トゥルースGPT(TruthGPT)とは?イーロン・マスク氏が開発を表明。ChatGPTとの違いは?
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トゥルースGPT(TruthGPT)って何? 2023年4月、イーロン・マスク氏が新しいAI『トゥルースGPT(TruthGPT)』を開発中であると明かしました。
ChatGPTへの関心が高まる中で、マスク氏がなぜ新しいAI『トゥルースGPT(TruthGPT)』の開発に乗り出したのでしょうか。ChatGPTとの違いも気になりますよね。
そこで今回は、『トゥルースGPT(TruthGPT)』とはどんなAIなのか、実際に使ってみた印象やChatGPTとの比較の結果をお伝えします。
TruthGPTって何?
『トゥルースGPT(TruthGPT)』は、Twitterを買収した人としても有名な “イーロン・マスク氏” が開発を手掛けている “新しいチャット型AI” です。
チャットGPT(ChatGPT)の対抗勢力として、注目されています。
マスク氏によると、ChatGPTから生成される情報には誤情報も含まれ、そのままAIを利用し続けることは大きな危険性があると指摘し、それに対抗する形で “真実” を追求するAI・TruthGPTの開発を発表しました。
使い方は簡単で、ChatGPTと同様にプロンプトを入力し、AIが回答をする流れです。
TruthGPTの開発背景
ChatGPTが世界中に急速に浸透する中、イーロン・マスク氏は “なぜ新たな生成AIを発表” したのでしょうか?
そもそも、イーロン・マスク氏は、ChatGPTを提供するOpenAI社の共同創設者兼会長でした。
もちろん、ChatGPTの開発にも携わっていたのですが、ChatGPTの開発時に他の経営層と衝突してしまい、OpenAI社を辞すことになってしまったのです。
じつに、イーロン・マスク氏はChatGPTの開発に自己資金を “1億ドルも投資” していました。
そうした背景もあり、イーロン・マスク氏は “ChatGPTに対抗する新しい生成AIを発表し「雪辱を果たしたい」という思いがあるのでは?” と噂されています。
イーロン・マスク氏は、表向きには「ChatGPTが生成した内容の信憑性は低い」と主張し、生成された回答を、そのまま受け入れることは危険だと警告しています。
そのため、より真実を生成できるAIとしてTruthGPTを発表したのです。
TruthGPTの利用料金および無料版と有料版の違い
『トゥルースGPT(TruthGPT)』の気になる利用料金ですが、ありがたいことに『無料』で利用できます。”有料版” もあるのでChatGPTとの比較も合わせて紹介します。
TruthGPTの有料版は、仮想通貨『$TRUTH』を所有する必要があります。
(出典:TruthGPT)
<TruthGPTとChatGPT 無料版の比較表>
ChatGPT | TruthGPT | |
日本語対応 | プロンプト、生成結果ともに日本語対応 | プロンプトは日本語対応。生成結果は英語表示 |
一日の利用件数上限 | あり(時間による使用上限) | あり |
その他 | 無料版はGPT3.5のみ利用可能 | 現在はアプリをダウンロードして利用
(AndroidおよびiOS) |
<TruthGPTとChatGPT 有料版の比較表>
有料版 | ChatGPT | TruthGPT |
月額利用料金 | 20ドル | 仮想通貨「$TRUTH」を所有することで有料版が利用可能となる。 |
日本語対応 | プロンプト、生成結果ともに日本語対応 | プロンプトは日本語対応。生成結果は英語表示 |
一日の利用件数上限 | あり(時間による使用上限) | なし |
その他 | ・有料版はGPT3.5とGPT4を利用可能 ・ウェブブラウジング機能を利用可能(ネット検索を行なって回答を作成する機能) |
・現在はアプリをダウンロードして利用
(AndroidおよびiOS) ・AIとの会話履歴を永久に保持 |
『GPT4』を利用したり、『ウェブブウジング機能』を利用したいという需要から、ChatGPTの有料版『ChatGPT Plus』を利用する人が増えてきました。一方、TruthGPTの有料版は、① 仮想通貨での支払いになる、② 有料版にするメリットが、現状は会話履歴の保存など一部にとどまる といった点で、まだ一般層にまで浸透してしていない印象です。
日本においても、ChatGPTが “プロンプト、生成結果ともに日本語対応” なのに対し、TruthGPTは “プロンプトは日本語対応・生成結果は英語表示” と完全な日本語対応はまだできていない状況なので、TruthGPTの浸透まではもう少し時間がかかるのではという見通しに。
現在は、ChatGPTのリードが目立ちますが、イーロン・マスク氏が手がける以上、驚くようなサービスに進化するのではないか…と期待が高まっているということなんですね。
TruthGPTの使い方
『トゥルースGPT(TruthGPT)』は、少し前までWEB版も利用可能でしたが、2023年6月25日現在、スマホアプリとしてダウンロードして利用する形になっています。
TruthGPTを使った印象
『トゥルースGPT(TruthGPT)』を実際に使ってみました。
先の表でも記載しましたが、「日本語には対応していない」という情報が出回っているものの、回答は英語ですが、プロンプト(入力する指示内容)は日本語でも問題なく利用できました。
ただ、「日本の総理大臣は?」という質問に対して、古い情報で回答していたのが気になりました。
イーロン・マスク氏の目指している、”真実の回答” ができるAIになるまでは、もう少し時間がかかるのかもしれません。
ちなみに、同じ質問をChatGPTに行ったところ下の結果となりました。
- 2021年9月の情報までしか把握していない
- 最新情報はご自身で確認してください
このような回答があるため、TruthGPTよりもChatGPTの方が信頼できると感じました。
(出典:ChatGPT)
TruthGPTとChatGPTを比較してみた結果、どっちを選ぶ?
TruthGPTとChatGPTを両方使ってみた印象をもとに、両者を比較してみました。
TruthGPTとChatGPTの違いは?
TruthGPTはまだベータ版といった印象でした。理由としては、”TruthGPTのサイトの改変が頻繁に行われている点” と、先ほどの例のように “Truthという割には、まだ回答の内容が信用できないという点” です。
ChatGPTもまだベータ版といった印象ですが、使い方(プロンプト)が広く公開されてきており、”どのような使い方がベストなのか” や “注意する点” などもネットで多く情報が出回るようになったので、使いやすい印象です。
ChatGPTは、回答も日本語で回答してくれるので、現状使うなら『ChatGPT』がおすすめです。
TruthGPTを使うべき人
TruthGPTを使うべき人は、やはり英語のスキルが高い人です。プロンプトは日本語で入力できましたが、回答は英語なので英語力が低いと内容を正確に理解することは難しいでしょう。
現時点では、生成された回答の粒度が粗い印象もあり「正確な情報」を得たい人におすすめできるとは言えませんでした。
ChatGPTを使うべき人
日本語に対応しているChatGPTなら、日本語で回答してくれるのでやりとりはしやすいです。プログラムコードの作成もできますし、ドキュメントの要約も日本語で行ってくれます。
多くの人は、TruthGPTを使用するメリットはあまりないように感じました。
トゥルースGPT(TruthGPT)とイーロン・マスク氏の今後の動向に注目!
TruthGPTについて解説してきましたが、現状で言うと、ChatGPTの方が大きくリードしている印象です。
ChatGPTの対抗馬として、より精度の高い生成AIとして期待されているTruthGPTですが、まだChatGPTを超えているという印象はありませんでした。
しかし、今後イーロン・マスク氏がTruthGPTの開発にさらに力を入れていくことで、大きく進化する可能性があります。今後も、注目していきましょう!