3DoFと6DoFの違いとは?読み方や6DoFの仕組み
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ヘッドマウントディスプレイを購入する場合は注意が必要です。トラッキング方式に3DoFや6DoFというものがあり、間違って購入してしまうと思った通りのVR(仮想空間)を体感できない場合があります。
3DoFの上位モデル6DoFを購入しておけばいい話なのですが、費用面や、ちょっと体験したいくらいなら3DoFでも十分に楽しめます。しかし、がっつりVRを体験したいと考えている人が3DoFを購入してしまうと、残念な結果になってしまいます。
今回の記事では、3DoFと6DoFの違い・仕組みについて、さらには利用目的によってどちらが向いているかなど多角的に解説していきます。
3DoFと6DoFの読み方は?違いはなに?
3DoFや6DoFは、それぞれ3DoF(スリードフ)や6DoF(シックスドフ)と読みます。DoFはDegree of Freedomの略。自由度と思ってください。
3DoFは頭の向きを XYZ 軸で検知できるようになっているため、頭を動かすことで360°の映像を視聴可能。
3DoFは広大な景色や風景を楽しむのに適しています。一方6DoF は頭の向きと上下左右の体の動きを検知します。そのためVRなどの仮想空間で自由に動くことが可能。
3DoFおよび6DoFのヘッドマウントディスプレイの価格差は少なくなってきていますので、6DoF搭載のヘッドマウントディスプレイを購入したいものです。購入の際は採用しているトラッキングが3DoFなのか6DoFなのか確認するようにしてください。
3DoFを使用して、仮想空間の中で動きたい場合は、コントローラーを操作することでVR空間を移動することが可能。
ただ実際にVR空間の中で歩いてるような感覚を味わうことはできません。
3DoFや6DoFの仕組みは?
3DoFと6DoFはどのように動きを検知しているのか、その仕組みを解説します。
3DoFはヘッドマウントディスプレイのセンサーで動きを検知します。
6DoFは3DoF に比べて体の動きまで検知できるのが特徴です。体の動きも検知するため部屋の中にカメラを設置するタイプ(Outside in)とヘッドマウントディスプレイ自体にセンサーがついてるタイプ(Inside in)があります。部屋がすっきりしますので、できれば後者を選ぶようにして下さい。
6DoFは、より現実に近いバーチャルリアリティを体験できるデバイスとなっています。これらのセンサーに必要なのがトラッキング技術です。トラッキング技術についても解説します。
トラッキング技術
先ほども解説したとおり、Outside inもしくはInside inのセンサーで動きを計算し、その結果をヘッドマウントディスプレイの中の映像に反映させます。
トラッキングセンサーにつは次の二つの種類があります。
- ヘッドトラッキング
頭の動きに合わせ、動きにあった映像をディスプレイに映し出す - ポジショントラッキング
さらに体の上下や前後左右の動きを検知しディスプレイに映し出す
3DoFの場合は、ヘッドトラッキングのみとなっていますが、2つの処理を組み合わせた6DoFではVR(仮想空間)上で、体の動きまで再現可能となっています。
ToF(Time Of Flight)の技術
ToF(Time Of Flight)は自ら赤外線や超音波を発信する為、その照射が帰ってくる時間から周囲の状況を計算処理できる技術になっています。一般的には平面上の距離を測定するものが主流なのですが3DToF(Time Of Flight)と言って立体を検知できるものもあります。
トラッキングで体の動きを検知し、ToFで周囲の状況を把握することが可能となっているのです。
次のような技術にもToFは使用されています。
- スマホのカメラに搭載して背景と被写体との距離を計測してソフトシェルで背景をぼかすこともできます
- 一眼レフの AF オートフォーカスを拘束され技術にも使われています
また赤外線はガラスなどの物体は検知しにくい特徴がありますが、超音波ならあらゆる物体に対して検知するメリットがあります。
しかしそのぶんシステム自体が大きくなってしまうため、これからの技術改良でどのようになっていくかってのか注目されています。
3DoFと6DoFはどんな人に向いている?
6DoFを購入しておけば、3DoFでやりたいことはカバーできますが、費用面でどうしても3DoFを購入したいという人もいると思います。
3DoFが向いている人
3DoFは頭の上下左右程度の動きなら可能です。ただVR(仮想空間)上で物へ近づきたいと思っても、近づくことは出来ません。
あくまでもコントローラー操作して移動するといったイメージになります。以上を踏まえた上で、3DoFは次のようなひとにおすすめです。
- 気軽にVR 空間を感じたい人
- 迫力のある映像を360°体感したい人
- リーズナブルにVRを体験したい人
6DoFが向いている人
一方6DoFは、ポジショントラッキングがあるため VR 空間を自分で好きなように動き回ることができる点で大きなメリットになります。
- 体全体を使ったVRを体験したい人
- VR空間を歩きたい・動きたい人
6DoFの今後
今回紹介したVR関連の技術には次のようなものがあります。
- VR 仮想現実
- AR 拡張現実
- MR ミックスドリアリティ 複合現実
- XR エクステンデッドリアリティ 上記の技術を組み合わせた総称
たとえばスポーツやコンサートで、XRグラスをかけた観客の映像を全員が共有することが可能になります。映像を共有している人は、あたかもその場にいるような臨場感を体験でき、今まで経験しなかった興奮を味わえることでしょう。
少し前までは、映像データに多くのデータ通信量が必要だったため、実現は難しいとされていました。しかし現在5Gの技術と通信網が整備されつつあるため、日本の多くの場所で様々なエンターテインメントを共有できるようになってきました。今後、いままでは体験できなかったような仮想現実と実際の映像を組み合わせたリアルなXR エクステンデッドリアリティを体験できるようになると言われています。
3DoFと6DoFの違いとは?読み方や6DoFの仕組み まとめ
3DoFと6DoFについて解説しました。6DoFではまだコンテンツが充実していない現実はありますが、VRを徹底的に楽しめるデバイスなので興味ある方は購入検討をしてみましょう。
また近い将来、ヘッドマウントディスプレイやゴーグルを利用したエンターテインメントも楽しみな話でした。コンテンツが追いついてきていないといったデメリットはありますが、ヘッドマウントディスプレイは多くのメーカーから発売されているため「欲しい時が買い時」であるのは間違いありません。
すぐに購入しても、メタバースなど利用シーンが拡大しててくことは間違いなさそうですね。