インターネットを利用する際、固定回線の代わりにポケットWi-Fiを検討している方も多いのではないでしょうか。
ポケットWi-Fiと固定回線は、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。
この記事では、ポケットWi-Fiが固定回線の代替として機能するかどうかを、3つの観点から徹底的に比較します。
ポケットWi-Fiと固定回線の違いを理解し、自分のライフスタイルに合った選択ができるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
ポケットWi-Fiは固定回線の代替として使用できる？
ポケットWi-Fiと固定回線は、ともにインターネットへの接続手段として人気です。
ただし、その特性や適した用途には大きな違いがあります。
ポケットWi-Fiは端末を介してインターネットに接続するため、場所を選ばず手軽に利用できるのが特徴です。
一方、固定回線は通信の安定性に優れていますが、自宅やオフィスなど限られた場所でしか使用できません。
したがって、ポケットWi-Fiが固定回線の代替として機能するかどうかは、ユーザーのライフスタイルや利用状況によって異なります。
以下では、ポケットWi-Fiと固定回線のそれぞれの特徴を比較しながら、おすすめの選び方を解説します。
ポケットWi-Fiと固定回線の比較
ここからは、ポケットWi-Fiと固定回線それぞれのメリット・デメリットや種類、料金プランを詳しく見ていきましょう。 それぞれの特性を理解し、自分に合った方法でインターネットを活用するのがおすすめです。
ポケットWi-Fiの特徴
ポケットWi-Fiには以下のようなメリットとデメリットがあります。
【ポケットWi-Fiのメリット】
・持ち運びが可能
・工事不要ですぐに使える
・ニーズに合わせてプランを選択可能
・スマホのデータ通信料を節約できる
【ポケットWi-Fiのデメリット】
・電波状況により通信が不安定になりやすい
・バッテリー駆動のため定期的な充電が必要
・多人数での同時利用には向かない
ポケットWi-Fiは、利便性の高さから多くのユーザーに支持されています。 最大の利点は、コンパクトで持ち運べること。
これにより、自宅以外でも外出先や旅行中にインターネットを利用できます。
また、契約後すぐに使えるのも魅力です。 利用状況に合わせてプランを選べるため、無駄なくコストを抑えられるのもポイントでしょう。
スマホの通信をポケットWi-Fiに肩代わりさせれば、スマホのデータ通信量を大幅に削減できます。
ただし、ポケットWi-Fiは建物の構造や場所によって電波状態が変動するため、通信品質が安定しないことがあります。
またバッテリー駆動のため、こまめな充電が欠かせません。 モバイルバッテリーを携行しておくと便利です。
ポケットWi-Fiと固定回線の7つの違い
ここでは、ポケットWi-Fiと固定回線の違いを7つの観点から解説します。
1. 回線速度
回線そのものの速度は、概してポケットWi-Fiより固定回線の方が速いです。 とはいえ、どちらも最大で数Gbpsに達するため、高速なネット通信が可能です。 Wi-Fi利用時は、機器が対応するWi-Fi規格に注目しましょう。 古い規格では通信速度が出ませんが、新しい規格なら回線速度を十分に生かせる速度が出ます。
2. 持ち運びの可否
ポケットWi-Fiと固定回線はともに無線通信できますが、持ち運びできるのはポケットWi-Fiだけです。
ポケットWi-Fiなら外出先でも手軽にWi-Fi環境を整えられますが、固定回線は自宅限定です。 これはポケットWi-Fiと固定回線の大きな違いの一つと言えます。
3. データ容量制限
ポケットWi-Fiには一定のデータ容量制限が設けられていることが多いです。
通常、一定期間内の大量通信時は、混雑する時間帯のみ速度制限がかかることがあります。
一方、固定回線にはデータ容量制限がありません。 長時間の動画視聴やゲームなど、大容量通信が必要な場合は光回線のWi-Fiが適しています。
4. 料金
月額料金は、ポケットWi-Fi・固定回線それぞれ4,000～5,000円程度と、ほとんど差はありません。
ただし固定回線は、回線工事費などの初期費用が別途かかるため、トータルでは固定回線の方が高くつく傾向にあります。
なお光回線は、戸建てと集合住宅で料金設定が異なることが多く、一般に集合住宅の方が安価です。
同時接続可能台数
Wi-Fi利用時は、同時接続可能な台数に制限があるのが一般的です。
ポケットWi-FiはポケットWi-Fi、固定回線はWi-Fiルーターの性能によって異なります。
