では利用不可。
用途に応じた違いが明確であり、「家の中でだけ使いたい」のであれば他社ホームルーターも候補になりますが、「屋内・屋外問わず使いたい」場合にはWiMAX端末の優位性が際立ちます。
特に今回のような都市部の実測において、WiMAX端末が安定した速度を記録したことから、外出の多いビジネスパーソンや引っ越しが多い単身者にとっては、機動性の高いWiMAXルーターがベストな選択肢と言えるでしょう。
考察と総合評価
今回の実測比較を通じて、新宿駅周辺という通信が混み合いやすい環境下でも、WiMAX回線が安定した速度を発揮できることが確認できました。
それぞれの端末の総評は以下の通りです。
- X12：軽量＆高速で、外出先での通信を重視するユーザーに最適。
- Galaxy：操作性と電池持ちが優秀で、モバイルルーター初心者にも使いやすい。
- DOCK：据え置き用途に強く、WiMAXの回線を家庭用ネットワークとして活用可能。
WiMAX +5Gの登場により、通信の快適性はますます向上しています。
ただしその実力を最大限に引き出すには、使用シーンに合った端末の選定が不可欠です。
この記事で紹介した実測結果や特徴を参考に、ぜひ自身のライフスタイルに合ったWiMAXルーター選びに役立ててください。
「通信速度」と「使いやすさ」の両立こそ、満足度の高いネット環境を実現する鍵です。
新宿駅でのWiMAX速度比較・特徴まとめ
今回の実測結果からは、いずれの端末も新宿駅周辺という混雑エリアにおいて、一定以上の通信性能を発揮できることが確認できました。
とはいえ、端末ごとに速度傾向や得意な利用シーンは異なります。
それぞれの特徴を整理することで、どのルーターが自分の使い方に合っているのか、判断しやすくなるでしょう。
以下は、実測結果およびスペック・使用感を踏まえた、「WiMAX端末の選び方まとめ」です。
ライフスタイルに応じた選択で、通信ストレスを最小限に抑えることが可能になります。
思わず選びたくなる端末はこれ！
| 利用シーン | 推奨端末 | 理由 |
|---|---|---|
| 外出中心 | X12 | 軽量で持ち運びやすく、5G対応＆Wi-Fi 6搭載。 どこでもWiMAXの高速通信を安定的に使いたい人におすすめ。 |
| バッテリー重視 | Galaxy | 最大16時間の連続通信が可能で、 出張・旅行・屋外利用が多い方に適したモデル。操作画面もスマホ感覚で見やすい。 |
| 自宅中心 | DOCK | 有線LAN・充電ドック付きで据え置き型としての安定性◎ WiMAXで家庭内ネットワークを組みたい方に最適。 |
このように、WiMAXの速度や安定性を活かすには、端末の選定が鍵となります。
今回の新宿実測で分かった通り、端末によって通信性能には明確な差があります。
価格やデザインだけでなく、使用シーンに適したスペックを持つかどうかも、ぜひ検討の材料にしてください。
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