WiMAXと光回線を徹底比較！一人暮らしにおすすめなのは？

一人暮らしを始める際に、インターネット環境の選択は大切な検討事項のひとつです。

そんなインターネット環境において、WiMAXと光回線、どちらを選ぶべきか悩んでいる方も多いかと思います。

WiMAXでは、料金の安さ、工事不要ですぐ使える手軽さ、データ通信量の無制限などの魅力があります。 一方で、速度制限や利用地域の制限など注意事項も把握しておく必要があります。

この記事では、WiMAXと光回線の違いを詳しく比較し、一人暮らしにおすすめのサービスを紹介します。

WiMAXと光回線の違いとおすすめな人

結論として、WiMAXと光回線は、それぞれ次のような人に向いています。

WiMAXがおすすめな人

• 外出先でもインターネット接続を利用したい人
• すぐにネット環境を整えたい人
• 毎月のスマホ代を節約したい人
• 引っ越しや転勤の予定がある人
• 単身赴任または一人暮らしの人

光回線がおすすめな人

• 自宅でのインターネット利用が中心の人
• 高速かつ安定した通信環境を求める人
• 複数台の機器を同時に接続する人
• 長期間の利用を考えている人
• 家族と同居している人

なお、この記事の後半では、より詳しい解説をしていますので、ぜひご一読ください。

ここからは、WiMAXと光回線の違いを、速度・料金・地域・契約期間・利用開始までの期間の5つの観点から比較していきます。

• 通信速度の比較
• 月額料金とデータ容量の比較
• 利用可能な環境と対応地域の比較
• 契約期間の比較
• 利用開始までの期間の比較

（1）通信速度の違いを比較

以下の表の「下り速度」は、Webサイトの閲覧やファイルのダウンロード時の速度を指します。 一方、「上り速度」は、メールの送信やファイルのアップロード時の速度を表します。

ping値は、通信の応答速度（タイムラグ）を示す指標です。 この数値が小さいほど、タイムラグが発生しにくくなります。

※1 HOME 5G L13の速度を記載 出典：みんなのネット回線速度

実測値での比較の結果、WiMAXよりも光回線の方が圧倒的に速度が速いことがわかります。

最も速いauひかりでは、上り・下り速度ともに400Mbps以上を記録しています。

他の光回線も200Mbps以上の速度が出ており、どの回線を選んでも十分な速度が期待できます。 通信速度と安定性の観点からは、光回線の方が優れていると言えるでしょう。

ちなみに、快適なインターネット通信には、下り速度30Mbps以上、上り速度10Mbps以上、ping値50ms以下が理想とされています。

そのため、WiMAXでも快適な速度は出ていますが、さらに高速な通信を求めるなら光回線がおすすめです。

速度の単位について インターネットの速度の単位は「bps」で表され、数値が大きいほど速度も速くなります。

キロ＜メガ＜ギガの順に数値が大きくなり、単位で表すとKbps＜Mbps＜Gbpsの順になります。

• 1000bps＝1Kbps
• 1000Kbps＝1Mbps
• 1000Mbps＝1Gbps

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（2）月額料金とデータ容量の違いを比較

WiMAXは、サービス提供会社によってサービス内容に大きな差がないため、ここでは主要各サービスを比較します。

集合住宅（マンション・アパート）での比較

WiMAXと光回線はともに、契約年数によって料金が異なるため、ここでは3年間の料金を記載しています。

光回線におけるマンションタイプは、建物全体の契約数や配線方法によって、プランや料金が変わる場合があるため、十分な確認が必要です。

WiMAXと光回線を比較した結果、どちらも月額4,000円から5,000円前後であることがわかります。 さらに、WiMAXの端末代や光回線の工事費は、2年から3年の契約を条件に割引が適用され、多くの場合、実質無料になることが一般的です。

ただし、契約期間中に解約する可能性がある場合、端末代が比較的安いWiMAXを選んだ方が、総コストを抑えることができる可能性が高いです。

戸建ての場合の比較

戸建ての場合、WiMAXの方が光回線よりも月額で1,000円前後安くなっています。

光回線の戸建てタイプは月額およそ6,000円ですが、WiMAXは4,000円から5,000円程度で利用できます。

3年間で比較すると、WiMAXは光回線よりも5万円以上お得になります。 そのため、できるだけ通信費用を抑えたい場合は、WiMAXが最適な選択肢だと言えるでしょう。