ポケットWi-Fiは簡単に変更できませんが、Wi-Fiルーターは必要に応じて買い替え可能です。
同時接続台数が増えると回線に負荷がかかるため、目安として10台以上（5人以上）をWi-Fiに接続する場合は、同時接続可能台数に注意が必要です。
Wi-Fiルーターを2台設置することで、同時に接続できる端末の台数に関する問題を解決できる場合もあります。
同時接続台数の問題を解消できる場合もあります。 ただし、2台接続では電波干渉が起きやすくなったり、設定が複雑になるなどのデメリットもあります。
導入時の工事の有無
ポケットWi-Fiは、導入に際して回線工事が不要で、サービスによっては申し込み当日から利用開始できます。
一方、固定回線では回線敷設工事が必要なため、開通までに一定の日数を要することがあります。
引越し時の手間
ポケットWi-Fiなら、引越し時には住所変更の手続きだけで済むため、契約を継続する際の手間はほとんど必要ありません。
対して固定回線では、まず引越し先の建物の設備状況を調べ、工事の要否を確認する必要があります。 賃貸物件で工事を行う場合は、大家や管理会社への相談も欠かせません。
開通工事が必要なら、当日の立会いが求められます。 また転居元が賃貸の場合、原状回復のため回線撤去工事が必要になることもあります。
したがって、固定回線よりポケットWi-Fiの方が、引越し先での継続利用にかかる手間が少なくて済みます。
ポケットWi-Fiと固定回線、どちらがおすすめ？
ここまでポケットWi-Fiと固定回線の特徴や種類、料金について解説してきましたが、結局どちらがおすすめなのでしょうか。 以下では、利用環境や人数別に、それぞれどちらが適しているかを見ていきます。
・一人暮らしの場合（学生や社会人など）
・2人で暮らしている場合（夫婦やカップルなど）
・3人以上で暮らしている場合（家族やシェアハウスなど）
それぞれ詳しく解説します。
一人暮らしの場合（学生や社会人など）
一人暮らしの学生や社会人にとって、インターネットは勉強や仕事に不可欠です。
このような方にはポケットWi-Fiが非常に便利でしょう。
ポケットWi-Fiの最大の特徴は、場所を選ばずインターネットが使える点です。
自宅はもちろん、カフェや図書館、公園など外出先でも簡単に利用できます。
これにより、学生は授業の合間や勉強時に、社会人はリモートワーク時にいつでもどこでもネットを活用できます。
さらに一人暮らしでは、仕事や学業の都合で引越しすることも多いでしょう。
ポケットWi-Fiなら固定回線のような工事が不要なため、同じ端末をそのまま使い続けられます。
2人で暮らしている場合（夫婦やカップルなど）
共働き夫婦やカップルの同居では、生活パターンに応じてネット利用状況が変わります。 日中は仕事や学業で不在がちなら、ポケットWi-Fiがおすすめです。
ただし夜間や週末など、2人が同時に自宅でネットを使う時間が多いなら、固定回線が適しているでしょう。
特にオンラインゲームや動画視聴には、通信速度や環境の安定性から固定回線が向いています。
2人のライフスタイルや利用状況に応じて判断するのがよいでしょう。
3人以上で暮らしている場合（家族やシェアハウスなど）
家族やシェアハウスなど3人以上の同居では、複数のデバイスで同時にネットに接続する機会が増えます。
各デバイスがスムーズにネットを利用できるよう、安定した通信環境が欠かせません。
そのため、通信環境の安定性に優れる固定回線がおすすめです。
ポケットWi-Fiでも複数台の接続は可能ですが、通信負荷が高まり速度が安定しづらくなります。 また通信量が増えると、速度制限がかかる恐れもあります。
さらに固定回線には、家族向けプランやスマホとのセット割引など、家計に優しいキャンペーンがあるのも魅力です。
キャンペーンを活用すれば、大幅な費用削減が見込めます。 3人以上の同居なら、固定回線を選ぶのが賢明と言えるでしょう。
鉄筋コンクリート住宅における注意点
鉄筋コンクリート住宅に住んでいる場合、使用環境や人数にかかわらず、ポケットWi-Fiの使用は推奨されません。
これは、鉄筋コンクリートの構造が電波の通過を阻害する特性を持っているためです。
その結果、屋内での通信環境が弱くなり、サービスエリア内でも接続が不安定になりがちです。
したがって、鉄筋コンクリート住宅なら固定回線を選ぶのが賢明です。
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ホームルーターも固定回線の代替として使用可能
ポケットWi-Fi以外にも、ホームルーターが固定回線の代替として利用できます。 ここからは、ホームルーターの特徴やメリット・デメリット、おすすめの利用者について詳しく見ていきましょう。
