日本の古都 “京都” で、最も古い神社の1つである “上賀茂神社”。
同じく京都にある “下鴨神社” とともに、京都三大祭りの一つである “葵祭(あおいまつり)” でも有名で、地元の人から信仰を集める人気のパワースポットになっています。
また、近年は京都を舞台にしたアニメ映画『HELLO WORLD』の聖地としても知られていて、海外からの観光客が足を運ぶケースも増えてきました。
今回は、京都の人気スポット “上賀茂神社” について、歴史や参拝方法を紹介します。
上賀茂神社の歴史
京都の町中から鴨川沿いを北上した場所にある “上賀茂神社” は、正式には、”賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)” という神社です。
“上賀茂神社” の御祭神である “賀茂別雷(かもわけいかづち)大神” が、およそ2,600年前に、本殿の北北西にある神山(こうやま)に降臨されたことが神社の起源といわれていて、”賀茂神宮” が677年に建てられ、現在までほとんど変わることのない社殿の基礎が築かれました。
本殿と権殿は “国宝” に指定されていて、そのほかの41棟の社殿も “重要文化財” です。
23万坪ある境内の全域が、1994年に “ユネスコ世界文化遺産” に登録されてて、京都の由緒ある神社として知られています。
“上賀茂神社” は、厄除け、必勝の神、電気産業の守護神として信仰を集めていて、京都で最も古い神社のうちの1つです。
かつてこの地を支配していた “賀茂氏” に深いつながりのある神社として、下鴨神社(賀茂御祖神社・かもみおやじんじゃ)とともに、”賀茂神社” と呼ばれることもあります。
上賀茂神社の参拝方法
“上賀茂神社” は、1年中、午前8時〜午後17時半 まで、無料でいつでも自由に参拝することができます。
ただ、午前10時〜午後16時の間は、国宝である本殿・権殿を近くで参拝できる “特別参拝” を申し込むことが可能です。
“特別参拝” には、”500円” の参拝料がかかるものの、国宝である “本殿” と “権殿” は通常参拝では見ることができない位置にあるので、上賀茂神社に参拝するときは、特別参拝を申し込むのがおすすめです。
平日は楼門(赤い門)を潜ってすぐの、お守りなどを販売する “授与所” で申し込みができ、土日祝日は、楼門をくぐった先の石段の上で申し込みが可能です。
賀茂別雷神社(上賀茂神社)
住所:京都市北区上賀茂本山339
TEL:075-781-0011(受付 8:30~17:00)
本殿・権殿「特別参拝」:10:00~16:00(土日祝祭日は16:15まで)/初穂料:大人500円(同伴する家族が中学生以下の場合は無料)
アクセス:京都市バス・京都バス「上賀茂神社前」下車すぐ
地下鉄「北大路」「北山」駅下車、車で約10分
二ノ鳥居 開門:5:30 閉門:17:00
公式サイト:http://www.kamigamojinja.jp/
上賀茂神社への交通アクセス
上賀茂神社への交通アクセスは下記の通りです。
JR京都駅から車で30分程度と、そこまで離れていないので、地下鉄やバスを使って足を運んでみてください。
JR京都駅より市バス・京都バス「上賀茂神社前」下車 徒歩すぐ
地下鉄「北大路」「北山」駅下車、車で約10分
上賀茂神社の参拝手順
実際に、上賀茂神社を参拝するときの流れを紹介しますね。
まずは「HELLO WORLD」の舞台「細殿」へ
入口の一の鳥居をくぐると、そこからは神域です。
広々とした芝生が広がり、桜の季節には、右手にある斎王桜・御所桜を楽しめます。
二の鳥居前には、”神馬舎” という馬小屋があります。
日曜と祝祭日(9時半~15時)は、神様のお使いである神馬 “神山号” に会うことができます。
その日はニンジンをあげたり、ここにしかないお守りやおみくじの授与など、特別な行事を見ることができます。
二ノ鳥居の先には、重要文化財である “細殿(ほそどの)” が立っています。
“細殿” は、天皇や斎王が参拝の際に装束を整える場として使用されていました。
“細殿” は、アニメ映画『HELLO WORLD』の舞台として描かれました。
正面には、円錐形の “立砂(別名・盛砂)”があって、両者ともに映画に登場し、その美しさが神秘的な世界観を創り出しています。
映画を観た人は、場面を思い出しながらじっくりと見学してみて下さいね!
