TokenVerse(トークンバース)とは?画像生成AI?どんなサービス?仕組みは?
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最近、新しいサービスがどんんどん登場している “画像生成AI” の分野で、また注目の技術が発表されました。
Google DeepMind が開発した『TokenVerse(トークンバース)』は、”異なる画像から、特定の要素を抽出して、組み合わせて新しい画像を生成できる” という画期的なAIです。
A画像からは “人形”、B画像からは “サングラス”、C画像からは “シャツ”、D画像からは “ネックレス” を…と、複数の画像を組み合わせて、新しい画像を作るといったことが可能になります。
これまでの画像生成AIでは、テキストプロンプト(指示文)で「〇〇の画像を生成して〜」と依頼するスタイルだったので、バリエーションを作りたいときや、すでにあるイメージに近いものを生成したいときに、うまく生成できず困ることもありました。
『TokenVerse(トークンバース)』のような、”画像と画像を組み合わせられるAI” があれば、ますます、Webデザインの分野などで、AIの活用が進みそうですよね!
そこでこの記事では、画像生成AI『TokenVerse(トークンバース)』とはどんな画像生成AIなのかや仕組み、特徴、活用事例などについてお伝えします。
TokenVerseとは?
(出典:GitHub)
『TokenVerse(トークンバース)』とは、イギリス・ロンドンに本社を持つ、Google傘下のAI(人工知能)研究開発企業 “Google DeepMind” が開発した、高度な画像生成技術です。
“異なる画像” から “特定の視覚要素” を抽出し、それらを “組み合わせて” 新しい画像を生成できるという特徴を持ちます。
従来のテキストプロンプトのみで画像を作成する手法とは異なって、実在の画像から得た視覚情報を組み合わせることで、より精度の高い画像生成が可能になるため、「画像生成AIの活用の幅を広げられるのでは?」と期待されています。
SNSなどでも話題になっていて、「アパレル×ECの着用画像として活用すれば売上アップ間違いなし」という声もあり、TokenVerseを使うことで、クリエイティブの準備にかかる時間やコストを大幅に削減できる可能性があるでしょう。
個人ユーザーとしても、自分の画像にやってみたい髪型を合わせてイメージを膨らませる…といった活用方法も可能かもしれません。
まだ発表の段階ですが、将来的にはオープンソース化される予定とのことなので、今後に期待しましょう!
【驚きの画像生成技術!TokenVerse🎨】
✎. FYIG: pic.twitter.com/Vr2BSd9g3H
GoogleのWhisk技術に基づいた、革新的な画像生成技術「TokenVerse」が登場したそうです!✨
複数の画像から要素を抽出し、全く新しい画像を生成できるそうで、その仕組みはGoogleが発表した論文に基づいているとのことです📝…— 葉加瀬あい(AI-Hakase)🎈 最新AIを解説中・:*:・。 (@ai_hakase_) January 28, 2025
TokenVerseの特徴
『TokenVerse(トークンバース)』のおもな特徴は、下記の通りです。
<TokenVerseの特徴>
● 異なる画像から要素を抽出・統合
→ 複数の画像から個別の特徴を抽出し、それらを組み合わせた新しい画像を生成可能
● 高精度な画像生成
→ 既存のテキストベースの画像生成AIと比較して、視覚情報を直接活用できるため、より自然でリアルな画像が得られる
● 柔軟なカスタマイズが可能
→ 指定した要素のみを適用したり、異なるスタイルをミックスしたりすることが可能
TokenVerseの仕組み
『TokenVerse(トークンバース)』は、ディープラーニング技術の一種である “拡散モデル(Diffusion Model)” を活用しています。
1. 要素の抽出
→ 複数の画像から特定の視覚要素(物体、質感、色、形状など)を解析し、トークン化(デジタルデータに変換)
2. 要素の組み合わせ
→ 抽出したトークンをもとに、新しい組み合わせを生成。
たとえば、「猫」「サングラス」「水玉模様のシャツ」といった異なる要素を統合し、一つの画像に落とし込むことが可能
3. 最終画像の生成
→ 統合されたトークン情報をもとに、ディフュージョンモデルがノイズを除去しながら、高解像度の画像を生成
画像生成AIにはさまざまなモデルがあり、どのモデルを使うかによって、生成する画像の精巧さや応用力、自由度、平均点の高さなどが異なります。