ホームルーターは開通工事不要
ホームルーターはポケットWi-Fiと同様、開通工事が不要なのが大きな特徴です。
これにより契約後すぐにネット利用を始められます。
この手軽さは、頻繁に引越しする人やすぐにネットを使いたい人にとって、非常に大きなメリットとなるでしょう。
また、固定回線のように特定の場所に設置する必要がなく、コンセントがあれば家中どこでも設置できるため非常に便利です。
5G対応の高速無線通信の登場以降は、ホームルーターを光回線の代わりに利用するユーザーが大幅に増加しています。
一部の固定回線より高速通信が見込める場合も
5G対応のホームルーターは、従来のVDSL方式（光ファイバー＋電話回線）やLAN配線方式（光ファイバー＋LANケーブル）よりも高速な通信が期待できます。
ただし5G対応ホームルーターの高速通信を最大限に活かすには、5Gエリア内にいる必要があります。
そのため、ホームルーター選択時は、利用場所が5Gサービスエリア内かどうかを事前に確かめましょう。
固定回線より広範囲をカバーするサービスエリア
ホームルーターは、通信会社の無線基地局から送信される電波を利用してインターネット接続を行います。
基地局からデータセンターまでの通信経路には、高速で安定した通信を確保するために光回線が使用されています。
しかし光回線の敷設が難しい地域では、代わりに衛星回線が用いられることがあります。 これにより、固定回線が利用できない地域でも、ホームルーターならインターネット接続が可能になります。
とはいえ、フレッツ以外の回線を含めた光回線とホームルーターで、サービスエリアに大きな差があるわけではないので留意が必要です。
ホームルーターと固定回線のメリット・デメリット
ホームルーターと固定回線にはそれぞれ、以下のようなメリットとデメリットがあります。
| 比較項目 | ホームルーター | 固定回線 |
| メリット | ・工事不要ですぐ利用可 ・コンセントがあれば持ち運び可能 ※対応エリア内・通信速度が比較的安定 |
・通信速度が非常に高速・通信が極めて安定 ・複数デバイスの同時接続でも安定・データ容量無制限 |
| デメリット | ・コンセントが必須 ・光回線ほどの速度は出ない ・機種によってはデータ容量に上限あり |
・工事が必須 ・申込から利用開始まで時間がかかる ・持ち運びができない ・工事費用が別途必要 |
このようにホームルーターと固定回線では、メリットとデメリットが大きく異なります。
ホームルーターでも固定回線の代替として使えますが、光回線と比べると速度やデータ容量に制約がある場合があります。
それぞれの特性をよく理解した上で、どちらが適しているか判断するのがよいでしょう。
ホームルーターと固定回線はこんな人におすすめ
ここからは、ホームルーターと固定回線のそれぞれが、どのような人におすすめなのかを解説します。 ホームルーターと固定回線で迷っている方は、参考にしてみてください。
【ホームルーターがおすすめな人】
・光回線のサービスエリア外に住んでいる
・すぐにネット利用を始めたい
・頻繁に引越しをする
・オンラインゲームや動画視聴をあまりしない
【固定回線がおすすめな人】
・自宅で家族や友人とネットを楽しみたい
・オンラインゲームをよくプレイする
・動画コンテンツを頻繁に視聴する
・在宅でのオンライン会議が多い
・データ容量を気にせず使いたい
ホームルーターは光回線のサービスエリア外の人や、すぐにネットを使いたい人、引越しが多い人に向いています。
一方、固定回線は家族や友人と高速ネットを楽しみたい人や、オンラインゲームや動画視聴、また在宅勤務が多い人にとっては、特に適していると言えるでしょう。
つまり、複数人でネットを大量に利用する場合は、安定した高速通信が可能な固定回線を選ぶのがおすすめです。
固定回線ほどネットを使わないなら、ホームルーターやポケットWi-Fiが適しているでしょう。
まとめ
モバイルルーターと固定回線は、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。
一人暮らしや頻繁に引越しをする人には、工事不要ですぐ使えるモバイルルーターがおすすめです。
一方、家族や友人と高速ネットを楽しみたい人や、オンラインゲームや動画視聴、在宅勤務が多い人には、通信速度と安定性に優れる固定回線が適しているでしょう。
ホームルーターは、光回線のサービスエリア外の人や、すぐにネットを使いたい人、引越しが多い人に向いています。
自分のライフスタイルや利用状況に合わせて、最適な選択をすることが大切です。
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