“立砂” は、賀茂別雷大神が降り立ったとされる神山をかたどったものです。
左に3本、右に2本の松葉が立ち、これらは “奇数と偶数” “陽と陰”を表しています。
陰陽道の考えによるもので、両者がそろうことで世の中の安泰や物事の調和がとれると考えられています。
“特別参拝” で本殿を参拝
先述の “立砂” の先に、”手水舎”があります。
“本殿” に行く前に、ここで手を洗って、お清めします。
手水舎の神山湧水は飲むこともできるとのこと。
心身が清められそうですね。
通常、”本殿” には簾越しにお参りをしますが、”特別参拝” を申し込めば、いつでも普段は入ることのできない神域である “本殿” “権殿” に案内付き(約20分)で参拝することができます。
知らないと通り過ぎてしまうので、訪れたらぜひ “特別参拝” に申し込みましょう。
申し込みをした後は、ご神職にお祓いをしてもらい “本殿” に向かいます。
本殿に向かって歩くうちに少しずつ、聖域らしい空気が感じられることでしょう。
ご神職から神社の由緒や神話の説明を伺います。
※ 特別参拝での写真撮影は禁止です。
説明を聞きながら、”本殿” の隣に同じような建物の “権殿” が左にあるのに気が付きます。
普段、”権殿” には神様はいませんが、建て替えたり修復する際に、神様に遷っていただくための仮の建物なのだそうです。
“権殿” の先にある、”新宮神社” には、水を司る龍神様が祀られています。
2024年は辰年であることから、特別に土日祝日に門が開かれ、巫女の舞を見ることができるのでお見逃しなく!
紫式部も訪れた “片山御子神社”
楼門近くにある “片山御子神社” は、24ある上賀茂神社内の小さな神社(摂社)の中で、本殿の次に大切な神社です。
縁結び、子授け、家内安泰のご利益があるとされていて、とくに女性に人気があります。
ご利益を期待する人は、”片山御子神社” にもぜひお参りしましょう。
“片山御子神社” には、日本の有名な古典『源氏物語』を書いた紫式部が、平安時代に参拝したと伝わり、紫式部が詠んだ和歌の歌碑も建てられています。
由緒ある神社なんですね。
「HELLO WORLD」に登場した “八咫烏みくじ” も
“上賀茂神社” はお守りやおみくじがユニークなことでも知られています。
賀茂茄子の発祥の地であることから、”賀茂なすみくじ”、賀茂競馬にちなんだ “馬みくじ”、そして『HELLO WORLD』にも登場する、神武天皇を導いたとされる “八咫烏みくじ” などがあります。
上記の画像は、”八咫烏みくじ” なのですが、かわいらしくて、思わず欲しくなってしまいますよね!
参拝の際は、お守りやおみくじもぜひチェックしてみてください。
参拝後は “お庭” や “カフェ” でのんびりタイムを
参拝が終わった帰りには、庭園 “渉渓園” に立ち寄りましょう。
“渉渓園” は、かつて貴族が詩歌を披露する “曲水の宴” が開かれた場所で、現在も毎年4月の第2日曜日に歌会を再現した行事が行われています。
そのほか、2023年に入口の改修を終え、新しい大鳥居が登場し、神社会館も新設され、館内のカフェではランチなどをいただけるので、カフェでゆっくりするのもおすすめです。
パワーあふれる “上賀茂神社” を思う存分満喫しよう!
このように、”上賀茂神社” は約2,600年という長い歴史を持つ、格式の高い神聖な神社です。
意外と知られていませんが、特別参拝に申し込めば、いつでも国宝である “本殿” を参拝できるので、ぜひ足を運んでみてください。
賀茂別雷神社(上賀茂神社)
住所:京都市北区上賀茂本山339
TEL:075-781-0011(受付 8:30~17:00)
本殿・権殿「特別参拝」:10:00~16:00(土日祝祭日は16:15まで)/初穂料:大人500円(同伴する家族が中学生以下の場合は無料)
アクセス:京都市バス・京都バス「上賀茂神社前」下車すぐ
地下鉄「北大路」「北山」駅下車、車で約10分
二ノ鳥居 開門:5:30 閉門:17:00
公式サイト:http://www.kamigamojinja.jp/
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