WeChatアプリとは?どこの国?日本禁止?危険性は?闇バイトへの悪用も

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最大500人のグループチャットを作成できると話題の、中国発のメッセージアプリ『WeChat(ウィーチャット/微信)』。

WeChat』は、音声・ビデオでの “通話” のほか、”SNS機能” や “モバイル決済機能(WeChat Pay)” もあるアプリサービスで、”中国” での生活やビジネスに欠かせない存在として知られています。

インバウンド需要の高まりから、訪日観光客の中にも利用する人が増えているので、名前を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

また、最近、”闇バイト” での連絡手段として使われたというニュースもあったので、「危険なアプリなのではないか?」や「日本で利用しても大丈夫か?」と心配している人もいるかもしれません。

そこでこの記事では、WeChatとはどんなアプリなのか日本での利用可否危険性などについてお伝えします。

WeChatとは?

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(出典:WeChat

WeChat(ウィーチャット/中国名:微信:うぇいしん)』は、中国の大手IT企業 テンセント(Tencent)が開発した “多機能型のスマホアプリ” です。

2011年にリリースされ、現在では全世界で “12億人以上” が利用する巨大なプラットフォームに成長しました。

当初は “メッセージングアプリ” としてスタートしましたが、現在では機能が拡張され、”音声通話”、”ビデオ通話”、”SNS機能” のほか、”モバイル決済(WeChat Pay)” なども統合されています。

さらに、”ミニプログラム” という機能を通じて、アプリ内で “ショッピング” や “チケット購入” といったサービスも利用できるようになっていて、中国では「WeChatなしでは日常生活が成り立たない」と言われるほどの影響力を持っています。

WeChatはどこの国のアプリ?運営会社

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(出典:WeChat

WeChat(ウィーチャット/中国名:微信:うぇいしん)』は、中国の深圳(シンセン)に本社を置くIT企業 “テンセント” が開発したアプリです。

“テンセント” は、中国国内だけでなく、世界的にも影響力を持つ企業で、時価総額は世界でもトップクラスを誇ります。

1998年に設立され、『WeChat』の運営のほか、ゲーム事業でも成功を収め、『Honor of Kings』や『PUBG Mobile』といった人気スマホゲームも手がけています。

“テンセント” が中国企業ということもあり、WeChatは、”中国国内の厳格な規制環境” の中で、政府と協力しながらサービスを展開しています。

一部SNSなどで、「WeChatは危険」という話があるのは、中国のアプリである以上、“政府からのデータ要求” や “検閲” に対するリスクを懸念しているからなんですね。

WeChatは日本でも使える?禁止?

WeChat(ウィーチャット)』は、日本国内でも使うことができます。

「WeChatは日本では禁止」という噂がありますが、これは2023年にカナダ政府が「端末内の大量の情報にアクセスできるなど、プライバシーとセキュリティーに許容できないレベルのリスクをもたらしている」として、WeChatを禁止した際に、日本でも禁止になるのではないかという噂が広まったからです。

現状、日本でWeChatが禁止されたり、禁止を予定していたりという事実はありません。

ただ、日本でのWeChatアプリの利用者の大半は “中国人観光客” や “在日中国人” で、一般の日本人の間では LINEなど別のアプリを利用する傾向にあります。

中国政府とテンセントの関係性から、WeChatのデータ利用やプライバシーに対する懸念は依然として残っていて、一部の日本企業や団体では、セキュリティ上の理由からWeChatの利用を制限する動きもあるので、ビジネスで利用する際は注意しましょう。

WeChatのおもな機能

WeChat(ウィーチャット)』のおもな機能は、下記の通りです。

< WeChatのおもな機能 >

⚫︎ メッセージ交換
⚫︎ オンライン通話
⚫︎ オンラインショッピング
⚫︎ 支払い / 送金
⚫︎ タクシーやチケットの予約
⚫︎ 税金の申請
⚫︎ オンライン診察

WeChatの特徴は、 “すべてが1つのアプリで完結する” という点で、日常生活に必要な機能がほぼ搭載されています。

利便性の高さから、中国国内だけでなく、海外在住の中国人や観光客にも広く利用されていて、注目のアプリと言えるでしょう。

WeChatの登録方法・始め方

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(出典:AppStore

WeChat(ウィーチャット)』の登録方法・始め方は、下記の通りです。

< WeChat 利用開始手順 >

手順1. WeChatアプリをダウンロードする(iOS版Android版
手順2. アプリを開いて「登録」をタップし、ガイドに沿って入力すればOK!

地域は「日本」を選択して、「電話番号」を入力してください。

入力した電話番号宛てに “ショートメッセージ(SMS)” で「確認コード(verification code)」が届くので、コードを入力すれば、アカウント登録完了です。

WeChatを利用する際の危険性・リスク

このように、かんたんに始められる『WeChat(ウィーチャット)』ですが、WeChatを使用する上での最大の懸念は、”プライバシーとデータセキュリティ” です。

中国では、法律により、”企業が政府にデータを提供する義務” があります。

WeChat上の “個人情報” や “通信内容” が、中国政府によって監視される可能性があるんですね。

また、アカウント乗っ取りや詐欺も報告されていて、ユーザーは “不審なリンク” や “メッセージ” に注意する必要があります。

モバイル決済方法 “WeChat Pay” を利用するときも、アカウント情報の “漏洩” や “不正使用のリスク” を伴う点には注意しましょう。

WeChatが闇バイトに悪用される仕組みと実例

WeChat(ウィーチャット)』は、令和になって問題になることが増えた 闇バイト” などの “犯罪行為にも悪用 されています。

“匿名性” が高い点や、”最大500人のグループチャットを作成できる点” を利用して、”WeChatグループ” や “タイムライン機能” を通じて、違法なアルバイトや詐欺の募集が行われるケースがあるんですね。

