NordVPNとは？特徴・メリット・デメリット・利用方法・実測値・実際に使った感想をレビュー

個人情報流出やサイバーテロなどが話題になる中で、”安全性の高いインターネット通信ができる” と人気を集めている『VPN（ブイピーエヌ | Virtual Private Network）』。

最近では、企業だけでなく、個人でもVPNを利用したインターネット通信を行う人が増えてきました。

日本国内や海外を含め、VPNを提供するサービスは数多くありますが、そんな中でも『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』は、世界中で人気のあるVPNサービスです。

今回は、NordVPNとはどんなサービスかや、特徴・メリット・デメリット、使い方、実測値、実際に使ってみた感想をお伝えします。

NordVPNとは？

（出典：App Store）

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』とは、プライバシーとセキュリティを強化する、世界有数の高速VPNサービスです。

インターネットを利用するユーザーは、インターネット通信時にNordVPNを使うことで、プライバシーを保ちながら安全にインターネットを楽しむことができます。

たとえば、公共のWi-Fi環境を利用しているときでも、個人情報やパスワードが他人に盗まれる可能性が大幅に減少するので、リスクを気にすることなくWi-Fiに接続することが可能です。

また、NordVPNを使うことで、特定の地域でしか視聴できないコンテンツ（NetflixやHuluの特定の番組など）にアクセスできるようになるというメリットもあります。

NordVPNの運営会社は？どこの国のサービス？

なお、『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』を提供しているのは、南アメリカ大陸と北アメリカ大陸の間に位置する “パナマ共和国” に本社を置く Nordvpn S.A. という企業です。

ただ、運営母体は、ヨーロッパの “リトアニア共和国” に本社を置く、NordSecurity（ノードセキュリティ）という会社で、Nordvpn S.A. が、パナマ共和国に本社を置いているのは、パナマにはユーザーのインターネット接続履歴や電子メールの送受信先、IPアドレスなどの情報を最大1年間保管し、所在国の警察や裁判所、税務署などから開示要請があればデータを提供しなければならないという『データ保護法』が無いためだと推察されます。

（出典：NordVPN 公式サイト）

『NordVPN』の運営母体である NordSecurity は、2012年にリトアニア出身のTom Okman（トム・オクマン）氏とEimantas Sabaliauskas（エイマンタス・サバリャウスカス）氏によって、リトアニアで設立されました。

当初は4人の幼なじみによって始まった小さなスタートアップ企業でしたが、2016年に『NordVPN』のAndroidアプリとiOSアプリを提供を開始して、翌年2017年にChrome拡張機能のリリースも開始すると、続々と利用者を伸ばし、2022年には同社の評価額が16億ユーロ（約2000億円）を突破。

現在は、リトアニアを代表するユニコーン企業として、世界111カ国に6,400台以上の高速サーバーを持つ、世界有数のVPNサービス提供企業に成長しています。

NordVPN 7つの特徴・メリット

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』が世界中で利用者を拡大しているのは、下記のような特徴・メリットがあるからです。

メリット1. セキュリティレベルが高い

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』は、IPアドレスを隠してプライバシーを保護する一般的なVPN機能に加えて、ウィルスやマルウェアへの感染を防ぐなど、高度な暗号化技術 によって “軍事レベル” のセキュリティを実現しています。

危険なWebサイトや、悪質なソフトウェアもブロックしてくれるので、インターネットを安心して楽しめると評判です。

メリット2. 安定した高速インターネット通信が可能

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』の大きなメリットとして、”通信速度が速い点” と “通信が安定している点” があげられます。

VPN接続をすることによって、セキュリティの高いインターネット通信ができるのはうれしいですが、通信速度が遅かったり、肝心な場面で通信が途切れるなど、通信が不安定だったりすると、どれだけセキュリティが強くても使いづらいですよね。

その点、『NordVPN』は、世界最高レベルの高速通信ができ、通信も安定しているので、Web会議など、ビジネスでインターネットを頻繁に利用するユーザーや、オンラインゲームをプレイするユーザーからも選ばれています。

（出典：NordVPN 公式サイト）

メリット3. 設置サーバー数が多く、カバーしている国が多い

VPNサービスにおいて、どれだけの国・地域をカバーできているかや、どれだけのサーバーを設置できているかは重要なポイントです。

サーバーの数が多いほど、回線が混雑する可能性が少なくなり、世界中のあらゆる場所からより高速なインターネット接続が可能になります。

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』の設置サーバー数は、世界中のVPNサービスの中でも、世界111カ国に6,400台以上とトップクラスの数です。

とくに、国内VPNサービスの大半は、サーバー数を非公開にしていたり、公開していても100台前後なので、NordVPNの方が圧倒的に利便性が高いと言えます。

＜VPNサービス サーバ設置数 比較表＞

メリット4. 同時接続可能なデバイスの数が多い

また、『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』の特徴・メリットとして、”同時接続可能な端末の台数が多い” という点もあげられます。

