テレグラムはなぜ人気?危険性は?住所は特定される?どこの国のアプリ?

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Telegram Messenger

ロシアで開発された、匿名性の高い無料メッセージアプリ『テレグラムTelegram)』。

日本では、LINE や Messenger などと比べてメジャーなアプリではないですが、世界でみると月間の利用者数が “約7億人” にも達している、人気のメッセージアプリです。

サーバー上にデータが残らないほか、無料にもかかわらず広告が無い環境で使用できたり、音声通話やファイルのやり取りもできたりと、さまざまなメリットがあると言われています。

ただ、匿名性・機密性の高さゆえに、サイバー犯罪などに利用されることも多く、最近は、『闇バイト』での連絡手段として利用されたと話題になりました。

テレグラム” =”危ないアプリ” として認識している人も多いのではないでしょうか。また、知人や友人などから「テレグラムを連絡手段にしないか?」と提案されて、不安を感じている人もいるかもしれません。

そこでこの記事では、テレグラムTelegram)が人気の理由や、危険性、運営会社はどこかなどについてお伝えします。

テレグラム(Telegram) とは?

テレグラム Telegram

テレグラムTelegram)』とは、ビデオチャット、テキストチャット、通話などが可能な “メッセージアプリケーション” です。

日本でメッセージアプリといえば、”LINE” が主流ですが、世界規模でみるとテレグラムはメッセージ機能以外に情報収集のツールとしても人気があります。

無料” で利用でき、アプリをインストールして電話番号を登録すれば、かんたんに利用開始できるので、手軽で便利と評判です。

Telegram Messenger

(出典:App Store

なお、『テレグラムTelegram)』は、アプリをインストールすれば、基本的にだれでも利用できますが、利用規約には、ユーザーは “16歳以上” であることが必要と記載されています。

ただ、新規アカウント作成時に年齢に関する質問はなく、X(旧Twitter)の “13歳以上でないと利用できない” といった年齢制限のように、規定年齢に達していない人のアカウント作成を阻む機能はありません

そのため、15歳未満の子どもたちがテレグラムを利用しようとしている場合は、とくに警戒が必要です。

テレグラムの開発元は?どこの国のアプリ?

匿名性・機密性に定評のあるメッセージアプリ『テレグラムTelegram)』を開発したのは、ロシア最大のSNS “フコンタクテ(VK)” の創設者である、ロシア人の起業家 “パーヴェル・ドゥーロフ氏” と “ニコライ・ドゥーロフ氏” です。

ニコライ氏とパーヴェル氏は兄弟で、パーヴェル氏は、「ロシアのマーク・ザッカーバーグ(Facebook創業者)」、「ロシアのイーロン・マスク(起業家)」とも称される、天才プログラマー、異才な起業家として知られています。

ドゥーロフ兄弟は、2013年にロシアで『テレグラムTelegram)』の提供を開始しました。

運営会社は、Telegram Messenger LLP(テレグラム・メッセンジャーLLP)という非営利団体です。

当初は、政府ドイツのベルリンに開発拠点を置いていたこともありましたが、現在は、租税回避をするため、カリブ海にあるイギリス領ヴァージン諸島に登記上の本籍地を置きながら、”パーヴェル・ドゥーロフ氏” も暮らすドバイに本社を置いています。

非営利団体(NPO)がメッセージアプリを展開するケースは珍しく、『テレグラム(Telegram)』は、運営面でも希少性の高いアプリだと言えるでしょう。

なお、日本に「テレグラム」という名称が入った会社がいくつかありますが、Telegram Messenger LLPに日本支社はなく、日本語にも対応していないので、混同しないよう注意してください。

テレグラムが人気の理由

数あるSNSの中で、『テレグラムTelegram)』が人気な理由なのは、下記のような理由があるからです。

理由1. 高度な暗号化機能でセキュリティ性能が高い

テレグラムTelegram)』が人気の理由として、”セキュリティ性能が高い” という点は欠かせないポイントです。

テレグラムで送信したメッセージは暗号化された状態でサーバーに保管されるため、”外部から第三者に解読される危険性が低い” というメリットがあります。

また、”シークレットチャット機能” を使用すると、”送信内容はメッセージの送受信者以外は確認できない” ため、非常に強固なセキュリティでプライバシーを保護してくれるという良さがあります。

プライバシー保護を重視している人にとっては、魅力的なSNSだと言えるでしょう。

理由2. メッセージが自動消去される

テレグラムTelegram)』が人気の理由として、”メッセージが自動消去される” という点も多くの支持を集めているポイントです。

テレグラムには、テキスト、画像、動画などのメッセージを、”一定時間” が経過した後、”自動的に削除してくれる機能” があります。

“数秒〜◯日後” など、タイマー設定で “メッセージが削除されるまでの時間を自由に設定可能” で、重要な情報が第三者に流出するのを防ぐことが可能です。機密性が高いのはうれしいですよね。