実例として、日本国内で摘発された事例では、WeChatを使って外国人留学生を標的にした闇バイトの勧誘が行われていました。

“中国語” でやり取りをすることで、警察の目を逃れやすくしている犯罪グループもいます。

WeChatを利用するときは、“不審な招待” や “知らない人がいるグループへの参加” には注意しましょう。

WeChat利用の安全な使い方

先述のように、『WeChat(ウィーチャット)』は、便利なアプリである一方で、プライバシーやセキュリティのリスク、犯罪への悪用のリスクなど、危険性も指摘されているサービスです。

できるだけ、利用は慎重に検討することがおすすめですが、もし、”WeChatを利用しなくてはいけない状況” になった場合は、できるだけ安全に利用できるよう、下記の点に注意するようにしましょう。

< WeChat 利用時の注意点 >

注意点1. 個人情報を安易に公開しない(プライバシーを保護する機能を活用する)
注意点2. 不審なリンクや見知らぬ人からのメッセージには返信しない(ブロック機能も活用する)
注意点3. WeChat Pay など “決済機能” を利用する場合は、取引履歴を定期的に確認する
注意点4. ビジネスでの利用時など “外部に漏れてはいけない情報” はWeChat上でやり取りしない

WeChat以外の選択肢は?代替アプリの紹介

WeChat(ウィーチャット)』利用時のリスク・危険性が気になる人は、代替となるアプリの利用を検討するのもおすすめです。

下記に、WeChatの代わりになる主要アプリをいくつか紹介するので、用途に応じて適切なアプリを選ぶようにしてください。

代替アプリ1. LINE

LINE アプリ

(出典:LINE

WeChat(ウィーチャット)』の代わりになるアプリの1つ目は、『LINE(ライン)』です。

LINE(ライン)』は、日本で最も普及している “メッセージングアプリ” で、”シンプルで使いやすい” のが特徴です。

メッセージのやり取りはもちろん、音声通話やビデオ通話、スタンプ機能、グループチャットなども充実しています。

また、LINE Payを使ったモバイル決済や、企業向けのLINE公式アカウントでの顧客対応も可能です。

国際的な利用にはやや制約があるものの、日本国内で利用する分には困ることはないでしょう。

代替アプリ2. WhatsApp

WhatsApp Messenger

(出典:Google Playストア

WeChat(ウィーチャット)』の代わりになるアプリの2つ目は、『WhatsApp(ワッツアップ)』です。

『WhatsApp』は、Facebook(現Meta)が提供する、世界的に人気のある “メッセージングアプリ” です。

エンドツーエンド暗号化が標準で適用されていて、”高いセキュリティが評価” されています。

WeChatのような多機能性(モバイル決済、ミニプログラムなど)はないものの、テキストメッセージのやり取り、音声・ビデオ通話、ファイル共有機能などがシンプルに利用可能で、世界中の多くの国で利用されているので、連絡手段としては十分に代替の役割を果たせるでしょう。

代替アプリ3. Telegram

Telegram Messenger

(出典:App Store

WeChat(ウィーチャット)』の代わりになるアプリの3つ目は、『Telegram(テレグラム)』です。

『Telegram』も日本では “闇バイト” など、犯罪に使われやすいイメージがあります。

確かに、”秘匿性が高い” ので、悪用されやすいアプリで、見知らぬ人との連絡手段として利用するには危険です。

ただ、”強力な暗号化技術” と “プライバシー保護” が特徴のアプリなので、”セキュリティ重視” のユーザーにはおすすめのアプリではあります。

自己消滅メッセージ機能や、非常に大規模なグループ(最大20万人)でのやり取りが可能で、オープンソースであり、広告がない点も魅力的です。

WeChatほどの機能はないものの、自由度の高さでは人気があり、特定の人と外部に漏れたくない話をする際の代替手段としては利用できるでしょう。

代替アプリ4. Slack や Microsoft Teams(ビジネス用途向け)

WeChat(ウィーチャット)』の代替手段として、ビジネスの場においては、『Slack(スラック)』や『Microsoft Teams(チームス)』も選択肢に入るでしょう。

『Slack(スラック)』や『Microsoft Teams(チームス)』は、チーム内のチャットやファイル共有、ビデオ会議、タスク管理などの機能を備えています。

セキュリティの高さと企業向けの機能が備わっているため、”ビジネスでの利用” におすすめです。

WeChatを賢く付き合うために

このように、中国発のアプリ『WeChat(ウィーチャット/中国名:微信:うぇいしん)』は、便利で多機能なアプリですが、その背後にあるリスクや問題点を理解して使用することが重要です。

とくに、”個人情報・プライバシーの保護” に配慮が必要で、外部に漏らしたくない内容のやり取り避けましょう。

また、”怪しいグループ” や “怪しいリンク” には、近づかないことが肝心です。

WeChatの代わりになるアプリ・サービスも多数あるので、多くの選択肢があることを念頭に置きながら、目的に応じて適切なアプリ・サービスを選ぶのがおすすめです!

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