VR酔いの6つの対策方法とは?原因や酔いやすい人の5つの特徴とコンテンツ例・おもな症状
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近年、VRが浸透する一方で、VR酔いの対策が行われ始めているほど、VR酔いは大きな課題になっています。
VR酔いがあるからVRの購入をためらったり、実際VRを利用している人からも、吐き気がすごいので使用しなくなったという話も聞くほどです。
今回の記事では、VR酔いの原因や症状、個人でもできる対策を中心に解説します。
VR酔いの原因とは?
VR酔いの原因は、脳や自律神経の混乱(乱れ)だと言われています。
通常、脳は「視覚・内耳(主に三半規管)・体の動き」の情報を統合し、空間認知を行っています。しかしVRの場合、視覚から入ってきた情報だけとなり、内耳や体の動きに関する情報がなく、脳や自律神経が混乱してしまうのです。
VR酔いは、1~7の流れを経て感じ始めます。
<VR酔いを感じる流れ>
- VRコンテンツを見たり、VRでゲームをする。
- VRで得た “視覚情報が脳に伝達” される。
- VRで得た “内耳(主に三半規管)・体の動きの情報も脳に伝達” される(しかし体は動いていないため「何もない情報」が伝達されている)。
- 脳内で、”視覚情報+内耳(主に三半規管)+体の動きの情報が統合” される。
- しかし、内耳(主に三半規管)+体の動きの情報はゼロのため、”過去の脳内の情報と不一致” が起こってしまう。
- “脳内でパニック” が起こり、”自律神経に乱れ” が起きてしまう。
動きの激しいVRコンテンツを使うと、視覚や内耳からの情報が「過去の脳内データ」と照合され、現在の状況を判断します。しかし内耳(三半規管)と体の動きがゼロデータのため、脳内はパニックになってしまうんですね。
乗り物酔いと同じ症状は引き起こしますが、発生メカニズムは異なると言われています。
VR酔いの原因は目からの情報だけで加速Gなどを感じない事で現実世界の体験を元に脳が想定した動きと情報にズレが生じて脳がバグるからだと聞いた事があります。風を受けると目からだけでなく体感でも動きや移動速度を感じられるので効果ありそうですね。
— ぃいぢま。(Takeshi Iijima) (@ezm_t) March 15, 2023
VR酔いしやすい人の5つの特徴
VR酔いしやすい人の特徴を5つあげました。乗り物に酔いやすい人はVRで酔う可能性が高いです。
ただ、VRは今まで経験したことのないコンテンツのため、下記にあげた5つタイプの人以外でも、VR酔いをしてしまう可能性はあるので注意しましょう。
<VR酔いしやすい人の特徴>
- 乗り物酔いしやすい人
- 自律神経失調症の人
- 依存性の高い人
- 姿勢の悪い人
- 女性
自分は大丈夫と、暗示をかけるのも効果はありますが、体調に異変を感じたら速やかに休憩をとるようにしてください。
VERTEXで数日続くほどのキツいVR酔い経験してから、徐々に耐性付いてきてるな
— くた (@su0_uni) September 6, 2022
VR酔いのおもな症状
VRを使用中に次のような異変を感じたら、すこし休憩を取るようにしてください。
- 吐き気
- 頭痛
- 過呼吸
- めまい
- 発汗
休憩を取っても、症状が数時間抜けない場合も多くあります。ちょっと調子が悪いなと感じたら早めにかつ、症状が改善するまで休憩するようにしましょう。
吐き気、寒気、頭痛、鳥肌やら色々な症状キツすぎる…目も疲れるし目の奥が痛い…最近早く寝る理由が全部VR酔いによるもの…。
もうすでに心折れそう笑笑
— ゆう@VRCHAT (@VRCh_yu) February 15, 2023
はじめて、メタバース酔い(VR酔い?)を経験した。
ゴーグルつけて30分ぐらいで、なんか頭が重くて、胃が少しムカムカ。あんまり乗り物酔いしないタイプなので、メタバース酔い(乗り物酔いと似たような症状らしい)だと気付くのに時間がかかった。
軽かったけど・・・(>_<)— KJ_OKMR (@OKMRKJ) February 18, 2023
VR酔いしやすいコンテンツの例
