ピーター・ティールとは何者?設立したAI企業は?トランプ、イーロン・マスクとの関係

アメリカ トランプ 政権

米国のトランプ大統領の就任前後から、ニュースやSNSで名前を聞くことが増えた『ピーター・ティール氏』。

ピーター・ティール氏』は、世界的に有名なオンライン決済サービス “PayPal(ペイパル)” の共同創業者であり、X(旧Twitter)買収などで話題の米起業家イーロン・マスク氏と共に初期のシリコンバレーをけん引した、実力派の投資家です。

よく名前を聞くうちに、「具体的に何をした人なんだろう…」と疑問をもった人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、いま注目の “ピーター・ティール氏” とは何者か、トランプ大統領やイーロン・マスクとの関係などをお伝えします。

ピーター・ティールとは何者?

ピーター・ティール氏』は、オンライン決済サービス “PayPal(ペイパル)” の共同創業者であり、先進技術への投資で知られる実業家・投資家です。

“保守的な政治思想” を持ち、シリコンバレーではトランプ大統領を支持した異色の存在で、”反逆の起業家” とも呼ばれています。

学生時代

ピーター・ティール氏』は、米国カルフォニア州のサン・マテオ高校をオールAで卒業した秀才で、出願したすべての大学から合格通知を得たという華々しい経歴を持ちます。

大学を選ぶときには、「何らかの形で世界に影響を与えるために」と、”スタンフォード大学” に進学しました。

スタンフォード大学では哲学を専攻したものの、「経済的支援について考える」ため、”スタンフォード・ロー・スクール” で “法務博士号(Juris Doctor)” を取得。

さらに、在学中には “保守系の思想” に関心を持ち、学生新聞『The Stanford Review』を創刊するなど、早くから “思想的リーダー” としての一面を見せていました。

理論と実務を両立させる思考力” が、起業や投資活動に大きな影響を与えています。

PayPalを創業

ピーター・ティール氏』は、世界的に有名なオンライン決済サービス “PayPal(ペイパル)” の共同創業者として知られています。

1998年、仲間とともに “PayPal(ペイパル)” を設立し、2002年には、世界最大級のオンラインオークションサイトおよびマーケットプレイスである “eBay(イーベイ)” に15億ドルで売却します。

Paypal売却後、Paypalに携わった人材が、シリコンバレーを拠点に、多くの有名企業を創業するようになり、天才起業家集団として「PayPalマフィア」と呼ばれるようになりました。

約55億円にものぼる売却益を手に入れたピーター・ティール氏も、その後、潤沢な資金をもとに、さまざまなスタートアップ企業を立ち上げ、天才起業家・天才投資家として有名になります。

のちの “Facebook” や “SpaceX” などへの初期投資でも、注目を集める存在となった『ピーター・ティール氏』は、米国、とくに、シリコンバレーで大きな影響力を持つようになっていったんですね!

ピーター・ティールが設立したAI企業とは?

ピーター・ティール氏』は、”AI” に対する関心も深く、ChatGPTで知られる OpenAI社の設立にも関わっています。

Open AI社は、もともと人類のための安全なAI開発を行う “NPO” としてスタートしていて、その当時から出資していたのが『ピーター・ティール氏』で、イーロン・マスク氏などと一緒に同NPOの財源となっていました。

また、『ピーター・ティール氏』が設立に関わったAI企業として最も有名なのが “Palantir Technologies(パランティア・テクノロジーズ)” です。

2003年に設立され、ピーター・ティール氏が共同創業者の1人として出資・支援していました。

“Palantir Technologies(パランティア・テクノロジーズ)” は、ビッグデータ解析に強みを持ち、政府機関や大企業向けに膨大な情報から有用なパターンを導き出すプラットフォームを提供しています。

とくに国家安全保障、金融などの分野で活用されていて、CIAのベンチャーキャピタル部門 “In-Q-Tel” からも資金提供を受け、”軍事” や “諜報分野” での利用実績から「監視社会を支える企業」ともいわれる存在です。