（3）利用可能な環境と対応地域の違いを比較

インターネットを利用する上で、必ず確認すべきポイントの一つが対応地域です。

対応地域を調べる際に注意すべき点は、「地域」と「人口」に分けて表記されていることです。

地域カバー率は全国各地を対象としているのに対し、人口カバー率は人口が集中する地域におけるカバー率を指します。

最も広範囲で利用可能なのはフレッツ光で、日本全国をカバーしています。

基本的に「〇〇光」と名付けられた光回線サービスは、フレッツ光の回線を使用していることが多いです。

しかし、NURO光やauひかりのような独自回線の光回線は、提供地域が限定され、お住まいの地域によっては利用できない場合があります。

一方、WiMAXの人口カバー率は全国の政令指定都市で約99％に達していますが、人口の少ない山間部などでは通信状況が不安定になる可能性があります。 そのため、各プロバイダや回線の対応範囲を事前にしっかりと確認することが大切です。

（4）契約期間の違いを比較

光回線とWiMAXには、プロバイダによって契約期間の縛りがあり、その期間内に解約すると契約解除料（違約金）の支払いが必要になります。

※印があるサービスは、契約期間の縛りがないプランも選択可能です。

WiMAXと光回線は、基本的に縛りなし・2年・3年の3つのタイプから契約期間を選べます。

縛りなしプランは、いつ解約しても違約金がかかりませんが、その分月額料金が高くなるケースが多いです。 一方、縛りありプランは、契約期間が長いほど月額料金が安くなる傾向にあります。

なお、2022年7月1日以降は電気通信事業法の改正により、「月額利用料以上の違約金を請求してはいけない」と定められました。

これにより、数万円程度だった違約金が4,000円から6,000円程度に抑えられ、解約がしやすくなりました。

違約金の負担はそれほど大きくありませんが、短期間での利用を考えている方は、あらかじめ縛りのないポケットWi-Fiを契約するのがおすすめです。

解約時に発生する違約金以外の費用について

契約期間と違約金について説明しましたが、解約時に発生するその他の費用についても理解しておくことが大切です。

• WiMAX：端末代金の残債
• 光回線：回線工事費・撤去費用

WiMAXでは、プロバイダ契約と同時に端末を購入するケースが多いです。 端末代金を分割払いにしている場合、分割途中で解約すると残債の支払いが発生します。

一方、光回線では回線工事費用でWiMAXと同様の問題があるほか、解約後に回線を撤去する際に工事費がかかります。

撤去工事は任意の場合もありますが、契約時期やプランによっては数万円の費用が発生する可能性があるため、注意が必要です。

（5）利用開始までの期間の違いを比較

光回線は開通工事が必要であり、工事開始から開通までの期間は工事の混雑状況によって変動します。

比較的空いている時期であれば最短2週間程度で開通しますが、引っ越しシーズンなどの繁忙期には2～3ヵ月かかることもあります。

新築や引っ越しに合わせて光回線を契約する場合は、余裕をもって早めに申し込むことをおすすめします。

一方、WiMAXは開通工事が不要なため、申し込み後かなり早く利用を開始できます。

即日発送や即日受け取りなどのサービスもあるため、すぐにインターネットを使いたい方にはWiMAXが最適でしょう。

一人暮らしにWiMAXがおすすめな7つの理由

一人暮らしの方にWiMAXをおすすめする理由として、以下の7つが考えられます。

• 料金がリーズナブル
• 回線速度が十分に速い
• データ通信量が事実上無制限
• 工事が不要
• 届いたらすぐに利用可能
• 外出先でも使える
• auユーザーとUQモバイルユーザーはセット割でスマホ代が割安