VRのコンテンツによってはVR酔いしやすいものも多く存在します。次の内容のものは、特に注意が必要です。
<VR酔いしやすいコンテンツ例>
- 高速で空間を移動するもの
- 視点が頻繁に変わるもの
- FPSゲームコンテンツ
- 自由に移動できるゲームコンテンツ など
上記コンテンツはVR酔いを起こしやすいので、これから解説する “VR酔い対策” を行いながら、楽しむようにしてください。
VR酔いの6つの対策方法
VR酔いの対策方法① 自分のIPD(瞳孔間距離)を知る
ピントが合っていないとVR酔いしやすいので、VRヘッドセットのIPD設定を、“自分のIPD(瞳孔間距離)と一致” させることから始めましょう。
IPD(瞳孔間距離)は、スマホの無料アプリで計測できるので、VRを購入したらまずIPDを計測することから始めてください。
VR酔いの対策方法② 頭を激しく動かさない
“頭を激しく動かさないこと” もVR酔いの対策になります。頭を急速に動かすと、VRに表示されている画面にタイムラグが発生するため、脳内でのデータの不整合が起き、VR酔い=眩暈を感じてしまう原因になります。
VRに慣れてない状態なら、動きの少ないコンテンツにて少しずつVR酔いに慣らしていきましょう。
みんなおはよう😃HMDをつけて3Dを体験すると、多数の人がVR酔いを経験する。これは人間の目と頭の動きが同期していないためだ。人は何かに注目し首を回すと目線はそのまま動かない。VRゴーグルでは頭を振ると情景がそのまま動く。それがVR酔いの原因になる。私の見解だが
8月31日(水)今日も宜しくね🍀— ɐsɐɯ(まさ)@孫二人 (@sLkjH24_89Tf) August 30, 2022
VR酔いの対策方法③ 体調を管理する
VR酔いは乗り物酔いと同様なので、体調が悪い状態での利用は控えるようにしましょう。とくに睡眠不足の状態だと、VR酔いをしやすくなります。
きっと今日すぐVR酔いしたのも睡眠不足のせい…
おやすみなさい…— ねむひつじ (@nem_hitsuji) January 31, 2023
https://twitter.com/OSEROU_Pr/status/1587369000937263105
SNS上でも、こうした注意喚起があります。
VR酔いの対策方法④ 徐々に慣らす
気になるコンテンツがあっても、一気に見たり、遊んだりせず少しずつ慣らしていく必要があります。1日数分〜10分程度から始めて、「慣れてきたら時間を増やす」など対策をしましょう。
VRCでしゅーじ舐め回したいのに、VR酔いという問題が発生するの結構つらい。前は数分やっただけでキツかったけど今日は30分くらいできたし、これは徐々に慣らすしかないのかねぇ。
— らしん亭お絵描き (@Rasinchan) November 14, 2020
VR酔いの対策方法⑤ 酔い止めを飲む
VR酔いには酔い止めも効果的だと言われています。「VRで酔い止めなんて…」と思う人もいるかもしれませんが、対処法としては効果を期待できます。
VR酔いの対策方法⑥ コントローラーはできるだけ使用しない
コントローラーによる視点の切り替えを行う類のゲームコンテンツは、非常にVR酔いしやすいと言われています。6Dof などに対応しているVRヘッドセットやVRゴーグルを購入し、自分の頭を動かし視点を変えたほうがVR酔いは少なくなります。
VRヘッドセットを使ってコントローラーで移動すると秒でVR酔いする自分。
イングラムで酔うのもこんな感じなのか?— こくぼあつし (@akokubo) May 2, 2022
VR酔いの原因や酔いやすいコンテンツ・対策を知って、安全に使おう
VR酔いについて、現在、メーカー各社で対策が進んでいますが、個人でできる対策方法も多くあります。今回取り上げた下記対策などを参考に、自分にあった使い方を見つけて、安全に楽しく使用してみてください。
<VR酔いの対策方法まとめ>
- IPDの距離を合わせる
- 頭を激しく動かさない
- 体調管理を行い、調子の悪い時は利用を控える
- 少しずつ慣らしていく
- 酔い止めを服用する
- コントローラーを使わない