“拡散モデル(Diffusion Model)” を活用している『TokenVerse(トークンバース)』は、自由度や平均点の高さという点で、とくに期待ができるでしょう。
TokenVerseの活用事例
ここからは、実際に『TokenVerse(トークンバース)』で何ができるのかについて、かんたんに紹介しておきますね。
1. クリエイティブ分野での活用
『TokenVerse(トークンバース)』では、”クリエイターやデザイナー” にとって優秀なサポートツールになります。
とくに、下記の分野での活用が期待されています。
● イラスト・キャラクターデザイン
→ 既存のデザイン要素を活かしつつ、新しいキャラクターやビジュアルを生み出すことが可能
● ファッション・プロダクトデザイン
→ さまざまなデザイン要素を組み合わせ、衣類やアクセサリーのデザイン試作を短時間で行うことが可能
2. 広告・マーケティング
『TokenVerse(トークンバース)』は、”広告業界” でも活躍が期待されます。
たとえば、特定のブランドのイメージに合わせた “広告ビジュアルを自動生成” することで、短期間で広告素材を作成可能です。
3. ゲーム・メタバース
さらに、”ゲームやメタバースの分野” でも『TokenVerse(トークンバース)』の技術は活用可能です。
“キャラクターのカスタマイズ” や “背景デザインの生成” を自動化することで、開発コストを削減しつつ、豊富なバリエーションの素材を生み出せます。
ゲームの開発にかかる時間・コストが減ることで、個人ゲーム開発(インディーゲーム)もますます盛んになりそうですよね!
TokenVerseと従来の画像生成AIとの違い
『TokenVerse(トークンバース)』は、従来の画像生成AIと比較して、下記の点で大きな違いがあるので、気になった人は、ぜひ追加情報を追ってみてください。
<TokenVerse・一般的な画像生成AIの比較表>
項目 | TokenVerse | 従来の画像生成AI (Stable Diffusion / DALL·E など) |
入力方法 | 画像+テキスト | テキストのみ |
要素の抽出・統合 | 可能(画像の部分要素を利用) | 不可 |
カスタマイズ性 | 高い(特定の視覚要素を指定可能) | 限定的(プロンプト依存) |
適用分野 | デザイン、マーケティング、ゲーム開発など | 一般的な画像生成 |
このように、『TokenVerse(トークンバース)』は、要素の抽出やカスタマイズ性に優れていて、より自分のイメージに合った画像を生成することが可能です。
また、既存のAIツールと組み合わせて利用することもでき、例えば、DALL·Eで大まかな構成を作成し、TokenVerseで特定の要素を調整するといった使い方もできるでしょう。
TokenVerseの今後の展望と課題
画像生成AIの活用の幅を広げてくれそうな『TokenVerse(トークンバース)』ですが、課題もあります。
今後の展望と一緒に、課題や注意点についても触れておきますね。
今後の展望
今後、『TokenVerse(トークンバース)』はさらに精度を向上させ、新たな機能が追加される可能性があります。
とくに、下記の点が期待される点です。
● リアルタイム生成の向上
→ 処理速度が向上し、即時にカスタマイズされた画像を生成できるようになる可能性もあり
● 3Dモデリングとの統合
→ 2D画像だけでなく、3Dモデル生成にも対応すれば、ゲーム・VR分野での利用価値も
課題と注意点
『TokenVerse(トークンバース)』には、下記のような課題・もあります。
● 著作権・倫理問題
→ 既存の画像から要素を抽出するため、著作権の管理や倫理的な問題がないか?
● 計算コストの高さ
→ 高度なAI処理を行うため、計算リソースが必要となり、高コストが予想される。一般ユーザーが手軽に利用できるようになるには、時間がかかる可能性あり。
オープンソース化されるなど、実際に活用されるフェーズになったときには、上記のような課題も解決できていることを期待しましょう!
TokenVerseで制作活動をより便利に!
このように、『TokenVerse(トークンバース)』は、従来のAI画像生成ツールとは異なり、複数の画像から要素を抽出・組み合わせることが可能な魅力的な新技術です。
より精度の高い画像生成が可能になるので、”クリエイティブ分野” や “マーケティング”、”ゲーム開発” など、幅広い分野での活用が期待されています。
今後、技術の進化とともに、リアルタイム生成 や 3Dモデルとの統合ができるようになれば、さらなる可能性が広がるでしょう。
今後の動向に注目していきましょう!