ただ、このメッセージの自動消去機能を使って、犯罪に悪用されるケースも多く、”闇バイト” や “違法薬物の売買”、”強盗・窃盗・詐欺グループ” の連絡手段として使われるケースもあるのが実情です。

この記事後半でもお伝えしますが、「テレグラムを連絡手段にしたい」と提案された場合は、よく注意をするようにしましょう。

理由3. 利用料金は無料で広告も表示されない

テレグラムTelegram)』が人気の理由、3つ目は、”無料” で利用でき、”広告表示もされない” という点です。

有料プランもありますが、通話やメッセージなど基本的な機能は全て無料で利用できます。

<テレグラムのおもな機能>
● チャット
● シークレットチャット(メッセージ内容は送信者と受信者のみ確認可。運営側でさえ確認できない秘匿性がある)
● グループ
● スーパーグループ(複数人でメッセージのやり取りができる。同一グループに20万人ものユーザーが参加可能)
● 音声通話
● チャンネル(グループと違い、参加可能なユーザー数が無制限。管理者のみ発言できるので情報収集のために利用する人が多い)
● ボットの作成

理由4. 通信速度が速い

テレグラムTelegram)』が人気の理由、4つ目は、”通信速度が速い” という点です。

テレグラムはSNSよりも通信速度が速く、送信した1秒後にはメッセージが届くため、全世界のユーザーと少ないタイムラグでやり取りが可能です。

広告表示もなく、暗号化やデータ圧縮機能が優れているため圧倒的な高速通信を実現しています。最新情報をスムーズにやり取りしたいユーザーにとっては大きなメリットです。

理由5. 仮想通貨の情報収集ができる

テレグラムTelegram)』が人気の理由、さいごの5つ目は、”仮想通貨の情報収集ができる” という点です。

“仮想通貨” は、国によっては規制が厳しく、情報収集するには “セキュリティ” が強固で “匿名性” の高いツールが必須です。

そのため、仮想通貨に関心のある一部の人々の間では、テレグラムが重宝され、世界中のユーザー間で頻繁に仮想通貨の情報が飛び交っています。

仮想通貨のコミュニティ運営にも利用されていて、SNSでは手に入らないような情報もテレグラムでは入手可能です。ただ、その分、仮想通貨に関連した詐欺被害などに遭うリスクもあるので、重々注意が必要です。

テレグラムの危険性は?

危険

先述の通り、『テレグラムTelegram)』には、ほかのメッセージアプリには無い、独自のメリットがあります。

しかし、匿名性・機密性が高い分、犯罪の温床になっている側面もあるので、「テレグラムの利用は極力やめた方が良い」とも言われています。

もしアプリを使うか迷っているなら、事前にどんなリスクがあるのかチェックしておきましょう。

危険な理由1. 犯罪のやり取りに使われる

テレグラムTelegram)』の “シークレットチャット機能” を利用すると、メッセージ内容が運営側でも確認できないため、犯罪行為に使われることが多いです。

また、メッセージの自動削除機能を利用して証拠隠滅したりと、犯罪者にとっては非常に魅力的な機能が備わっています。

2023年に日本各地で行なわれた広域強盗・詐欺事件のグループもテレグラムを使用していたと報道されました。

危険な理由2. 詐欺や闇バイトの連絡手段にも悪用されやすい

テレグラムTelegram)』は “匿名” でやり取りができ、”秘匿性が非常に高い” ので、犯罪者が “詐欺” や “闇バイト” に参加するメンバーを集めたり、連絡手段に使用していたケースが度々報道されています。

とくに、知らない人にテレグラム経由で連絡をするよう誘導された場合は警戒が必要です。

自分の身を守るためにも、テレグラムの以外の連絡手段を提案したり、テレグラム上で個人情報を安易に教えたりしないよう十分に注意してください。

テレグラムで「住所」は特定される?

マップ 住所

なお、犯罪のやり取りにも利用されている『テレグラムTelegram)』について、アプリをインストールしただけで位置情報から住所が特定されたりしないかと不安になりますよね。

テレグラムはユーザーのプライバシーを重視しているので、通常の使用では他のユーザーや第三者によって住所が特定されることはありません。

ただ、犯罪者が住所などの個人情報を聞き出そうとしてくる場合があり、テレグラムで送られたリンクをクリックすることで、身バレしてしまうなどのリスクもあるので、「住所はバレないから大丈夫」と安心せず、何らかの理由で利用しなくてはならない場合は、警戒を怠らないようにしましょう。

テレグラムは危ない側面も持つメッセージアプリ

このように、『テレグラムTelegram)』自体は、プライバシー保護にすぐれたメッセージアプリですが、匿名性や機密性が高いことを悪用し、犯罪や隠し事に利用されることが多いアプリです。

コミュニケーションツールとして利用すること自体に問題はないものの、テレグラム経由で連絡を取りたいと言われたら、基本的に警戒すべきです。

「無料で使えるから」と安易にアカウントを作成することは避け、利用のリスクを十分にチェックした上で、利用するかどうかよく検討してください。

 

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