『NordVPN』は、最大で10台の同時接続が可能なので、PCやスマホ、Amazon FireTV などのテレビ用アプリ、ゲーム端末など、複数のデバイスを使っている人でも安心して利用可能です。

メリット5. お手頃な料金設定

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』が世界中で利用ユーザーを伸ばした要因として、”お手頃な料金設定” も大きな理由の1つです。

下記は、『NordVPN』の料金プラン表なのですが、2年プランで契約すれば、月額600円台で利用でき、主要機能を利用することができます。

＜Nord VPN 料金プラン表＞

マルウェア対策や、広告・トラッカーのブロック機能を利用する場合は、ベーシックプランではなく、プラスワンプラン以上の選択が必要ですが、プラスワンプランも2年契約なら700円台で利用できてお手頃です。

2年プランは圧倒的に月額が安いので、よほど短期間の使用を考えている方でない限りは2年プランを選ぶと良いでしょう。

メリット6. 固定IPも利用可

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』の特徴・メリットとして、”固定IPを利用できる” という点もあげられます。

VPNサービスでは、固定IPを利用できないケースが多いですが、『NordVPN』では、月額900円（1年契約時）のオプション利用料はかかるものの、固定IPを利用することも可能です。

テレワークをする際など、企業の機密情報を保管しているサーバーにアクセスする場合など、固定IPを利用する必要がある人にとっては大きなメリットの1つと言えます。

メリット7. かんたんに導入でき、日本語サポートにも対応

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』の特徴・メリットとして、忘れてはいけないのが、”かんたんに導入・利用できる” という点です。

VPN接続と聞くと、「設定が難しそう」と心配になる人もいるかもしれませんが、『NordVPN』は初心者でもかんたんに導入・利用することができます。

また、カスタマーサポートが充実していて、日本語にも対応しているので、「海外VPNを使いたいものの、何かあった時に不安」という人でも安心です。

 

このように、『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』には、他のVPNサービスと比較しても魅力的なメリットがたくさんあります。

日本でのサービス展開やサポート体制拡充にも力を入れているので、気になった人は、この機会に利用を検討してみてください。

＞ NordVPN サービス詳細はこちら

NordVPNのデメリット

なお、『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』のデメリットとしては、”利用料金がかかる（有料）” という点があげられます。

ただ、下記は NordVPN と 無料で使えるVPNサービス とを比較した表なのですが、無料のVPNサービスだと、肝心のセキュリティに不安があったり、通信速度や通信の安定性で不安があったりと、性能に大きな差があります。

＜NordVPN と 無料VPNサービス との比較表＞

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』は有料ですが、セキュリティや接続の安定性を加味すると、コストパフォーマンスが良いともいえます。

セキュリティやプライバシーを重視する人や、安定した高速インターネット通信を求める人、とくにリモートワークなど “ビジネス” でもインターネットを利用する可能性がある人や、高速通信が必要な “オンラインゲーム” でもVPNを利用したい人には、無料VPNより『NordVPN』がおすすめです。

NordVPNの使い方・初期設定

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』の利用手順は、かんたんです。

下記の “３ステップ” で使えるようになります。

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』は、同時に10個のデバイスまで接続可能とのことだったので、私は自分が所有している Windows（PC）、iPhone、Android の3デバイスにダウンロードして使用してみました。

『NordVPN』アプリのダウンロードはアカウント登録のときにもできますが、登録後管理画面からもダウンロードが可能です。

（※ 各デバイスのアプリは、NordVPN 公式サイト内「VPNをダウンロード ページ」から確認できます。）

『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』アプリを立ち上げてログインをすると、「セットアップ画面」になります。

Windowsはデフォルトの言語は英語なのですが、右上の「文A」の部分から日本語に変更が可能でした。

ちなみに、iPhone、Androidはデフォルトで日本語になっていたので、よりわかりやすかったです。

下記は、日本語表記にした Windows の「接続設定」画面です。

「自動接続をONにするかどうか」は自分で選択する必要がありますが、基本的には「推奨」設定を選べば良いので、初心者でも使い勝手は悪く無いと思います。

下記は、iPhoneの設定画面ですが、日本語表記なので、迷わず設定できました。

初期設定が終わるとNordVPNアプリの「ホーム画面」が表示されるのですが、ホーム画面の「クイック接続（クイックコネクト）」ボタンを押すとVPNに接続され、VPNの接続先も世界各国から選ぶことができます。

キーワードで検索できるほか、地図上で選択することもでき、直感的で使いやすいという印象でした。

もし、初期設定を進めていて、やり方がわからなくなった場合は、NordVPN公式ヘルプページ内に、各デバイスごとの設定チュートリアルがあるので、確認してみてください。

＞ NordVPN公式ヘルプページ セットアップ用チュートリアルはこちら

NordVPNの実測値

なお、『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』を契約するか迷っている人にとって、”通信速度が十分か” という点は気になるポイントだと思います。

