Meta AI とは?インスタグラムでも使える「Llama 2」基盤のチャットボット
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2023年9月27日(米国時間)、米Meta社は毎年開催している VR/AR開発者向けのカンファレンス『Meta Connect』で、対話型アシスタント『Meta AI(メタAI)』を発表しました。
『Meta AI(メタAI)』は、チャットボット型の生成AIで、同日発表されたVRヘッドセット『Meta Quest 3』や、新スマートグラス『Ray-Ban Metaスマートグラス』にも搭載されるほか、Meta社が運用するインスタグラム・Messenger・WhatsAppといったSNSにも搭載されるので、注目を集めています。
そこで今回は、Meta AI(メタ AI)とは何かや、ChatGPTとの違い、インスタグラムなどソーシャルメディアでの使い方についてお伝えします。
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Meta AI(メタ AI)とは何か?
(出典:Meta AI 公式サイト)
『Meta AI(メタAI)』とは、2023年9月27日(米国時間)に発表された、”生成AIチャットボット” です。
同社は、Meta AIのことを “バーチャルアシスタント(会話型アシスタント)” と呼んでいて、ユーザーの生活をより便利にしてくれると発表しています。
すでに世界中で使用されているSNS『インスタグラム』・『メッセンジャー』・『WhatsApp』にも搭載されることが決まっていて、現在、米国でのみベータ版を利用できるほか、米国以外でもじきに利用可能になるとのことです。
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「Meta AI」と「ChatGPT」との違い・特徴
生成AIチャットボットとしては、OpenAI社のChatGPTが有名ですが、『Meta AI』はMeta社が開発した大規模言語モデル(LLM)『Llama 2(ラマツー)』と同日発表の画像生成モデル『Emu』をベースに制作されており、ChatGPTとは違った使い方をすることができます。
ChatGPTとの違い① 画像生成もできる
(出典:Meta AI 公式サイト)
今回、『Meta AI(メタAI)』が発表されたときに、いちばん話題になったのは、Meta AI は “画像生成もできる”という点です。
ChatGPTを運営するOpenAI社は、画像生成AI『DALL-E2』を提供していますが、ChatGPTには連携されていないので、ChatGPTで画像生成を行うことができませんでした。
AIによる画像生成への関心やニーズが高まる中、OpenAI社は、Meta AI 発表の6日前、9月21日(米国時間)に、進化版の『DALL-E3』を有料プランである『ChatGPT Plus』の統合機能として使えるようになると発表。
『DALL-E3』には、ChatGPTを搭載しているため、これまで難しかった、画像生成時のプロンプト(指示文)を、ChatGPTが生成してくれるようになると世間からも好評を得ていたのですが、今回の Meta AI は、有料会員だけでなく、誰でもかんたんに画像生成ができるとので、話題を集めました。
チャット感覚で、AIに画像を生成してもらえるのは、本当に便利ですよね!
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ChatGPTとの違い② リアルタイムな情報も得られる
また、『Meta AI(メタAI)』は、Microsoft社との提携により、『Bing』を介してWebからの “リアルタイムな情報” を提供できるのも特徴です。
ChatGPTは、2021年9月までの学習データを参考にしていて、回答が “最新の情報” ではないという点が大きなデメリットだったので、『Meta AI(メタAI)』がリアルタイムの情報に対応している点は、魅力的なポイントです。
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「Meta AI」でできること・機能
このように、すでに人気のChatGPTとはまた違った、生成AIチャットボット『Meta AI(メタAI)』ですが、下記のような機能にも応用されています。
機能1.「インスタグラム」でのAI画像編集
(出典:Meta AI 公式サイト)
2023年10月から、インスタグラムに、画像編集のための2つの新しいAI機能『Restyle』と『Backdrop』を追加されます。
AIチャットボットに、かんたんな説明を入力することで画像を変換でき、一瞬で被写体の背景を変えたり、人の周りに犬の画像を挿入したり、写真を絵画風に変更したり…といった画像編集が可能になります。
これまで、画像加工アプリを使って、背景の透過や、画像のコラージュをしていた画像編集作業が、インスタグラム内で完結できるようになるので、インスタユーザーにとっては、非常に魅力的な進化だといえるのでしょう。
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機能2.「AIステッカー」
(出典:Meta AI 公式サイト)
『Meta AI(メタ AI)』では、大規模言語モデル(LLM)『Llama 2(ラマツー)』と画像生成モデル『Emu』により、”オリジナルのステッカー” を作ることもできます。
簡単なプロンプト(指示文)を入力するだけで、ステッカー案を何点か提示してくれるので、投稿や会話が楽しくなるはず。
スタンプによる会話が多く、『LINE』で有料のスタンプを購入している人にとっては、自分のイメージのステッカーが作れるのは、非常に魅力的な機能ではないでしょうか。
2023年10月から、英語圏のユーザーから順に、『WhatsApp』『Messenger』『Instagram』『Facebookストーリーズ』でサービス提供を開始する予定とのことなので、日本での機能搭載を楽しみにしておきましょう。
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機能3. 28種類の「キャラクターAI」
(出典:Meta AI 公式サイト)
今回、『Meta AI(メタ AI)』に加えて、さまざまな個性を持つ、28種類の異なる『キャラクターAI』も発表されました。
実在する俳優・タレント・スポーツ選手を含む、リアルな容姿と特徴を持った28種類のキャラクターとチャットをすることができ、”副料理長のキャラクター” のAIボットに、チャットで料理のアドバイスをしてもらうなど、面白い体験ができます。
テニスプレイヤーの 大阪なおみ選手 が、”アニメに夢中のコスプレイヤーのタミカ” というキャラクターを演じていたり、パリス・ヒルトン が “探偵のアンバー” を演じていたりするので、見覚えのある人と会話でき、実在する人物のような感覚で各キャラクターAIに相談できるのが魅力です。
面白いので、気になった人は試してみると良いでしょう。
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機能4.自分のAIチャットボットが作れる「Meta AI Studio」
『Meta AI(メタ AI)』の発表にあわせて、同日、コーディングをしない人でも、自分の人格を再現したチャットボットが作れる『Meta AI Studio』も発表されました。
自分や特定のキャラクターをもったチャットボットを作れると、ビジネスの面でメリットが大きいです。
たとえば、人気のインフルエンサーが、自分の人格を持ったチャットボットを作成して、フォロワーと自動の会話のやり取りをさせ、愛着度(ファン度)を上げたり、企業が自社のマスコットキャラクターのチャットボットを作って、カスタマーサポートをさせたりなど、いろんな活用方法があります。
Meta社のSNS等のサービスで使える、チャットボットを作成できる『API』を「数週間以内に公開する予定」とのことなので、こちらにも期待大です。
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「Meta AI」なら、よりAI技術を身近に活用できる!
このように、今回発表になった『Meta AI(メタ AI)』は、ChatGPTなど、これまでも話題になってきた生成AIとも違い、独自の特徴をもったAIです。
Meta社が運営するSNSなどにも、続々AI機能が搭載されていくので、実際に利用する日も近いでしょう。
よりAI技術を身近なところで利用できるので、どんどん活用してみてはいかがでしょうか。