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

理由1. 料金がリーズナブル

WiMAXは、他のインターネット回線と比べて、料金が手頃な傾向にあります。

一人暮らしでは様々な出費がかさみますし、特に学生や新社会人の方は、毎月発生する通信費をできるだけ抑えたいと考えるでしょう。

WiMAXなら、比較的安価な料金でインターネットを利用できます。

理由2. 回線速度が十分に速い

以下は、各インターネット回線の平均実測速度を比較したデータです。

※みんなのネット回線速度より

WiMAXは、光回線やホームルーターほど高速ではありませんが、一人暮らしでのインターネット利用、SNS、動画や音楽の視聴には十分な速度となります。

クレードルの利用で高速化が可能

『無線は電波が不安定だから…』と敬遠しがちな方でも、WiMAX端末とクレードル（充電台）をセットで契約すれば安心です。

クレードルにはLANポートが一口ついているため、LANケーブルを使ってWiMAXとパソコンを有線接続することができます。

クレードルなしでも、WiMAX端末（ルーター）とパソコンをUSBケーブルで繋ぐことで、Wi-Fiよりも速い通信速度が得られます。

理由3. データ通信量が事実上無制限

現在流通しているWiMAXの最新機種「WiMAX+5G」は、データ通信量が無制限となっています。

一定期間に大量のデータ通信を行うと速度制限が適用されることがありますが、通常の範囲内で利用している限り、速度制限にかかることはほとんどありません。

実際に、ある利用者は一日に10GBも使用しているにもかかわらず、速度制限がかかっていないようです。

ちなみに、10GBあれば、Youtubeの標準画質の動画を約20時間視聴できるそうです。 これだけ大量のデータ通信が可能なのは驚きです。

また、仮にWiMAXの速度制限にかかったとしても、最大速度は1Mbpsに制限されるため、Youtubeの標準画質の動画程度なら視聴可能です。

スマホの速度制限時のように、まったく使い物にならなくなるわけではありません。

以下の表は、1GBで可能なことの目安をまとめたものです。参考にしてみてください。

理由4. 工事が不要

WiMAXは無線電波でインターネットに接続するため、面倒な工事を行う必要がありません。

一方、光回線の場合は、物理的に光ファイバーを部屋に引き込む必要があるため、回線工事が必須です。

工事には立ち会いが求められますし、賃貸物件の場合は大家さんや建物の管理会社などに工事の承諾を得なければなりません。

WiMAXは工事が不要なため、業者を家に入れたくない一人暮らしの女性でも安心して利用でき、さらに、光回線を引けない建物でもインターネットを楽しむことができます。

また、引っ越しの際も、入退去時に気にする必要がないのは大きなメリットです。

理由5. 届いたらすぐに利用可能

WiMAXは、端末が手元に届いた時点で、すぐにインターネットが利用できます。 具体的な手順は以下の通りです。

1. インターネットを利用したいPCやタブレット、スマホなどの端末で、WiMAXのSSIDを検索する。
2. SSIDを選択し、接続パスワードを入力する。

これだけで、インターネットに接続できます。

一部のプロバイダ（申し込み窓口）では、端末を最短で即日発送してくれるところもあるため、急ぎの場合でもすぐに利用を開始することができます。

理由6. 外出先でも使える

WiMAXは、自宅では固定回線の代替として、外出時にはモバイルWi-Fiルーターとして活用できるため、カフェや電車など移動中でも快適なインターネット環境を利用できます。

