Llama 2(ラマツー)とは?Meta社から商用利用可AI登場!日本語モデルは?使い方・ライセンスは必要?
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2023年7月18日(米国時間)。Meta社が大規模言語モデル『Llama 2(ラマツー)』を発表しました。
『Llama 2(ラマツー)』は、”無料” で利用でき、”商用利用も可能” 。最大サイズの “700億パラメーターモデル” は、「ChatGPTに匹敵する」とも言われ、大きな注目を集めています。
そこで今回は、いま注目の大規模言語モデル『Llama 2(ラマツー)』について、Llama 2とは何かや、日本語モデルの有無、使い方や、商用利用するときのライセンスについてまとめました。
Llama 2(ラマツー)とは?
(出典:Llama 2: Open Foundation and Fine-Tuned Chat Models)
『Llama 2(ラマツー)』とは、Facebook・Instagramを運営するMeta(メタ)社が制作した “大規模言語モデル(LLM)” で、自然言語処理や、会話の生成、翻訳などのタスクに使用されます。
同じ大規模言語モデル(LLM)の代表格が、GPT-4・GPT-3などのOpenAI社開発の『GPT系』モデルです。
GPT系の言語モデルを活用したAIチャットボット『ChatGPT』が世界に与えたインパクトは絶大でしたが、今回発表された『Llama 2(ラマツー)』について、米Meta社は「ChatGPT(の3月1日版)と互角」と述べています。
Llama 2 の読み方は?名前の由来・意味
一躍、ChatGPTの対抗馬として躍り出た、Meta社の『Llama 2(ラマツー)』ですが、ChatGPTに比べ、ちょっと馴染みづらい印象があります。
まず、名前です。英語表記は『Llama 2』ですが、どう読むか、迷った人も多いのではないでしょうか。
『Llama 2』の読み方 = 『ラマツー』
なのですが、冒頭でLが2回くり返されているので、読み方がむずかしく感じます。
『Llama 2(ラマツー)』の名前の由来は、(Large Language Model Meta AI)の略で、頭文字を取る形になっています。
じつは、南米に分布するラクダ科の動物『ラマ(リャマ)』の英語表記も『llama』なので、英語に親しみのある人にとっては、読み方が迷うことはないのかもしれません。
2023年2月に発表した、前モデルの段階では、『LLaMA』と、大文字小文字を混在させていたのですが、今回の発表では、『Llama 2(ラマツー)』と最初の文字だけが大文字になっている形で公式発表しているので、今後、”Llama” 表記で統一させる可能性もあると思われます。
Llama 2(ラマツー)は何ができる?WindowsやAndorid搭載も!
「ChatGPTに匹敵する」と言われ、注目される『Llama 2(ラマツー)』ですが、具体的に何ができるのか、気になりますよね。
Llama 2(ラマツー)は何ができる?
『Llama 2(ラマツー)』は、”大規模言語モデル(LLM)” なので、ChatGPTのようなAIチャットボットや、検索エンジン、翻訳、文章の要約、議事録の作成など、自然言語を用いた様々なタスクに応用できます。
すでに『Llama 2(ラマツー)』を利用した 文章作成・企画立案・戦略分析・翻訳ができるAIチャットも登場していて、ChatGPTのように、日々の業務の効率化に活用できると期待されています。
Microsoft社と提携!将来的にWindowsに搭載も!
(出典:Microsoft 公式ブログ)
また、Meta社は、Microsoft(マイクロソフト)社との提携を拡大することを発表。
『Llama 2(ラマツー)』を、Microsoft(マイクロソフト)社のクラウドサービス “Azure(アジュール)” を使って企業向けに提供するほか、”Windows上で動作するよう最適化している” と述べました。
『Llama 2(ラマツー)』の技術が、将来的にWindowsに搭載され、”Windows上の動作サポート” をしてくれるようになるのではと推察されます。
Qualcomm社とも提携!Snapdragon搭載スマートフォン・PC・VR/ARヘッドセットで活用予定
さらに、Snapdragon(スナップドラゴン)という、スマートフォンやタブレット、PC、VR/ARヘッドセットなどの端末を動作させるチップ(SoC)を開発する、米Qualcomm(クアルコム)社との提携も発表。
2024年以降に、Snapdragon(スナップドラゴン)搭載の端末で、Llama 2を実行できるようにすると言及され、『Llama 2(ラマツー)』活用が進む予定です。
※ Snapdragon(スナップドラゴン)に馴染みのない人も多いと思いますが、Andoridスマホの『Xperia(エクスペリア)』などにも搭載されているチップです。
Llama 2(ラマツー)の使い方・商用利用する時のライセンスは?
『Llama 2(ラマツー)』の使い方についてですが、ありがたいことに、Llama 2はオープンソースで、モデルデータは『無料』で公開されています。
『Llama 2(ラマツー)』は、研究目的だけでなく、商用利用も可能で、Meta公式の専用フォームから、氏名。メールアドレス・国・所属を入力し、利用申請することで、使うことができます。
利用申請をMetaが受理すると、専用URLが送られてくるので、Meta社がGitHubで公開している、ダウンロード用のスクリプトと合わせるとLlama 2の各モデルをダウンロードすることができます。
> GitHub:LLaMA2 Chatbotのソースコード はこちら
月間アクティブユーザーが7億人超えの時のみ、別途ライセンスが必要
なお、商用利用もOKの『Llama 2(ラマツー)』ですが、“月間アクティブユーザーが7億人以上の場合は、Metaから別途ライセンスを取得することが必要” としています。
ただ、実際に、月間アクティブユーザーが7億人を超えるサービスは少ないので、実質、ライセンス申請をする人は不要と考えても良いでしょう。
Llama 2(ラマツー)は日本語モデルもある?
『Llama 2(ラマツー)』が日本語にも対応しているかは気になる所ですが、現状、Llama 2(ラマツー)が学習した言語データ分布を見ると、日本語比率は0.1%に留まるので、日本語は得意ではないという印象です。今後に期待しましょう。
(出典:Llama 2: Open Foundation and Fine-Tuned Chat Models)
Llama 2(ラマツー)の今後が楽しみ!
今回、Meta社から発表された、大規模言語モデル『Llama 2(ラマツー)』。
ChatGPTより少し遅れての展開にはなりますが、『Llama 2(ラマツー)』の方が、GPT系の言語モデルや、Gooogleの展開する大規模言語モデル『PaLM』と比べて、パラメーター数が圧倒的に少なく、パラメーター数を抑えながら高性能を実現。今後、いろんな活用方法ができるのではと期待されています。
すでに Microsoft(マイクロソフト)社 や Qualcomm(クアルコム)社 との提携も決まっているので、Windowsへの搭載や、Andoroid・PCなどへの搭載を楽しみに待ちましょう!
なお、アクセスが集中していて少し重いのですが、『Llama 2(ラマツー)』を、だれでも無料でインターネット上から試せる『LLaMA2 Chatbot』が公開されたので、気になる人は試してみてください。