Matter(マター)とは?何ができる?対応スマートホームアプリはどれ?

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matter マター スマートホーム

近年、スマートホームの需要が増加。スマートホーム共通規格である『Matterマター)』の認知度も高まっています。

自宅をスマートホーム化したくて調べているうちに、Matter(マター)という単語を目にして、「何だろう?」と疑問に思った人も多いのではないでしょうか。

『Matter(マター)』は2022年10月4日に公開され、2024年に大きなバージョンアップを2回実施。さらに利便性が向上しています。

この記事では、スマートホーム共通規格Matterマター)』とは何か導入で何が変わるのか、使うときの注意点などをお伝えします。

スマートホームのMatterとは?

matter マター スマートホーム

(出典:matter

スマートホームの『Matter(マター)』とは、スマートホーム機器の互換性を向上させるために開発された “共通規格” です。

標準化団体CSA(Connectivity Standards Alliance)が策定していて、これまで乱立していたスマートホーム製品(IoT製品)のプロトコルや設定方法を統一し、”相互に運用できる” ようにしました。

スマートホーム向けプラットフォームとして、Amazonの “Alexa(アレクサ)” や グーグルの “Google Home” などがありますが、これまでは各プラットフォームの枠を越えて連携させることが難しかったという状況がありました。

たとえば、「Alexa に対応するスマートホームデバイスは、Google Home には対応していない」といったことが起こっていたので、ユーザーはデザインや機能で気に入ったデザインのスマートホーム家電を見つけても、ほかの家電を選ばなければいけない…という状態だったんですね。

でも、”共通規格” としてMatterが登場したことにより、メーカーの枠を超えて、スマートホームデバイスを操作できるようになったので、スマートホームの利便性は大幅に向上

Matter(マター)には、GoogleAppleAmazon、Samsung(サムスン)などの大手企業が参加し、現在は、”異なるメーカーのデバイスでも統一された操作が可能” になっています。

補足:スマートホームとは?

スマートホームとは、IoT(モノのインターネット)技術を活用し、家電や設備をネットワークに接続して自動制御できる住宅のことを指します。

“スマートスピーカー” や “スマートフォン” と連携し、照明やエアコン、ドアロック、カメラなどを遠隔操作します。

たとえば、外出先からエアコンをオンにしたり、音声コマンドで照明を調整したりできるのはスマートホームの特徴です。

日本でのスマートホームの普及率は23.6%程度と、導入率43.8%のアメリカには劣りますが、IoT技術を使用して自宅をデジタル化させたい人の需要は高まっています。

Matterの特徴

Matter(マター)』は、スマートホーム機器の相互性を向上させるために開発された “共通規格“。

Wi-Fi や Thread などの通信プロトコルを活用し、”高速で安定した接続” の実現が可能です。

また、デバイスは簡単にセットアップでき、スマートスピーカーやスマートフォンを介して操作できます。

暗号化の採用により、セキュリティ面も強化され、ユーザーのデータ保護にも配慮されています。

Matterの導入のメリット・何が変わる?

Matter(マター)』の導入によるメリットは、下記の3点です。

メリット1. スマートホーム機器との接続が簡単になる

Matter(マター)』の導入により、”スマートホーム機器との接続が簡単に” なったことは大きなメリットです。

従来は、Google Home や Amazon Alexa、Apple HomeKit など、異なるプラットフォームごとに対応デバイスを選ぶ必要がありました。

導入後は、Matterに対応しているデバイスなら、どのプラットフォームでも利用が可能です。

ユーザーは “好きなデバイスを自由に選べるように” なり、導入がよりスムーズになります。

メリット2. ローカルでも操作ができる

Matter対応デバイスは、クラウドを介さずに Wi-Fi や Thread 経由で直接通信できるので、”インターネット接続がなくても操作が可能” とおいうメリットがあります。

直接通信により、ルーターの不具合やインターネット障害が発生しても、スマートホーム機器を問題なく利用できます。

クラウド依存を減らすことで、プライバシー保護やセキュリティの強化にもつながるので、ユーザーとしてもうれしいポイントです。

メリット3. セキュリティ対策が向上する

Matter(マター)』導入のメリットとして、”暗号化やデバイス認証を標準で採用” している点も見逃せないポイントです。

従来のスマートホーム機器では、メーカーごとにセキュリティ対策が異なり、セキュリティ対策が甘いデバイスがハッキングのリスクを抱えていました。

でも、Matter対応デバイスは、厳格な認証プロセスを経てネットワークに接続されるため、”不正アクセスのリスクを低減” させられます。

より安全に、スマートホーム機器の利用が可能になったんですね!

Matter導入における注意点

導入メリットの多い『Matter(マター)』ですが、下記の2点には注意が必要です。

注意点1. すべての操作ができるわけではない

Matter対応デバイスは、”異なるメーカー間での連携” を可能にしますが、”すべての機能が統一されるわけではない” という点には注意が必要です。

たとえば、基本的な “オン・オフ” や “明るさ調整” などの共通機能は、Matter対応プラットフォームで操作できます。

でも、“特定メーカー独自の高度な設定” や “カスタマイズ機能” は制御できない場合があります。

そのため、対応機器を導入する際は、「必要な機能が使えるのか?」を事前に確認するようにしましょう。

注意点2. コストが高くなる傾向にある

Matter対応デバイス導入のデメリットとして、”コストが高くなる傾向にある” という点には注意が必要です。

Matterは、高い互換性やセキュリティ機能を備えていますが、開発や認証プロセスが厳格なので、メーカーは規格に準ずるための追加コストを負担する必要があります。

そのため、既存のスマートホーム機器と比較すると、価格が高めに設定されていることが多いです。

コストを抑えたい場合は、既存のデバイスとの互換性や必要な機能を見極めながら、段階的に導入するようにしましょう。

Matterは随時機能が強化されている

Matter(マター)』は、随時、機能が強化されつつあります。

現在、強化されている機能を、いくつかピックアップして紹介しておきますね!

機能 特徴
マルチアドミン機能 1つのMatterデバイスをAppleやGoogle、Amazonなど複数のプラットホームで操作できる。機能の追加により手動設定の手間が削減可能。
Thread通信とボーダールータ機能 IoTデバイス間のメッシュネットワーク設置により、低消費電力で通信できる。Matter 1.4から搭載可能となり、専用中継のデバイスが不要。
EVチャージャー機能 充電時間のコントロールができる。デバイスを使用しない時間に充電ができるため、効率的にエネルギーの管理が可能。
在室検知機能 Matter1.0ではセキュリティセンサーのみの対応だが、Matter1.4からミリ波が利用できる。機能の導入により高速かつ大容量の通信が可能。

新機能の開発には時間がかかる見込みですが、より利便性が向上するように、新たな機能にも注目しましょう!

スマートホームやスマート家電の進化を楽しもう!

このように、『Matter(マター)』の登場・強化によって、スマートホームやスマート家電の利便性は向上していています。

今後、『Matter(マター)』が広く普及するとスマートホーム市場はさらに活性化されるでしょう。

『Matter(マター)』の規格書は、Matter公式サイトから確認でき、個人名、会社名、メールアドレスの入力で閲覧できるため、もっと詳しく規格について知りたくなった人は、チェックしてみてください。

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