スマホやタブレットもまとめてWi-Fi接続できるため、スマホの通信費を節約することもできます。

理由7. auユーザーとUQモバイルユーザーはセット割でスマホ代が割安

WiMAX+5Gは、auスマホまたはUQモバイルとセット割を組むことが可能です。

auスマホとのセット割となる「auスマートバリュー」を利用すると、auスマホの月額料金が毎月550円から1,100円割引されるため、さらにお得に利用できます。

一方、UQモバイルの「自宅セット割」で、UQモバイルの月額料金が毎月638円から1,100円割引されます。

ただし、自動で適用されるわけではないため、auショップやKDDIのお問い合わせサポートセンター、UQスポットなどでの申し込みを忘れないようにしましょう。

比較から見えてきたWiMAXと光回線のデメリット

ここでは、WiMAXと光回線の特徴を比較して明らかになったデメリットについてそれぞれ解説します。

【WiMAX】完全な無制限ではない

現在、WiMAXではギガ無制限のプランが提供されています。

以前は3日間で15GBまでのデータ使用制限がありましたが、2022年2月にこの制限が解除され、実質的に無制限で利用できるようになりました。

ただし、一定容量での制限はないものの、短期間に大量のデータ通信を行うと通信速度が制限される可能性があります。

動画やSNSを閲覧する程度であれば制限にかかることはほとんどありませんが、大容量のデータ通信を行う際は注意が必要です。

【WiMAX】オンラインゲームには適していない

オンラインゲームは大容量のデータ通信が必要なだけでなく、リアルタイム性も重要となります。

前述の通り、WiMAXは大容量のデータ通信を行うと通信速度が制限される場合があります。

そのため、高負荷のオンラインゲームを長時間利用すると、制限がかかる可能性が高くなります。

制限時の速度は公式には公開されていませんが、ゲームを快適にプレイするのは難しいと考えられます。

さらに、操作時の応答速度を表すPing値が高いため、プレイするゲームによってはラグや遅延が発生しやすくなります。

特に、リアルタイム性の高いシューティングゲームやFPSなどのプレイには向いていません。

【光回線】開通工事が必要不可欠

光回線を利用するためには、光ファイバーを自宅に引き込む開通工事が必須です。

この開通工事には費用がかかるだけでなく、引っ越しシーズンなどの混雑期には、開通工事を数ヵ月待たなければならない場合もあります。

一部のプロバイダでは、開通までの間にモバイルルーターやホームルーターを無料でレンタルできるサービスを提供しているので、積極的に活用するのがおすすめです。

また、集合住宅にお住まいの場合は、工事を依頼する前に管理会社や大家さんからの許可を得る必要があります。

許可が得られない場合は、そもそも工事ができないということもあるので注意が必要です。

【光回線】自宅以外での利用不可

光回線は、自宅に引き込んだケーブルに接続する必要があるため、WiMAXのように持ち運んで使用することはできません。

外出先で気軽に使えないというデメリットに加え、引っ越しの際には、転居先で再度工事が必要になる場合があります。

また、引っ越し先で同じ回線が利用できれば契約を維持できますが、転居先が提供地域外の場合は契約を継続することができません。

その場合、途中解約に伴う違約金や工事費の残債などが発生するので注意が必要です。

なお、撤去工事については基本的に不要と考えてよいでしょう。

ただし、賃貸契約書に移転時の撤去に関する記述があった場合は、数万円の撤去費用が発生する可能性があるので、よく確認しておきましょう。

一人暮らしでWiMAXを申し込む際の注意点

一人暮らしでWiMAXを申し込む際は、以下の注意点をしっかりと確認しておきましょう。

• 速度制限が適用される場合がある
• 利用できない地域が存在する
• 5G回線を利用可能なのは一部の地域のみ

速度制限が適用される場合がある

WiMAX+5Gはデータ通信量が無制限のサービスですが、一定期間内に大量のデータ通信を行うと速度制限が適用されることがあります。

一般的なユーザーであれば気にする必要はありませんが、一日中Youtubeを流しっぱなしにするなど、異常な使い方をしている場合は注意が必要です。

ただし、速度制限が適用されても最大1Mbpsの速度は維持されるので、Youtubeの標準画質の動画視聴程度は可能です。

なお、以前は直近3日間のデータ通信量が15GBを超えると速度制限が適用されていましたが、この制限は現在撤廃されています。

また、WiMAX回線よりも感度の良い「au 4G LTE」の電波に接続できる「プラスエリアモード」というオプションが利用可能ですが、このオプションには月間30GBという制限があります。

制限中はインターネットがほとんど使い物にならなくなるので、注意が必要です。

利用できない地域が存在する

WiMAX回線の人口カバー率は99%以上に達しています。

ただし、離島や山間部など、一部利用できない地域も存在します。

WiMAXは工事不要で気軽に利用できますが、提供地域に含まれていない場合は全く意味がありません。

そのため、申し込む際には、必ずWebサイトから提供地域の判定を行っておくことが重要です。

提供地域はUQ WiMAX公式サイトでも確認することができます。

お住まいの地域が提供地域内だった場合、万が一満足のいく回線速度が得られなくても、8日以内であれば解約金なしでキャンセル（初期契約解除）することが可能です（提供地域外での申し込みは避けましょう）。

また、主にインターネットを利用する場所での回線速度が不安な方には、UQ WiMAXの「15日間無料でお試し Try WiMAX」というお試しサービスがおすすめです。

まずはこのサービスを利用して、実際の回線速度を確認してみるのも良いかもしれません。

5G回線を利用可能なのは一部の地域のみ

現在提供されているWiMAXは「WiMAX+5G」というタイプで、文字通り5G回線を利用することができます。

一世代前の4G回線よりも5G回線の方が高速ですが、5G回線が利用可能なのは東京・大阪・名古屋などの都市部を中心とした一部の地域に限られています。

提供地域は拡大中ですが、当然のことながら5Gが使えるものと思い込んで契約してしまうと、後からがっかりすることになりかねません。

まとめ

WiMAXと光回線の違いを比較した結果、一人暮らしにはWiMAXがおすすめです。

WiMAXは工事が不要ですぐに利用でき、月額料金が安く、データ通信量が事実上無制限という点が魅力です。

また、外出先でも利用できるため、利便性が高いのも大きなメリットと言えるでしょう。

auやUQモバイルとのセット割を利用することで、さらにお得に利用することも可能です。

ただし、WiMAXにはデメリットもあります。

速度が制限される場合があること、利用できない地域が存在すること、5G回線が利用可能なのは一部の地域に限られることなどです。

これらの点を理解した上で、自分のライフスタイルに合っているかを判断することが重要です。

WiMAXは、一人暮らしで手軽に高速インターネットを利用したい方にとって、最適なサービスだと言えるでしょう。

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