今回、インターネットに接続した際の実際の通信速度 “実測値” を調査してみました。

下記は、私の自宅の『光回線』と、普段使用しているモバイルルーター『WiMAX+5G』を使って、各国のサーバーにVPN接続を試した際の実測値です。

「光回線」でVPN接続した場合の実測値

	接続した国	ダウンロード速度 （下り速度）	アップロード速度 （上り速度）
VPN接続なし	–	450Mbps	290Mbps
VPN接続あり	日本	160Mbps	45Mbps
	アメリカ	69Mbps	28Mbps
	イギリス	130Mbps	37Mbps
	ブラジル	82Mbps	29Mbps
	ナイジェリア	87Mbps	29Mbps

「WiMAX」でVPN接続した場合の実測値

	接続した国	ダウンロード速度 （下り速度）	アップロード速度 （上り速度）
VPN接続なし	–	120Mbps	40Mbps
VPN接続あり	日本	99Mbps	39Mbps
	アメリカ	100Mbps	37Mbps
	イギリス	82Mbps	36Mbps
	ブラジル	69Mbps	63Mbps
	ナイジェリア	79Mbps	59Mbps

 

自宅の光回線だとVPNなしの速度よりだいぶ下がりましたが、VPN接続をしても、いずれのケースでも通常使用には問題ない通信速度が出ていました。

また、WiMAXだとVPN接続なしの場合と比較しても、速度が大きく下がるということはなく、VPN接続していない時との差はほとんど感じませんでした。

VPNに接続する際、速度低下がいちばん気になる点だったのですが、思った以上に速度が出ていたので、常にVPNに接続した状態でも使えるレベルだったのは良かったです。

VPN接続をしたままオンラインで会議もしてみたのですが、通常と変わらない感じで使えたので、「通信速度が心配でNordVPNを契約するか迷っている」という人は、一度契約を検討してみると良いと思います。

※ NordVPNには “30日間の返金保証期間” があるので、実際に使ってみて通信速度などに違和感があったときは、30日以内に返金を申請してください。

＞ NordVPN公式サイト「30日間返金保証」に関する詳細ページはこちら

NordVPNを実際に使ってみた感想・レビュー

今回、『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』を実際に使ってみた感想としては、思った以上に速度も速く、通信も安定していて、すごく良いものだと感じました。

私はリモートワークが中心なので、自宅や外出先から仕事で使用するファイル・データにアクセスする必要もあり、”インターネットを安全に利用できる” という点はとてもありがたかったです。

じつは以前、無料VPNを試したことがあるのですが、Web会議中に通信が途切れてしまったり、動画視聴中に動画がカクカクしてしまったりと、VPN接続の通信速度や通信の安定性に不安を感じていました。

でも、『NordVPN』は、1時間以上のWeb会議でも途切れることなく、動画もスムーズに視聴できたので、有料でも契約した甲斐があったなという印象です。

 

また、仕事でスマートフォンからPCにファイルを送ることが良くあるのですが、『NordVPN』の「ファイル共有機能」を使えば安全に送ることができるので、これもかなり便利でした。

先述のiPhoneの設定画面のスクリーンショットも、「ファイル共有機能」を使ってWindowsに送って編集したのですが、かんたんにファイル共有できたので、時短になり、仕事の効率化にも役立ちました。

ただ、設定の問題もあるかもしれないのですが、iPhoneではVPNに接続しなくても共有ができたのに対し、AndroidではVPNに接続してメッシュネットワークをオンにしないと繋げられませんでした。

さらに、VPN接続なしでメッシュネットワークをオンにするとネット自体に繋がらなくなってしまいました。

私の環境や設定の問題かもしれないのですが、この点は不便でした。

『NordVPN』は直感的に使いやすいアプリ画面になっていて、初心者でも利用しやすいVPNだと思うのですが、さまざまな機能があり、カスタム設定がいろいろできるので、いろんな機能を使おうとすると急に難しくなります。

今後もっと日本語でのチュートリアル動画などが増えると、より日本人ユーザーにとって使いやすいVPNサービスになっていくのではと感じました。

NordVPNはおすすめのVPNサービス！

このように、『NordVPN（ノードブイピーエヌ）』は、高速で安定したインターネット接続と強力なセキュリティ機能を備えた優秀なVPNサービスです。

無料VPNと比較すると、月額の利用料がかかる（有料）というデメリットもありますが、サービス内容を考えるとコストパフォーマンスが良いと言えます。

今回、実際に使ってみて、セキュリティ、通信速度や通信の安定性、使い勝手という面でも利用しやすいVPNサービスだと感じました。

多要素認証（MFA設定）もできるので、NordVPNアプリ自体の保護もできる点も良いポイントです。

海外・国内含め数多くのVPNサービスがある中、『NordVPN』は国内VPNサービスではないものの、日本語でのカスタマーサポートにも対応していて、日本に力を入れているVPNなので、日本ユーザーにとって導入メリットの多いサービスだと思います。

“30日間の返金保証” もあるので、より安全で安定したインターネット接続を求める人は、ぜひ使ってみてください。

 

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