トランプやイーロン・マスクとの関係

米国・シリコンバレーで、圧倒的な影響力を持つ『ピーター・ティール氏』。

最近、とくに世界的にピーター・ティール氏の注目度が増しているのは、トランプ大統領やイーロン・マスク氏との関係がクローズアップされるようになったからです。

トランプ大統領との関係

ピーター・ティール氏』は、ハイテク産業の中心地であるシリコンバレーで、”トランプ大統領を支持” した、数少ない著名投資家の1人です。

2016年の大統領選では公然と支援を表明し、共和党全国大会でも演説を行いました。


ピーター・ティール氏は、「政治的正しさ」を批判し、トランプの社会的に確立した制度や体制に反発した姿勢に共鳴したとされます。

その後、政権移行チームにも関与し、自身の影響力をワシントンにも広げ、自由主義であるシリコンバレーでは異例とされたのです。

イーロン・マスクとの関係

ピーター・ティール氏』と有名起業家イーロン・マスク氏の関係性にも、注目が集まっています。

両者は、オンライン決済サービス”PayPal(ペイパル)” の創業に関わった仲間です。

もともと、ピーター・ティール氏が設立した “Confinity” と、イーロン・マスク氏が率いた “X.com” は、ともにオンライン決済サービスを展開するスタートアップ企業であり、競合関係にありました。

しかし、目指すべきものが共通している点から、2000年に合併。”PayPal(ペイパル)” として、”事業を一本化” したのです。

その後、世界最大級のオンラインオークションサイト・マーケットプレイスである “eBay(イーベイ)” が2002年上場したタイミングで、”PayPal” を同社に15億ドルで売却します。

ピーター・ティール氏とイーロン・マスク氏は、互いに異なるスタイルながらも、テクノロジー業界で強い影響力を持つ存在・盟友として知られているんですね!

国や企業もピーター・ティールの存在が欠かせなかった!?

現在、『ピーター・ティール氏』は、起業家としてだけでなく、国家や大企業にとっても欠かせない存在とされています。

その理由の1つが、ピーター・ティール氏が共同創業した “Palantir Technologies(パランティア・テクノロジーズ)” の存在です。

“Palantir(パランティア)”は、政府機関や軍、情報機関向けに “高度なデータ解析ソフト” を提供し、”テロ対策” や”安全保障”、”金融犯罪の監視” などに役立っています。

米CIAの投資部門 “In-Q-Tel” も初期から支援していて、”国家規模の意思決定に影響を与える技術を持つ企業” へと成長しました。

いまや、”政治・経済・技術” の3分野で影響力を持つ人物となった『ピーター・ティール氏』は、国や企業から重要視される存在になったのです。

日本についても語るピーター・ティールの哲学を学ぼう!

このように、米国で大きな影響力を持つ存在となった起業家・投資家である『ピーター・ティール氏』。

ピーター・ティール氏は、テクノロジーと未来への強い関心を持ち、自らの哲学をもとに起業や投資してきた人物で、シリコンバレーの多くの起業家たちの “メンター(指導者・助言者)” としても知られています。

ピーター・ティール氏の思想に共鳴、影響を受ける人も多くいるんですね。

いま注目のピーター・ティール氏は、”日本” についても下記のように述べています。

日本にはたくさんユニークなものがあり、自国の文化を守っているし、良い形で温存されている。これは貴重なことだと思うようになった。

引用:公益社団法人経済同友会|経済同友会「ラウンドテーブル2020 ~未来を探る円卓会議~」を開催

「ゼロからイチを生み出す」思考は、日本における新しい技術の開発に合致します。

既存の枠に収まらない視点が、新たな価値を生む原動力となり、今後の日本社会にも多くの影響を与えるでしょう。

気になった人は、ピーター・ティール氏関連の書籍なども多く販売されているので、この機会に同氏の思想・考え方に触れてみてはいかがでしょうか。

ピーター・ティール著書
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